2023年の確定申告が初めての方へ【個人事業主向け】

更新日 2022年10月03日

2023年(令和5年)の確定申告が初めての個人事業主へ

初めて確定申告をする個人事業主向けに、会計・税務の重要ポイントを分かりやすく解説します。「そもそも確定申告ってなに?」という人にも分かるように、キホンから具体的な流れまでざっくりまとめています。

2023年(令和5年)の確定申告

2023年の確定申告期間は、2月16日(木)~3月15日(水)です。個人事業主は、原則としてこの期間内に「2022年分(令和4年分)」の確定申告を行います。

2023年(令和5年)の確定申告期間

そもそも確定申告とは、簡単に言うと「去年は〇〇円の儲けがあったから、△△円の税金を納めます!」と税務署へ申告する手続きです。そして、申告した税額を実際に納付します。

所得税の確定申告【概要まとめ】

  • 毎年2月16日~3月15日に「前年分」の確定申告をする(土日祝の場合は翌平日)
  • 個人事業主の確定申告では、主に「決算書」と「確定申告書」を提出する
  • 「決算書」には、前年中の収入や必要経費の合計額を記入する
  • 「確定申告書」には、前年分の所得や所得税額を記入する
  • ここで言う「所得」とは、おおよそ「収入 - 必要経費」の金額のこと
  • 所得が少ないなどの理由で、確定申告をしなくていい個人事業主もいる

2023年の確定申告では、2022年1月1日~12月31日の収入や必要経費を集計して、そこから「2022年分の所得」を算出します。そして、所得をベースに税額を計算し、「2022年分の所得税」として納付するわけです。

「白色申告」と「青色申告」って?

個人事業主の確定申告には「白色申告」と「青色申告」の2種類があり、どちらか好きなほうを選べます。

白色申告と青色申告って?

  • 白色申告……難易度の低いベーシックな申告方法
  • 青色申告……難易度は高いが節税面でメリットのある申告方法(事前申請が必要)

2023年の確定申告で「青色申告」を選択するには、原則として2022年3月15日までに青色申告承認申請書を提出しておく必要がありました(新規開業者は開業後2ヶ月以内に提出すればOK)。この手続きをしていない場合は、自動的に「白色申告」になります。

白色申告と青色申告の特徴【比較表】

白色申告 青色申告
事前申請 不要 必要
帳簿付け 単式簿記でOK 単式簿記 or 複式簿記
確定申告の
主な提出書類
・収支内訳書(2ページ)
・確定申告書
・青色申告決算書(4ページ)
・確定申告書
節税につながる特典 とくになし ・青色申告特別控除
・赤字の繰り越し
・少額減価償却資産の特例
・青色専従者給与 など

>>白色申告と青色申告の違いを詳しく

青色申告には、節税につながる特典があります。中でも節税メリットが大きいのは「青色申告特別控除」です。青色申告特別控除には3段階のグレード(10万控除・55万控除・65万控除)があり、より大きな節税を狙うなら「複式簿記」による帳簿付けが必須です。
>> 青色申告にも種類がある?記帳方式による違いを比較

ちなみに、初心者にとってはハードルの高い「複式簿記」も、会計ソフトを利用すれば決して難しくありません。ソフトの指示に沿って、いくつかの項目を入力するだけで、複式簿記形式の帳簿を自動的に作成してくれます。

確定申告の流れ

白色申告・青色申告のどちらを選んでも、確定申告の流れは同じです。確定申告に関わる1年間の業務は、大まかに以下の4ステップで完了します。

確定申告の流れ - 帳簿付けから納税まで

確定申告の流れ
  1. 帳簿付け……………1年間の売上や必要経費を帳簿に記録していく
  2. 申告書類の作成……帳簿の内容をもとに決算書や確定申告書を作る
  3. 申告書類の提出……作成した書類を税務署へ提出する
  4. 所得税の納付………申告書類で算出した所得税額を納付する

