白色申告とは?青色申告との違いやメリットをわかりやすく!
更新日 2024年5月01日
個人事業主やフリーランス向けに、「白色申告」と呼ばれる確定申告方式についてわかりやすく解説します。青色申告との違いやデメリットを理解して、自分に合ったほうを選択しましょう。記事の後半では、白色申告におすすめの会計ソフトも紹介しています。
白色申告とは?青色申告との違い
個人事業主の確定申告は、大きく「白色申告」と「青色申告」の2種類に分けられます。白色申告の特徴は、ざっくり言うと「カンタンだけど、節税につながる特典を受けられない」という点です。
白色申告と青色申告の主な違い
前提として、青色申告を行うには税務署への事前申請が必要です。とくに手続きをしていない個人事業主は、自動的に白色申告を行うことになります。このほかにも、白色申告と青色申告には下記のような違いがあります。
白色申告と青色申告の比較
白色申告 | 青色申告 | |
---|---|---|
事前の申請 | 不要 | 必要 |
帳簿付けの方式 | 単式簿記 | 単式簿記 or 複式簿記 |
確定申告の 主な提出書類 |
・収支内訳書(全2ページ) ・確定申告書 |
・青色申告決算書(全4ページ) ・確定申告書 |
節税に つながる特典 |
なし | ・青色申告特別控除 ・純損失の繰越控除 ・事業専従者への給与 など |
ここからは、白色申告の特徴や記帳方法などについて、詳しく説明していきます。
白色申告のメリット・デメリット
メリット | デメリット |
---|---|
・事前申請が不要 ・帳簿付けが簡単 ・確定申告の提出書類が少なめ |
・青色申告特別控除が受けられない ・純損失の繰越控除ができない ・事業専従者への給与を経費にできない |
白色申告のメリットは、青色申告と比べて「とにかく手間がかからない」という点です。青色申告ほど帳簿付けのルールが厳しくないうえ、確定申告書類も比較的カンタンに作成できます(詳細は後述)。
白色申告のデメリットは、ズバリ「青色申告限定の節税特典が受けられない」という点です。特に、節税を目指す個人事業主にとって、最大65万円の「青色申告特別控除」を適用できないのはかなり大きなデメリットでしょう。
白色申告者と青色申告者の割合【所得階級別】
右記のデータをもとに筆者作成:申告所得税(2018年分)・2-2 所得階級別人員 - 東京国税局
所得がアップするほど、節税効果を狙って青色申告を選ぶ人の割合が増えます。反対に、所得がそこまで多くない個人事業主なら、節税効果よりも「手間のかからなさ」を取って白色申告を選ぶ傾向があります。
白色申告の帳簿付け - 単式簿記?複式簿記?
個人事業主やフリーランスは、自分で売上や経費を記帳するのが基本です。記帳方法は「単式簿記」と「複式簿記」の2種類に大別できます。白色申告の帳簿付けは「単式簿記」でOKです。
単式簿記と複式簿記の違い【個人事業主の帳簿付け】
単式簿記 | 複式簿記 |
---|---|
比較的カンタンな記帳方式 白色申告ならコッチでOK! |
専門知識が必要な記帳方式 青色申告で節税したい人向け |
単式簿記とは、簡単に言うと「家計簿」や「おこづかい帳」のような記帳方式です。白色申告では、収入や必要経費に関する日々の取引を、下図のように記録していきます。
白色申告の帳簿付け(単式簿記の記帳例)
帳簿付けには、会計ソフトや表計算ソフト(Excelなど)を使ってもよいですし、昔ながらの紙の帳簿を使っても構いません。ただ、エクセルや紙の帳簿だと、確定申告前の集計作業が大変なので、白色申告向けの会計ソフトを使うのがおすすめです。
会計ソフトの記帳方法(弥生の例)
「やよいの白色申告 オンライン」の取引入力画面
白色申告の会計ソフトでは、この「やよいの白色申告 オンライン」が特にオススメです。初心者でも扱いやすいうえ、ずっと無料で使うこともできます。さらに、記帳の自動化機能(銀行口座やクレカの利用明細を自動で取り込む機能)も備えています。
>> 無料で使える会計ソフトまとめ【比較一覧表】
確定申告の提出書類(白色申告の場合)
個人事業主は、原則として毎年「2月16日~3月15日」のあいだに確定申告します。白色申告の場合、主な提出書類は「収支内訳書」と「確定申告書」です。
白色申告で提出する確定申告書類
収支内訳書 | 確定申告書 (第一表・第二表) |
---|---|
1年間の記帳内容を集計して 事業所得を算出する |
1年間の所得などを集計して 所得税を算出する |
白色申告で提出する「収支内訳書(2ページ構成)」は、青色申告で提出する「青色申告決算書(4ページ構成)」と比べると、かなりシンプルです。そもそもページ数が少ないうえ、青色申告決算書の「貸借対照表」のような難しい記入欄もありません。
会計ソフトを使えば確定申告もカンタン!
白色申告向けの会計ソフトを使えば、確定申告の必要書類を作るのも簡単です。日頃の記帳内容を自動で集計してくれるので、申告書類の大部分はあっという間に出来上がります。
「やよいの白色申告 オンライン」の確定申告画面
会計ソフトで作成した申告書類は、印刷してそのまま提出できます。ちなみに「やよいの白色申告 オンライン」なら、ソフト上からe-Taxで書類提出することも可能です(電子申告)。自宅にいながらオンラインで確定申告できるわけです。
まとめ
白色申告は、とにかく「帳簿付けや申告業務の手間を減らしたい!」という個人事業主にオススメです。青色申告のような節税特典は受けられませんが、たとえば「節税を気にするほど儲けがない」という場合なら、白色申告でも特に問題ありません。
白色申告と青色申告の違い【比較表】
白色申告 | 青色申告 | |
---|---|---|
事前の申請 | 不要 | 必要 |
帳簿付けの方式 | 単式簿記 | 単式簿記 or 複式簿記 |
確定申告の 主な提出書類 |
・収支内訳書 ・確定申告書 |
・青色申告決算書 ・確定申告書 |
節税に つながる特典 |
なし | ・青色申告特別控除 ・純損失の繰越控除 ・事業専従者への給与 など |
白色申告でも、日々の帳簿付けや確定申告書類の作成などに、ある程度の手間はかかります。本業に集中したいなら、白色申告向けの会計ソフトを利用しましょう。
本記事で紹介した「やよいの白色申告 オンライン」なら、ずっと無料で使うこともできます。ブラウザ上で動作する「クラウド型」の会計ソフトなので、Windows・Macの両方で使えます。スマホやタブレットから操作することも可能です。
「やよいの白色申告 オンライン」の料金プラン
フリープラン | ベーシックプラン | トータルプラン | |
---|---|---|---|
利用料金 (税込) |
ずっと無料 | 12,650円 初年度は無料 |
23,100円 初年度は半額 |
対応OS | Windows・Mac | Windows・Mac | Windows・Mac |
対応ブラウザ | |||
帳簿付け | ○ | ○ | ○ |
申告書類の作成 | ○ | ○ | ○ |
電子申告 | ○ | ○ | ○ |
ユーザーサポート | なし | ・チャット ・メール ・電話(年10回まで) |
・チャット ・メール ・電話(無制限) ・業務相談 |
どのプランも機能は同じで、サポート内容が異なるだけです。上位プランが初年度は優待価格で利用できるので、確定申告の相談もできるトータルプランから始めるのがおすすめです。
後でプラン変更することができるので、記帳と確定申告に慣れてユーザーサポートが必要なくなれば「フリープラン」に変更しましょう。
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