源泉徴収をする側の情報まとめ

源泉徴収を支払う側

源泉徴収が必要な支払い

源泉徴収が必要な支払いは、大きくわけて2つあります。

  • 従業員への給料(青色専従者、アルバイト、パートなどへの給料)
  • 源泉徴収が必要な報酬・料金等(詳細は後述)

>> 従業員を雇って給料を支払うことになった個人事業主はこちらのページへ

ただし、個人事業主で、源泉徴収義務者に当てはまらない人は、
源泉徴収をする必要はありません。
源泉徴収義務者に当てはまらない個人事業主とは、以下のいずれかに当てはまる人です。

  • 常時2人以下で、お手伝いさんなどのような家事使用人だけに給与などを支払っている人
  • 給与などの支払いがなく、弁護士報酬などの「報酬・料金等」だけを支払っている人

上記のいずれかに当てはまる個人事業主は、以下に挙げる「源泉徴収が必要な報酬・料金等」を支払う場合でも源泉徴収をする必要はありません。(ホステス等への支払いの場合を除く。詳細は下記リンク) 例えば、従業員を雇わず一人で仕事をしている個人事業主は源泉徴収義務者ではありません。 >> 源泉徴収義務者について

「源泉徴収が必要な報酬・料金等」とは?

基本的には、こちらが報酬を支払う相手が法人の場合には、源泉徴収の必要なし。
報酬を支払う相手が個人の場合には源泉徴収の必要ありかも、と覚えておきましょう。

(上述の通り、個人事業主のあなたがそもそも源泉徴収義務者でない場合には、以下の報酬を支払う場合でも源泉徴収をする必要はありません。)

こちらが報酬を支払う相手が個人・フリーランスの場合で、
源泉徴収が必要な「報酬・料金等(以下、報酬)」とは、以下に挙げるものです。

  • 原稿料や講演料など
    (デザイン料、作曲料、指導料、通訳料なども)
  • 弁護士や公認会計士などの特定資格をもつ人に支払う報酬
  • 社会保険診療報酬支払基金が支払う診療報酬
  • プロスポーツ選手やモデル、外交員などに支払う報酬
  • 芸能人や芸能プロダクションを営む個人に支払う報酬
  • 旅館などの宴会で、客に接待をする仕事(ホステスなど)に支払う報酬
  • プロ野球選手の契約金など
  • 宣伝のための賞金や馬主に支払う競馬の賞金

ちなみに、報酬を支払う相手が法人の場合でも、
「馬主である法人に支払う競馬の賞金」だけは源泉徴収の必要があります。
馬主へ競馬の賞金を支払うような人はそうそういないので、
法人への料金支払いの際の源泉徴収は特に気にする必要はありません。

源泉徴収を行う場合の注意点

先に挙げた「源泉徴収が必要な報酬・料金等」では、源泉徴収をきっちり行う必要があります。

  1. 料金の受け取り側が劇団などで、個人か法人か判定しづらい場合には、日常の活動状況や規約などから判断する
  2. 謝礼や車代などの名目で支払われていても、その実態が報酬と同じであれば源泉徴収の対象になる
    (ただし、支払い側が、直接交通機関などに妥当な費用を支払った場合は報酬としてみなされない)
  3. 金銭ではなく品物で支払う場合も報酬に含まれる
  4. 報酬の金額に消費税が含まれている場合は、消費税の額を含めた金額が源泉徴収の対象となる
    (ただし、請求書で報酬と消費税が明確に分離されている場合は、報酬のみを源泉徴収の対象とすればOK)

2と3は、要するに名目や支払い方をかえて源泉徴収の義務を逃れようとしてはいけない、
ということです。

源泉徴収税額の計算方法と計算例

支払い金額が100万円以下の場合は、報酬額に10.21%をかけた金額です。
支払い金額が100万円超の場合は、以下の計算式になります。

源泉徴収の税率は以前まで10%でしたが、
平成25年以降は復興特別所得税(0.21%)が加算されて10.21%となりました。

(平成25年〜平成49年までは10.21%の予定です。)

支払い金額源泉徴収税額
100万円以下報酬 × 10.21% = 税額
100万円超(報酬 − 100万) × 20.42% + 102,100 = 税額

例)弁護士に業務報酬130万円を支払う場合

130万 − 100万 = 30万
30万 × 0.2042 = 61,260
61,260 + 102,100 = 163,360(源泉徴収税額)
1,300,000 − 163,360 = 1,136,640(弁護士の手取り金額)

この場合は1,136,640円を弁護士の手取り金額として支払い、
163,360円を源泉徴収税として支払い側が納付しておきます。
(弁護士からすれば、所得税を前払いしてもらったという事になります。)

源泉徴収税の納付方法と納付期限

源泉徴収税の納付方法は、以下の2つです。

  • 所得税徴収高計算書を書いて、税務署や金融機関などで直接納付する
  • e-Tax・電子納税でネット納付する

源泉徴収税額は、原則的に報酬を支払った月の翌月10日までに納付する必要があります。
例えば、5月15日に報酬の支払いを行った場合には、
6月10日までに源泉徴収税を納付する必要があります。
ただし、従業員が10人未満の場合は、申請を出せば年2回にまとめて納付することもできます。
>> 年2回でまとめて納付!「源泉所得税の納期の特例」

>> 個人事業の源泉徴収に関する情報まとめ