ここからは、各ステップのポイントを詳しく説明していきます。

1. 帳簿付け

帳簿付け - 確定申告の流れ
  • 日々の収入や必要経費を帳簿に記録していく
  • 帳簿付けは紙でもパソコンでもOK

帳簿付けとは、ごく簡単に言うと「事業に関わるお金の流れを記録する作業」です。事業で売上や経費が発生したら、その都度「日付・金額・内容」などを記帳していきます。具体的なルールは、白色申告と青色申告で異なります。

帳簿付けの方式

白色申告の帳簿付け 青色申告の帳簿付け
単式簿記でOK
一般的な家計簿などに近い感覚
単式簿記 or 複式簿記
複式簿記は知識がないと難しい

>> 単式簿記と複式簿記の違い

帳簿付けには、紙の帳簿を使っても、パソコンを使っても構いません。昨今では、パソコンの会計ソフトや表計算ソフト(Excel等)を使う個人事業主が多いでしょう。初心者向けの会計ソフトなら、簿記の知識がなくても帳簿付けがしやすい仕組みになっています。

2. 確定申告書類の作成

確定申告書類の作成 - 確定申告の流れ
  • 1年間に帳簿付けした内容をもとに、確定申告の提出書類を作成する
  • 2022年分の申告書類は「2022年1月1日~12月31日」の帳簿をもとに作る
  • 2022年の途中で開業した場合は「開業日~12月31日」の帳簿でOK
  • 個人事業主が作成する申告書類は「決算書」と「確定申告書」
  • 必要に応じて、その他の添付書類(所得控除の証明書など)も用意する

個人事業主の場合、申告書類は「決算書」から作り始めるのが基本です。決算書の様式には、白色申告用の「収支内訳書」と、青色申告用の「青色申告決算書」があります。

確定申告で提出する決算書

白色申告の場合 青色申告の場合
収支内訳書(2ページ構成) 青色申告決算書(4ページ構成)
収支内訳書
青色申告決算書

※ 2022年分の確定申告では様式が変更される可能性があります

決算書が完成したら、その内容をもとに「確定申告書」を作成します。確定申告書は「第一表」と「第二表」の2ページ構成です。白色申告でも青色申告でも、確定申告書の様式は変わりません。

確定申告書(第一表・第二表)

確定申告書B(第一表・第二表)

※ 2022年分の確定申告では様式が変更される可能性があります

個人事業主の確定申告書類は、市販の会計ソフトや国税庁の「確定申告書等作成コーナー」で作成するのが一般的です。会計ソフトを使えば、帳簿付けした売上や経費を勝手に集計してくれて、申告書類の大半を自動作成できます。

3. 確定申告書類の提出

確定申告書類の提出 - 確定申告の流れ
  • 作成した申告書類を、確定申告期間内に税務署へ提出する
  • 2023年の確定申告期間は「2023年2月16日(木)~3月15日(水)」
  • 提出方法は、大きく「直接提出・郵送・電子申告(e-Tax)」の3つ
  • 帳簿や領収書などの提出は不要

確定申告書類の提出方法は、大きく下記の3種類に分けられます。基本的には、どの方法で提出しても問題ありません。(65万円の青色申告特別控除をねらう場合は「電子申告」がオススメ)

確定申告書類の提出方法

直接提出 税務署や確定申告会場に確定申告書類を持っていく
税務署の外にある「時間外収受箱」へ投函してもOK
郵送 確定申告書類を封筒に入れて、税務署あてに郵送する
封筒代や切手代は自己負担
電子申告
(e-Tax)
ネットで確定申告書類のデータを国税庁に送信する
会計ソフトや、国税庁の「確定申告書作成コーナー」を使う

>> 確定申告書類の提出方法を詳しく

ちなみに、確定申告で提出するのはステップ2. で作成した確定申告書類だけです。帳簿や領収書は提出せず、5年~7年にわたって保管しておきます。(>>帳簿・書類の保存について詳しく

