小規模企業共済・中小企業倒産防止共済の仕訳方法

小規模企業共済・中小企業倒産防止共済の仕訳

独立行政法人 中小企業基盤整備機構が提供する「小規模企業共済」「中小企業倒産防止共済(経営セーフティ共済)」、 これらを利用した場合の仕訳方法、帳簿づけ例について紹介しています。

小規模企業共済の仕訳方法

小規模企業共済は、確定申告書の控除欄に所得控除として記入すれば良いので、
帳簿付けをする必要はありません。

事業用口座などから小規模企業共済掛金を支払って、
やむをえず帳簿づけが必要な場合には「事業主貸」の勘定科目で仕訳しておきます。
銀行の窓口などで現金払いした場合には、帳簿付けをする必要はありません。

複式簿記での仕訳例

借方貸方摘要
事業主貸 10,000普通預金 10,000小規模企業共済掛金

個人事業主が提出する確定申告書Bの所得控除の欄の中に、
小規模企業共済等掛金控除」という項目があります。
この中に、その年度中に支払った金額の合計を記入します。
これで、支払った掛金が無事に所得から控除されます。

翌年分の掛金も前納した場合、前納期間が1年以内の掛金であれば全額が控除できます。 掛金の限度額は7万円なので、本年分の掛金12ヶ月分と翌年分の前納12ヶ月分の合計で、最高168万円の所得控除が可能です。

確定申告を書類提出する場合は、支払いの証明書を添付する必要があります。
中小機構から送られてくる「小規模企業共済掛金払込証明書」(控除証明書)や、
掛金を払い込んだことが明記された預金通帳のコピー等を添付しましょう。

所得税の計算式
収入 − 必要経費 − 各種控除 = 課税所得金額
課税所得金額 × 税率 − 課税控除額 = 所得税額
>> 個人事業主の所得税計算に関する詳細はこちら

この「各種控除」の部分に小規模企業共済等掛金控除が当てはまります。
>> 個人事業主の所得控除一覧はこちら

中小企業倒産防止共済(経営セーフティ共済)の仕訳方法

中小企業倒産防止共済(経営セーフティ共済)の掛金を支払った場合には、
所得控除ではなく、必要経費として処理をします。

上記の小規模企業共済とは、帳簿づけの方法が異なります。

「中小企業倒産防止共済掛金」という勘定科目を新しく作れば分かりやすいので、
必要経費の勘定科目として、この科目を新しく作りましょう。
あるいは「共済掛金」「セーフティ共済掛金」などの名前でも構いません。

会計ソフトの勘定科目として元々ある「保険料」「損害保険料」「支払保険料」などの勘定科目に加算しても構いません。 ただし、掛金が多くなる場合には、新しく勘定科目を作って計上しておく方が税務署の方にも分かりやすく、無用な詮索を招きません。

複式簿記での仕訳例

借方貸方摘要
セーフティ共済掛金 100,000普通預金 100,000中小企業倒産防止共済掛金 8月分

会計ソフトで消費税区分を選択する場合は「非課税」を選択します。
(「預貯金の利子及び保険料を対価とする役務の提供等」は非課税取引)

このように、中小企業倒産防止共済は必要経費として処理をするので、
小規模企業共済のように、確定申告書の所得控除欄には書き込みません。

こちらは掛金の限度額が20万円で、本年度の12ヶ月分と、翌年度の前納12ヶ月分を必要経費に参入することができるので、 最高で480万円を必要経費にすることが可能です。利益が多く出た年の有効な節税策です。

ただし、解約した場合の解約手当金は、税法上で法人の場合は益金、個人事業の場合は事業所得になるので、 このことも理解しておきましょう。 つまり、掛金を支払うときには経費にできるが、解約して掛金を返してもらう時には、 所得になるので税金がかかるということです。(利益の繰り延べ)

確定申告を書類提出する場合は、支払いの証明書も添付しましょう。
こちらも小規模企業共済と同じく、中小機構から送られてくる払込証明書や、
掛金を払い込んだことが明記された預金通帳のコピー等を添付しましょう。

所得税の計算式
収入 − 必要経費 − 各種控除 = 課税所得金額
課税所得金額 × 税率 − 課税控除額 = 所得税額
>> 個人事業主の所得税計算に関する詳細はこちら

中小企業倒産防止共済の場合は、この「必要経費」の部分に当てはまります。
上述の通り、会計ソフトに元々備わっている勘定科目(保険料、支払保険料など)か、
新しく必要経費の勘定科目を作って帳簿づけをしましょう。
白色申告で提出する収支内訳書や、青色申告で提出する青色申告決算書の経費欄にはあらかじめ空白が用意されており、 その空白欄に自分で作った勘定科目を記入できるようになっています。
>> 個人事業主の必要経費一覧はこちら

上記の仕訳方法については、中小企業基盤整備機構(共済の運営者)、税務署、税理士の三方に問い合わせの上、 見解を頂いた結果です。帳簿づけでお困りだった方は、上記の仕訳例を参考にしてみて下さい。

>> 個人事業の帳簿付けに関する情報まとめ
>> 個人事業用の会計ソフト一覧