個人事業主の引っ越し

エコな引っ越し

個人事業を営んでいる人は、
自宅兼事務所、いわゆるSOHOの形をとっている人が多いと思います。
自宅兼事務所の個人事業主が引っ越しをする際に必要な届け出は何か。
引っ越し費用は経費になるのか。

この項では、以上のテーマについて簡単にまとめました。

引っ越しの際の届け出について

引越しにおいて各所に届け出が必要なもので、
多くの人が当てはまるものをピックアップしました。
引っ越しの際のチェックリストとしてご利用下さい。
このなかでも「個人事業主として」必要なものは税務署への届け出や社会保険ぐらいです。
手続きによって、印鑑・身分証明書・住民票などが必要になります。

1 転居前に申請するもの

転出届
各地方自治体の役場(市役所・区役所など)にある用紙に記入し、提出します。
ここでもらう転出証明書は、引っ越し先で転入届の手続きをする際に必要になります。
(住基カードを所持している場合、転出証明書発行の必要はないようです。)

現住所の住民票を取得
身分証明のため、不動産屋との契約の際に必要になります。
※ 新住所ではなく、現住所の住民票です。

郵便局へ転居届
これを提出しておけば、引っ越し後にも旧住所へ宛てられた郵便物を1年間、
新住所へ転送してもらえます。なお、1年後に同じ手続きをすることでさらに1年間、郵便物の転送設定を延長できます。

その他、電気・水道・ガス・インターネットのプロバイダ・クレジットカード・携帯電話
これらのサービスを提供する各社への住所変更の連絡をしておきましょう。
それぞれ、基本的には電話1本で対応してくれます。
ネット上で住所変更の入力ができるものもあります。

ちなみに、東京電力の「引越れんらく帳」というサービスを使えば、
電気・ガス・水道・NHK・クレジットカード・損害保険等々、主要な企業への住所変更を、
一括で入力することができます。
それぞれに連絡をして、何度も同じ事をする手間を省くことができます。

2 転居後に申請するもの

転入届
転居日から14日以内に提出する必要があります。
新しく移り住んだ市区町村の役場へ行って、所定の用紙に記入し提出しましょう。
その際に住民票を1枚作っておきましょう。運転免許証の住所書き換え手続きの際に必要です。

国民健康保険
基本的には、転入届の際に申し出れば同時に手続きをしてくれます。
数日立てば、新しい健康保険証を郵送してくれます。
新しい健康保険証が届いたら、古い健康保険証を指定の封筒にいれて返送します。

国民年金
こちらは転出届を出していれば、自動で処理を行ってくれます。
新しい移り先の国民年金課に行って直接手続きをすれば、
処理を早めてくれる場合があります。

運転免許証
新しく移り住んだ先の地区内にある所定の警察署、もしくは運転免許センターにて変更します。
新住所の住民票を持参しましょう。
同一都道府県内への引っ越しの場合は、用紙に記入するだけで5分程で完了します。
他の都道府県からの引っ越しの場合は、6ヶ月以内に撮影した写真が必要になる場合があります。

銀行への住所変更手続き
銀行へ住所変更後の身分証明書、キャッシュカード、通帳、印鑑を持参し、
所定の用紙に記入して提出すれば完了です。

引越し費用は経費になるか

繰り返しになりますが、下記の経費については住居を自宅兼事務所としている方向けの情報です。 自宅の一部のスペースを、デスクや作業場等として仕事で使っていることが前提となります。

敷金
敷金は、問題なければ戻ってくることが前提のお金なので、経費にはなりません。
勘定科目「敷金」で、資産(投資その他の資産)として計上しましょう。
使用している会計ソフトに「敷金」の勘定科目がない場合は、
新たに敷金という名前の勘定科目を作りましょう。
敷金のうち、退去する際に返還されない事になった金額分は、
その時に修繕費などとして経費にすることができます。

礼金
礼金は20万円未満であれば「地代家賃」として経費にできます。
20万円以上の場合は費用ではなく資産として処理し、賃貸する期間、または5年間で減価償却します。
その場合の勘定科目は「長期前払費用」です。

不動産屋への仲介手数料引越し業者への支払い
不動産屋への仲介手数料は一般的に「支払手数料」の勘定科目で処理しますが、
青色申告決算書には支払手数料の項目がありません。
なので、新たに支払手数料の勘定科目をつくって支払手数料として計上するか、
もしくは「雑費」として計上しましょう。
引越し業者への支払いも「雑費」として、経費計上できます。

火災保険などの保険料
火災保険などの保険料は、「損害保険料」の勘定科目で、
経費として計上することができます。

引越し後の家賃や管理費も当然、経費として計上することができます。
以上のように経費となるものは、按分するのを忘れないようにしましょう。
例えば、住宅の30%を事業用として利用する場合、
礼金を10万円支払った場合は、経費として計上できるのは3万円です。
火災保険や不動産仲介手数料なども、基本的には同じ比率で按分します。

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