初めての確定申告ガイド【個人事業主向け】基本をわかりやすく解説!
更新日 2026年9月30日

初めて確定申告をする個人事業主・フリーランス向けに、帳簿付けや確定申告のキホンを解説します。「そもそも確定申告ってなに?」「自分も確定申告したほうがいいの?」などの疑問にわかりやすく回答します。
- 個人事業主の確定申告とは?
- 確定申告が必要なのは所得いくらから?
- 白色申告と青色申告の違い
- 個人事業主が確定申告をする流れ
- ① 帳簿付け
- ② 確定申告書類の作成
- ③ 確定申告書類の提出
- ④ 所得税の納付
- 確定申告期間はいつからいつまで?
- 初めての確定申告に関するQ&A
- まとめ
個人事業主の確定申告とは?
確定申告とは、簡単に言うと「去年は〇〇円の儲けがあったから、△△円の税金を納めます」と税務署へ申告する手続きです。そして、申告した税額を実際に納付します。

1年間の収入や経費を申告書類にまとめて、確定申告期間(原則2月16日〜3月15日)に提出します。ちなみに、個人事業主の会計期間は「1月1日〜12月31日」と決まっていて、法人企業のように自由に決められるわけではありません。
個人事業主の確定申告【重要ポイントまとめ】
- 一定以上の儲けがある個人事業主は、必ず確定申告をする
- 1年分の収入や経費を確定申告書類にまとめて、納税額を算出する
- 作成した確定申告書類は、原則2月16日~3月15日に提出する
- 確定申告の方式は「白色申告」と「青色申告」から選べる
- 白色申告と青色申告で、記帳方法や申告書類の内容が異なる
ここからは、上記のポイントや具体的なやり方を順番に解説していきます。
確定申告が必要なのは所得いくらから?
前年中に一定以上の所得があった個人事業主は、必ず確定申告をしなくてはなりません。ここで言う「所得」とは、1年間の収入から必要経費(仕入れ費用や備品の購入費用など)を差し引いた金額のことです。
- 所得とは
- 収入 − 必要経費 = 所得
専業の個人事業主の場合、所得金額が104万円以下であれば確定申告の義務はありません。一方、会社に勤めながら「副業」で個人事業をしている場合は、給与所得と退職所得以外の所得が20万円以下なら確定申告の義務はありません。
確定申告が必要になる所得金額【ボーダーライン】
| 専業の個人事業主 | 副業会社員 |
|---|---|
| 所得104万以下は確定申告の義務なし | 所得20万以下は確定申告の義務なし |
例えば、主には会社員として働いていて、副業の所得が10万円だったとします。この場合、上記の20万円の範囲内におさまっているので、確定申告をする義務はないということです。逆に、副業による所得が20万円を超えたら、必ず確定申告をしなければなりません。
白色申告と青色申告の違い
確定申告には「白色申告」と「青色申告」の2種類があり、どちらか好きなほうを選べます。これは、専業の個人事業主でも、副業で個人事業をおこなっている場合でも同じです。
| 白色申告 | 青色申告 | |
|---|---|---|
| 概要 | 難易度の低い ベーシックな申告方法 |
難易度は高いが 節税できる申告方法 |
| 事前申請 | 不要 | 必要 |
| 帳簿付け | 単式簿記でOK | 複式簿記が基本 |
| 確定申告の 主な提出書類 |
・収支内訳書(2ページ) ・確定申告書 |
・青色申告決算書(4ページ) ・確定申告書 |
| 節税特典 | とくになし | ・青色申告特別控除 ・赤字の繰り越し ・少額減価償却資産の特例 ・青色専従者給与 など |
青色申告を選択するには、事前に「青色申告承認申請書」を提出しておく必要があります。個人事業を始めたばかりの人は、開業日から2ヶ月以内に提出すればOKです。この手続きをしていない場合は、自動的に白色申告になります。
>> 青色申告承認申請書の提出期限について詳しく
青色申告には、節税につながる特典があります。とくに節税メリットが大きいのは「青色申告特別控除」です。青色申告特別控除には3段階のグレード(10万控除・55万控除・65万控除)があり、より大きな節税を狙うなら「複式簿記」による帳簿付けが必須です。
>> 青色申告にも種類がある?記帳方式による違いを比較
ちなみに、初心者にとってはハードルの高い「複式簿記」も、会計ソフトを使えば決して難しくありません。売上や経費の金額・日付・勘定科目などを入力するだけで、自動的に複式簿記の帳簿を作ってくれます。
>> 個人事業主におすすめの会計ソフト【比較一覧】
個人事業主が確定申告をする流れ