4. 所得税の納付

所得税の納付 - 確定申告の流れ
  • 確定申告書で算出した所得税額を実際に納付する
  • 2023年の納付期限は「3月15日(水)」
  • 窓口での現金納付のほか、口座振替やクレカ払いでの納付も選べる

所得税の納付方法は、おおまかに分けると以下のとおりです。期間内であれば、どの方法で納めても税額に影響はありません。

所得税の納付方法

窓口納付 税務署や銀行の窓口で、所定の納付書を使って現金で納付する
コンビニ納付 コンビニのレジで、納付用のQRコードを使って現金で納付する
クレジットカード納付 専用サイトからクレカ払いで納付する
※1万円ごとに税込83円の手数料がかかる
振替納税 事前申請をしたうえで、口座引き落としによって納付する
電子納税 e-Taxのシステムを使って、口座振替やATMで納付する

「振替納税」を選択した場合は、4月中旬に口座から納税額が自動で引き落とされます。初めて振替納税を利用する場合は、2023年3月15日までに「預貯金口座振替依頼書」を税務署へ提出しておきましょう。

>> 所得税の納付方法をもっと詳しく

まとめ - 2023年の確定申告手順

2023年(令和5年)の確定申告期間

2023年(令和5年)の確定申告期間は、2023年2月16日(木)~3月15日(水)です。以下の手順にのっとり、期限までに確定申告を終わらせましょう。

確定申告のおおまかな手順【2023年】

  1. 帳簿付け……………2022年中の売上や必要経費を帳簿に記録していく
  2. 申告書類の作成……帳簿の内容をもとに「2022年分」の決算書や申告書を作る
  3. 申告書類の提出……作成した書類を「2023年3月15日(水)」までに提出する
  4. 所得税の納付………申告書で計算した所得税を「2023年3月15日(水)」までに納める

このうち1~3のステップは、市販の会計ソフトを使うことでかなりラクになります。たとえば、大手3社(弥生freeeマネーフォワード)が提供するクラウド会計ソフトには、下記のようなメリットがあります。

会計ソフトの主なメリット

  • 会計の知識がなくても帳簿付けができる(複式簿記にも対応)
  • 自動仕訳」の機能を使えば、帳簿付けの大半を自動化することもできる
  • 記帳内容を自動で集計してくれるから、確定申告書類の作成もラク
  • 作成した申告書類を、そのまま国税庁に送信することも可能(電子申告)
  • 請求書作成などのサブ機能も充実している

会計業務を効率化したいなら、会計ソフトの導入は必須と言えます。中でも「弥生freeeマネーフォワード」のクラウド会計ソフトは使いやすいので、確定申告の初心者にオススメです。

大手3社のクラウド会計ソフト【比較一覧表】

弥生 freee マネーフォワード
料金
(税込)
白色:無料~
青色:9,680円/年~
12,936円/年~ 10,560円/年~
帳簿付け画面
帳簿付け画面 (弥生)
帳簿付け画面 (会計freee)
帳簿付け画面 (マネーフォワード)
確定申告書類の
作成画面
申告書類の作成画面 (弥生)
申告書類の作成画面 (会計freee)
申告書類の作成画面 (マネーフォワード)
自動仕訳機能
電子申告機能
請求書等の
作成機能
対応OS Windows・Mac

>> 個人事業主向けの会計ソフト【一覧表】

基本的には、年1万円程度~の利用料金がかかります。しかし、会計業務の効率化によって、本業の生産性が上がることを考えれば、決して高い金額ではありません。3社とも、1ヶ月~2ヶ月は無料体験ができるので、まずは実際に使ってみるとよいでしょう。

>> やよいの白色申告 オンライン(公式)
>> やよいの青色申告 オンライン(公式)
>> freee会計(公式)
>> マネーフォワード クラウド確定申告(公式)