無料の電子契約サービスを比較 - 個人事業主・フリーランス向け
更新日 2023年12月01日
個人事業主・フリーランス向けに、無料で使える電子契約サービスをピックアップしました。「ずっと無料で使い続けられるサービス」と「一定期間の無料トライアルができるサービス」に分けて紹介します。
ずっと無料で使える電子契約サービス【比較一覧表】
期間制限なしで、ずっと無料で使える個人事業主向けの電子契約システムを比較します。以下の比較表では、おすすめ順に並べて、無料の範囲内で使える機能を簡単にまとめています。
ずっと無料で使える電子契約サービス - 無料で使える機能を比較
タイム スタンプ |
電子 証明書 |
電子帳簿保存 (クラウド) |
送信数 | 相手方の アカウント |
特記事項 | |
---|---|---|---|---|---|---|
電子印鑑 GMOサイン |
◯ | ◯ | 無制限 | 5通/月 | 不要 | 導入企業数1位 |
みんなの電子署名 | ◯ | ◯ | 1年は無制限 | 無制限 | 必要 | 契約機能は完全無料 |
freeeサイン | ◯ | × | 無制限 | 1通/月 | 不要 | 有料プランが格安 |
クラウドサイン | ◯ | ◯ | 無制限 | 5通/月 | 不要 | 導入実績130万社以上 |
契約大臣 | ◯ | × | 無制限 | 1通/月 | 不要 | 有料プランが比較的安い |
DX-Sign | ◯ | ◯ | 無制限 | 5通/月 | 不要 | 後発サービス |
BtoBプラット フォーム契約書 |
◯ | ◯ | 3通 | 5通/月 | 必要 | 導入フォローは有償 |
WAN-Sign | ◯ | ◯ | 累計10通 | 10通/月 | 不要 | 登録審査あり |
FAST SIGN | × | × | 無制限 | 10通/月 | 不要 | タイムスタンプは有償 |
Acrobat Sign | × | × | 自己対応 | 2通/月 | 不要 | Adobe独自の電子署名 |
タイム スタンプ |
電子 証明書 |
電子帳簿保存 (クラウド) |
送信数 | 相手方の アカウント |
特記事項 |
- かんたんな用語説明(表の見方)
- タイムスタンプ:電子契約が「いつ」結ばれたかを証明する機能
電子証明書:電子契約を「誰が」結んだかを暗号により証明する機能
電子帳簿保存:改ざんなどができない形でデータ保存・検索できる機能
ずっと無料で使い続けるつもりなら「GMOサイン」か「みんなの電子署名」がおすすめです。将来的に有料プランに切り替える可能性もあるなら「freeeサイン」がよいでしょう(詳細は後述)。
「GMOサイン」は電話サポートあり!
「GMOサイン」なら、電話で使い方などをやさしく教えてもらえます。初めて電子契約する個人事業主・フリーランスも安心です。ちなみに、なにかと比較されがちな「クラウドサイン」には電話サポートがないので注意しましょう。
「みんなの電子署名」は完全無料!?
「みんなの電子署名」の電子契約機能は、すべて無料で使えます。契約書データを1年以上クラウド保管する場合のみ、従量課金が発生します(50文書につき550円/月)。自分のパソコンなどにダウンロードして管理すれば、費用は一切かかりません。
有料プランが安いのはどれ?
上述のサービスはずっと無料でも使えますが、無料で使い続ける場合は機能面などに制約がかかります。「いずれは有料プランに切り替えてもいいかも」という個人事業主のために、有料プランに切り替えた場合の料金も比較表にまとめておきます。
有料プランの料金比較表
最安プラン | 年額 | 月額 | 送信料 | 送信数 | ユーザー数 | |
---|---|---|---|---|---|---|
電子印鑑 GMOサイン |
契約印&実印 | - | 9,680円 | 110円/通~ | 無制限 | 無制限 |
みんなの電子署名 | 無料プランのみ | - | 550円〜 クラウド利用時 |
無料 | 無制限 | 無制限 |
freeeサイン | スターター 個人事業主専用 |
12,936円 (1,078円/月) |
- | 無料 | 10通/月 | 1人 |
クラウドサイン | Light | - | 11,000円 | 220円/通 | 無制限 | 無制限 |
契約大臣 | スターター | 24,240円 (2,020円/月) |
2,200円 | 220円/通 | 10通/月 | 1人 |
DX-Sign | Normal | - | 8,800円 | 220円/通 | 無制限 | 無制限 |
BtoBプラット フォーム契約書 |
シルバー | - | 11,000円 | 55円/通 | 無制限 | 無制限 |
WAN-Sign | 有料プラン | - | 11,000円〜 | 110円/通〜 | 無制限 | 無制限 |
FAST SIGN | ライト | - | 11,000円~ | 220円/通 100通まで無料 |
無制限 | 無制限 |
Acrobat Sign | Acrobat Standard DC |
18,216 円 (1,518円/月) |
2,728円 | 無料 | 無制限 | 1人 |
最安プラン | 年額 | 月額 | 送信料 | 送信数 | ユーザー数 |
※ 料金はすべて税込表示
料金のおトクさで考えるなら「みんなの電子署名」と「freeeサイン」が魅力的です。とくに「freeeサイン」は安価でありながら、使い勝手にも優れています。国内トップシェアを争う「GMOサイン」や「クラウドサイン」にもまったく引けを取りません。
「freeeサイン」の個人事業主専用プランって何?
