個人事業税とは?計算方法や税率・290万円の控除など

更新日 2021年4月12日

個人事業税とは

個人事業税とは?

個人事業主は、所得税や住民税とは別に「個人事業税」を納めます。 確定申告をしたのであれば、通常は8月に納税通知書が郵送されます。 個人事業税は地方税なので、都道府県税事務所から通知書が送られます。

個人事業税の納付期限日は、8月末日と11月末日です(土日祝日と重なる場合は、翌平日)。 8月に送付される納税通知書に、第一期分(8月分)と第二期分(11月分)の納付書が入っています。

個人事業主の確定申告期間と税金納付時期

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個人事業税を納付したら「租税公課」の勘定科目で仕訳します。 個人事業税は事業の所得にかかる税金であり、租税公課として経費にできます。

個人事業税の計算方法 - 290万円の控除あり!

事業所得における個人事業税の計算式を簡易的に表すと、下記のようになります。 厳密にはさらに複雑な式になりますが、大抵の場合は下記の式で算出できます。

個人事業税の計算式(簡易版)
(収入 − 必要経費 − 専従者給与等 − 各種控除)× 税率 = 個人事業税

専従者(家族従業員)がいる場合には、一定額を必要経費として控除できます。 上記の表でいう「専従者給与等」がこれにあたります。

個人事業税には、基礎控除などの所得控除や、青色申告特別控除は適用されません。 個人事業税の計算式の「各種控除」に当てはまるのは「事業主控除」と、状況に応じて適用される3つの「繰越控除」です。

事業主控除290万円

  • 事業主控除290万円(1年間営業していれば一律で290万円控除される)

繰越控除

  • 損失の繰越控除(青色申告者で、赤字となった時)
  • 被災事業用資産の損失の繰越控除(白色申告者で、震災などによって損失がある時)
  • 譲渡損失の控除と繰越控除(機械などの事業用資産を譲渡したために損失が生じた時)

>> 個人事業税の計算方法 詳細についてはこちら

個人事業税の税率 - ほとんどの場合5%

個人事業税の税率は業種によって異なり、3%〜5%ですが、ほとんどの業種は税率5%です。

  • 税率3%......あんま・マッサージ・指圧・はり・きゅう・柔道整復・その他の医業に類する事業と装蹄師業
  • 税率4%......畜産業・水産業・薪炭製造業
  • 税率5%......その他、多くの業種

個人事業税の課税対象にならない業種もありますが、ほとんど多くの事業は課税対象です。

業種によってかわる個人事業税の税率

個人事業税の税率(東京都の場合) - 東京都主税局

個人事業税の計算例 - 新規開業の年は控除の月割に注意

例えば、年間収入1,000万円・経費300万円・青色専従者給与50万円・広告業(税率5%)の場合 (専従者給与とは、家族従業員への給料のこと)

個人事業税の計算式(簡易版)
(収入 − 必要経費 − 専従者給与等 − 各種控除)× 税率 = 個人事業税

計算式にあてはめて、個人事業税を算出します。
(1,000万円 − 300万円 − 50万円 − 290万円)× 5% = 180,000円(個人事業税)
この場合は、18万円を個人事業税として納付します。

個人事業税の計算では「事業主控除」として、290万円が控除されます。 つまり、それなりに所得が低い事業主は、個人事業税を納付せずに済みます。 ただし、営業期間が1年未満の場合には、290万円の控除も月割額となります。

事業を行った月数と事業主控除の月割額

1ヶ月2ヶ月3ヶ月4ヶ月
242,000484,000725,000967,000
5ヶ月6ヶ月7ヶ月8ヶ月
1,209,0001,450,0001,692,0001,934,000
9ヶ月10ヶ月11ヶ月12ヶ月
2,175,0002,417,0002,659,0002,900,000

たとえば新規開業した年で、事業を行った月数が7ヶ月の場合、事業主控除は1,692,000円になるということです。

個人事業税の納付方法 - コンビニ納付も可能

個人事業税の納付窓口は、都道府県税事務所をはじめとして、 公金収納を取り扱っている銀行や信用金庫、郵便局などで行うことができます。

30万円以内の納付書であれば、最寄りのコンビニで納付することもできます。 上述の通り、個人事業税は2回に分けて納税します。1回分が30万円以下であれば、コンビニ納付できます。

また、事前に申請を出しておけば銀行口座などから口座振替することも可能です。 こちらも銀行や信金、ゆうちょ銀行などが対応しています。

納付方法の具体例 - 東京都の場合

  • 都税事務所、銀行などの窓口で納付
  • コンビニのレジで納付
  • クレジットカード納付
  • 金融機関などにあるペイジー対応ATMで納付
  • 申請した銀行口座からの口座振替

たとえば、東京都の方がクレジットカード納付する場合は「都税 クレジットカードお支払サイト」を使います。 国税のクレカ納付と同じく手数料が高いのが難点で、1万円ごとに73円(税込80円)の手数料が加算されます。 たとえば5万円の個人事業税を納付する場合、365円(税込401円)の決済手数料がかかります。

個人事業税の納付時期 - 8月と11月

個人事業税の納付期限日は、通常8月末日と11月末日です。 納付期限日が土日祝日と重なる場合は、翌平日に期限日がずれます。振替の場合には、それぞれの納付期限日が振替日となります。

個人事業税の納付期限日 - 2020年と2021年

2020年(令和2年)の場合2021年(令和3年)の場合
第一期分2020年8月31日(月)2021年8月31日(火)
第二期分2020年11月30日(月)2021年11月30日(火)

個人事業税を納付することになっても、 初めて納税する場合には、納税通知書が8月中に送られてこない場合もあります。 納税通知書は、毎年個人事業税を納めている個人事業主から優先的に送付され、 納税が初めてになる納税者の計算は後回しとなるようです。

このように、忙しい自治体では送付が遅れることもあり、 その場合は9月以降に通知書が送付されてくるのを待ってから納税すれば問題ありません。 送付が遅れる場合には、納付期限日も延長されます。

個人事業税の仕訳方法 - 租税公課で経費計上

個人事業税を納税したら、その納税額は必要経費として計上できます。 勘定科目「租税公課」を用いて、下記のように帳簿づけします。

個人事業税を納付したときの仕訳例

日付借方貸方摘要
2020年8月25日租税公課 100,000現金 100,000個人事業税の納付

個人事業主が納める税金の中には、経費に計上できるものと、経費に計上できないものがあります。 個人事業税は経費にできますが、たとえば事業主の所得税や住民税は、経費計上できません。 所得税や住民税の納付額を帳簿づけする場合は「事業主貸」の勘定科目を用います。

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