- 帳簿付け……………1年間の売上や必要経費を帳簿に記録していく
- 申告書類の作成……帳簿の内容をもとに決算書や確定申告書を作る
- 申告書類の提出……作成した書類を税務署へ提出する
- 所得税の納付………申告書類で算出した所得税額を納付する
白色申告・青色申告のどちらを選んでも、確定申告の流れは同じです。ここからは、各ステップのポイントを詳しく説明していきます。
① 帳簿付け

- 日々の収入や必要経費を帳簿に記録していく
- 帳簿付けは紙でもパソコンでもOK
帳簿付けとは、簡単に言うと「事業に関わるお金の流れ」を記録する作業です。事業で売上や経費が発生したら、その「日付・金額・内容」などを記帳していきます。具体的なルールは、白色申告と青色申告で異なります。
帳簿付けの方式
| 白色申告の帳簿付け | 青色申告の帳簿付け |
|---|---|
| 単式簿記でOK 一般的な家計簿などに近い感覚 |
複式簿記が基本 初心者は会計ソフトがないと難しい |
>> 単式簿記と複式簿記の違い
帳簿付けは、紙でもパソコンでもスマホでもOKです。昨今では、会計ソフトや表計算ソフト(Excel等)を使う人が多いでしょう。初心者向けの会計ソフトなら、簿記の知識がなくても帳簿付けができる仕組みになっています。
>> 初心者におすすめの会計ソフト【比較一覧】
② 確定申告書類の作成

- 1年間の帳簿をもとに、確定申告の提出書類を作る
- 個人事業主の主な提出書類は「決算書」と「確定申告書」
- 必要に応じて、その他の添付書類(所得控除の証明書など)も用意する
個人事業主の場合、申告書類は「決算書」から作り始めるのが基本です。決算書の様式には、白色申告用の「収支内訳書」と、青色申告用の「青色申告決算書」があります。
確定申告で提出する決算書
| 白色申告の場合 | 青色申告の場合 |
|---|---|
| 収支内訳書 (2ページ構成) |
青色申告決算書 (4ページ構成) |
![]() |
![]() |
決算書が完成したら、その内容をもとに「確定申告書」を作成します。確定申告書は「第一表」と「第二表」の2ページ構成です。白色申告でも青色申告でも、確定申告書は同じものを使います。
確定申告書(第一表・第二表)
| 第一表 | 第二表 |
|---|---|
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![]() |
個人事業主の確定申告書類は、会計ソフトや国税庁の「確定申告書等作成コーナー」で作るのが一般的です。会計ソフトを使えば、1年間の収支を一瞬で集計して、申告書類の大半を自動作成できます。
>> 個人事業主におすすめの会計ソフト【比較一覧】
③ 確定申告書類の提出

- 作成した申告書類を税務署へ提出する
- 提出期間は原則「2月16日~3月15日」
- 帳簿や領収書の提出は不要
確定申告書類の提出方法は大きく下記の3種類です。基本的には、どの方法で提出しても問題ありません。(65万円の青色申告特別控除をねらう場合は「電子申告」がオススメ)
確定申告書類の提出方法
| 直接提出 | 税務署や確定申告会場に確定申告書類を持っていく 税務署の外にある「時間外収受箱」へ投函してもOK |
|---|---|
| 郵送 | 確定申告書類を封筒に入れて、税務署あてに郵送する 封筒代や切手代は自己負担 |
| 電子申告 (e-Tax) |
ネットで確定申告書類のデータを国税庁に送信する 会計ソフトや、国税庁の「確定申告書等作成コーナー」を使う |
ちなみに、確定申告で提出するのはステップ②で用意した確定申告書類だけです。帳簿や領収書は提出せず、5年~7年にわたって保管しておきます。
>> 帳簿や領収書の保存期間は5年?7年?わかりやすく解説!
④ 所得税の納付

- 確定申告書で算出した所得税額を実際に納付する
- 納付期限は確定申告期限と同じ(原則3月15日)
所得税の納付方法は、おおまかに分けると以下のとおりです。どの方法で納めても税額に影響はありません。
所得税の納付方法
| 窓口納付 | 税務署や銀行の窓口で、所定の納付書を使って現金で納付する |
|---|---|
| コンビニ納付 | コンビニのレジで、納付用のQRコードを使って現金で納付する |
| スマホアプリ納付 | 専用サイトからスマホ決済アプリで納付する |
| クレジットカード納付 | 専用サイトからクレカ払いで納付する ※1万円ごとに税込83円の手数料がかかる |
| 振替納税 | 事前申請をしたうえで、口座引き落としによって納付する |
| 電子納税 | e-Taxのシステムを使って、口座振替やATMで納付する |
「振替納税」を選択した場合は、4月中旬に口座から納税額が自動で引き落とされます。初めて振替納税を利用する場合は、確定申告期限日までに「預貯金口座振替依頼書」を税務署へ提出しておきましょう。
確定申告期間はいつからいつまで?