freeeサインの「スターター」プランは、個人事業主だけの特別なプランです。標準的な他社サービスに比べ、基本料金は「10分の1程度」しかかかりません。送信数が月10通に制限される代わりに、タイムスタンプや電子証明書の付与が追加料金なしで行えます。
一般的な個人事業主・フリーランスなら、月10通を超えて契約書を発行するケースはそう多くありません。高い料金を払って法人と同じサービスを使うのはもったいないです。せっかく個人事業主に最適化されたサービスがあるわけですから賢く活用しましょう。
>> freeeサインの個人事業主専用プランを使ってみた!レビュー
無料トライアルができるサービス【補足】
ここからは「無料トライアルのみ可能な電子契約サービス」を紹介します。上述したサービスと違って、ずっと無料で使い続けることはできません。下表は、無料で使える期間や回数制限がある電子契約システムの比較表です。
無料トライアルができるサービス【お試し期間・回数】
無料期間 | 無料送信数 | 特記事項 | |
---|---|---|---|
マネーフォワード クラウド契約 |
1ヶ月 | 無制限 | 「クラウド確定申告」も利用可能 |
SignTime | 無制限 | 累計25通 | 無料期間中はタイムスタンプ利用不可 |
リーテックスデジタル契約 | 無期限 | 累計5通 | 相手方もアカウントが必要 |
DocYou | 2ヶ月 | 10通/月 | 相手方もアカウントが必要 |
DocuSign | 30日 | 累計3通 | 海外シェア1位 |
eformsign | 1ヶ月 | 100件まで | 1通だけでも利用可能(100円/通~) |
クラウドコントラクト | 2週間 | 無制限 | 中小企業~個人事業主向け |
ジンジャーサイン | 2週間 | 累計3通 | 個人利用できるが、比較的法人向け |
SATSIGN | 非公開 | 非公開 | 無料体験デモは要問い合わせ |
無料期間 | 無料送信数 | 特記事項 |
「マネーフォワード クラウド」は、10種類以上のクラウドソフトがまとめて提供されるサービスです。個人事業主向け会計ソフトの「マネーフォワード クラウド確定申告」を利用すれば、電子契約サービスの「マネーフォワード クラウド契約」も実質タダで付いてきます。
「マネーフォワード クラウド」の基本料金は、最安プランの「パーソナルミニ」なら年額11,880円(1,408円/月)です(電子契約機能は上位プランとまったく同じ)。電子契約サービス単体として見ても、非常にリーズナブルな価格設定と言えるでしょう。
おすすめはコレ!4つの電子契約サービス
最後に、無料で使える20個の電子契約書サービスから「こんな個人事業主にはコレがおすすめ!」というものを紹介します。次の4タイプに分類しているので、あなたの利用シーンにもっとも近いものを選んで参考にしてみてください。
電子契約をおトクに利用したい個人事業主 - 4タイプ
概要 | 利用頻度 | |
---|---|---|
A | 利用頻度は低いが、サービスの品質にはこだわりたい | 低 |
B | これから徐々に利用頻度が増えていくかも | 低→中 |
C | 完全無料で利用できるなら、多少の欠点には目をつぶるよ | 高 |
D | 無料にはこだわっていないので、コスパさえ良ければOK | 高 |
A サービスの品質を重視したい【利用頻度: 低】
「月に数回契約できれば充分なんだよね」という個人事業主には、断然「GMOサイン」がおすすめです。一般的な電子契約機能が標準搭載されている上、電子契約書の保管も無制限に行えます。無料で電話サポートが受けられるのも人気のポイントです。
B 臨機応変にプランを決めたい【利用頻度: 低→中】
「あとで料金が跳ね上がるのは絶対イヤ!!」という個人事業主には「freeeサイン」がぴったりです。利用頻度が低いうちは無料で電子サインが使えますし、もし利用回数が増えたとしても格安で有料プランに切り替えられるので、臨機応変に対応できます。
- 「電子サイン」と「電子署名」の違い
- freeeサインにおいては、署名時にタイムスタンプのみを付与する方式を「電子サイン」と呼び、電子証明書とタイムスタンプの両方を用いる方式を「電子署名」と呼んでいる。どちらも各種法令に対応している。電子署名のほうが有効期間が長く、10年以上の契約にも対応可能とされる(長期署名)。
C とにかく無料にこだわりたい【利用頻度: 高】
「たくさん使いたいし、お金も払いたくない!」という個人事業主は「みんなの電子署名」一択でしょう。ただし完全無料の代わりに、相手方にもアカウントを作ってもらう必要があったり、電子契約書をローカル保存するなどの工夫が必要だったりします。
D おトクなら有料でもOK!【利用頻度: 高】
「マネーフォワード クラウド」は、電子契約システムや会計ソフトを含む10種以上のクラウドサービスをセットで提供しています。無料期間は1ヶ月のみですが、有料プランは「1,408円/月」と格安で、電子契約については送信回数の縛りや従量課金もありません。
>> 電子印鑑GMOサイン
>> freeeサイン(旧NinjaSign)
>> みんなの電子署名
>> マネーフォワード クラウド契約