確定申告では、"前年分"の収入や経費を書類にまとめて、所得税の納付額を計算します。そして、確定申告期間(原則2月16日〜3月15日)のあいだに書類を提出して、算出した所得税を納めるわけです。
ちなみに、2026年分(令和8年分)の確定申告は、原則として「2027年2月16日〜3月15日」に行う必要があります。
初めての確定申告に関するQ&A
- 確定申告は税理士に依頼したほうがいい?
- 個人事業主の確定申告は、税理士に依頼してもよいですが、自力でもできます。税務の知識がない初心者でも、会計ソフトを使えば意外と簡単にできるでしょう。
- 確定申告に会計ソフトは必要?
- 会計ソフトは必須ではありませんが、初心者は使ったほうがよいです。だいたい年間1〜2万円ほどの利用料金がかかりますが、帳簿付けから確定申告まで大幅に効率化できます。
>> 個人事業主におすすめの会計ソフト【比較一覧】 - 帳簿や領収書は確定申告で提出する?
- 帳簿や領収書は提出しません。ただし、5年〜7年にわたって保存しておく必要があります。税務調査などで提示を求められることもあるため、捨てずに保管しておきましょう。
>> 帳簿や領収書の保存期間について詳しく - 所得が少なくても申告したほうがいい?
- 所得が少なければ確定申告の義務はありませんが、個人事業主なら確定申告しておいたほうがよいです。確定申告をしないと、社会保険料などで損をする可能性があります。また、確定申告によって税金を還付してもらえる場合もあります。
- 「所得税の確定申告」と「消費税の確定申告」があるの?
- 一般的に確定申告と呼ばれるのは「所得税の確定申告」で、本記事で解説したのもコチラです。ただ、消費税の課税事業者は、これに加えて「消費税の確定申告」もする必要があります。ざっくり言うと、前々年の売上が1,000万円を超える事業者は、消費税の課税事業者に該当します。
>> 個人事業主の消費税について詳しく
まとめ

個人事業主の会計期間は「1月1日~12月31日」と定められています。このあいだは日々の取引を地道に記録しておきます。年が変わったら、前年分の帳簿をもとに収入や必要経費を集計し、確定申告書類を作成しましょう。
確定申告のおおまかな手順
- 帳簿付け……………売上や必要経費を帳簿に記録していく
- 申告書類の作成……帳簿の内容をもとに決算書や申告書を作る
- 申告書類の提出……作成した書類を確定申告期限までに提出する
- 所得税の納付………申告書で計算した所得税を納める
このうち1~3のステップは、市販の会計ソフトを使うことでかなりラクになります。たとえば、会計ソフトには下記のようなメリットがあります。
会計ソフトの主なメリット
- 会計知識がなくても複式簿記ができる
- 帳簿付けをほぼ自動化できる(自動仕訳)
- 初心者でも簡単に確定申告ができる
- 請求書作成などのサブ機能も充実している
会計業務を効率化したいなら、会計ソフトの導入は必須と言えます。中でも、大手3社(弥生・マネーフォワード・freee)のクラウド会計ソフトは使いやすいので、確定申告の初心者にオススメです。
大手3社のクラウド会計ソフト【比較一覧表】
| 弥生 | マネーフォワード | freee | |
|---|---|---|---|
| 料金 (税込) |
白色:無料~ 青色:12,980円/年~ |
11,880円/年~ | 12,936円/年~ |
| 帳簿付け画面 | ![]() |
![]() |
![]() |
| 確定申告書類の 作成画面 |
![]() |
![]() |
![]() |
| 自動仕訳機能 | ◯ | ◯ | ◯ |
| 電子申告機能 | ◯ | ◯ | ◯ |
| 請求書等の 作成機能 |
◯ | ◯ | ◯ |
| 対応OS | Windows・Mac | ||
基本的には、年額1〜2万円程度の利用料金がかかります。しかし、会計業務の効率化によって、本業の生産性が上がることを考えれば、決して高い金額ではありません。3社とも無料トライアルができるので、まずは実際に操作感を試してみるとよいでしょう。
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>> マネーフォワード クラウド【詳細記事】
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