白色申告対応の会計ソフト一覧【無料ソフトあり】

更新日 2024年5月01日

白色申告におすすめの会計ソフト【比較一覧】

白色申告の個人事業主・フリーランス向けに、おすすめの会計ソフトをまとめました。結論から言うと、イチオシは「やよいの白色申告 オンライン」です。無料プランでも白色申告にバッチリ対応できるうえ、サポート付きの有料プランも初年度は割引で利用できます。

白色申告対応の会計ソフト【比較一覧表】

以下で紹介する会計ソフトは、どれも日頃の帳簿づけから確定申告書類(白色申告の「収支内訳書」を含む)の作成まで対応しています。「青色申告」と名の付くソフトでも、白色申告の書類作成にも対応可能です。

白色申告対応の会計ソフト【比較一覧表】

料金
(税込)
対応OS 自動
仕訳
電子
申告
操作画面
やよいの白色申告オンライン
やよいの白色申告
オンライン

0円/年~
クラウド
やよいの白色申告オンライン(操作画面)
マネーフォワードクラウド確定申告
マネーフォワード
クラウド確定申告

11,880円/年~
クラウド
マネーフォワードクラウド確定申告(操作画面)
freee会計
freee会計

12,936円/年~
クラウド
freee会計(操作画面)
やよいの青色申告
やよいの青色申告

15,400円~
インストール
やよいの青色申告(操作画面)
みんなの青色申告
みんなの青色申告

10,780円
インストール
みんなの青色申告(操作画面)
やるぞ!青色申告
やるぞ!青色申告

9,680円~
インストール
× やるぞ!青色申告(操作画面)
ジョブカン青色申告/確定申告 Desktop
ジョブカン
青色申告/確定申告

5,500円~
インストール
ジョブカン青色申告/確定申告 Desktop(操作画面)

「クラウド型」の会計ソフトは、ネット環境さえあれば、OSやデバイスを問わずに利用できます。操作画面が分かりやすいのも特徴で、経理初心者でも難なく使えます。

一方「インストール型」の会計ソフトは、インストールしたパソコンでしか利用できません。また、クラウド型と比較するとインターフェイスが古めかしく操作しにくいため、経理に慣れていない初心者には不向きです。
>> クラウド型・インストール型の違いを詳しく

Excelからのデータ移行も可能
上記の会計ソフトはいずれも、Excelなどで作成した記帳データを引き継ぐことが可能。データ移行時は、Excelデータを一旦CSV形式に変換してインポートするのが一般的だが、中には「.xlsx」形式のまま取り込めるソフトもある。

オススメ!無料で使えるクラウド会計ソフト

白色申告の個人事業主に、特にオススメなのは「やよいの白色申告 オンライン」です。白色申告に必要な機能が漏れなく搭載されているうえ、ずっと無料で使える「フリープラン」があります。

「やよいの白色申告 オンライン」の料金プラン

フリープラン ベーシックプラン トータルプラン
料金
(税込)
ずっと無料! 12,650円/年
初年度は無料
23,100円/年
初年度は半額
帳簿づけ
自動仕訳
確定申告書の作成
ユーザーサポート なし ・メール
・チャット
・電話(年10回まで)
・メール
・チャット
・電話(無制限)
・業務相談

>> やよいの白色申告 オンライン(公式)

「フリープラン」でも有料プランと同じ機能を使えます。初年度は有料プランを優待価格で使えるので、まずはサポートつきの有料プランで始めて、サポートが不要になったらフリープランへ切り替えるのがおすすめです。トータルプランの「業務相談」は、帳簿づけや確定申告の相談までカバーしています。

「やよいの白色申告 オンライン」の機能

無料で使えるとはいえ、基本的な機能は他の有料ソフトと比較しても遜色ありません。便利な「自動仕訳」の機能もバッチリ使えるうえ、インターフェイスも初心者が使いやすいように配慮されています。

帳簿づけ 自動仕訳 確定申告書の作成
「やよいの白色申告オンライン」の帳簿づけ画面
「やよいの白色申告オンライン」の自動仕訳画面
確定申告書類の作成画面(やよいの白色申告オンライン)

「やよいの白色申告 オンライン」に登録したデータは、そのまま「やよいの青色申告 オンライン」に引き継げます。ですから、将来的に青色申告を考えている個人事業主も、まずは「やよいの白色申告 オンライン」から使い始めて問題ありません。

>> やよいの白色申告 オンライン(公式)

機能で選ぶなら有料ソフトもアリ

基本的な機能が揃っていれば十分という個人事業主には、先述した「やよいの白色申告 オンライン」がおすすめです。ただ、その他の細かな機能に目を向けると「マネーフォワード クラウド確定申告」と「freee会計」が勝っている部分もあります。

主な機能の比較 - 大手3社のクラウド会計ソフト

弥生 マネーフォワード freee
料金
(税込)
月額契約 - 1,408円~ 1,628円~
年額契約 0円~ 11,880円~ 12,936円~
帳簿づけ 手入力
自動仕訳
確定申告書の作成
請求書の作成
Misocaで対応

無制限

無制限
電子申告 パソコンから
少し面倒
スマホから ×
スマホ
アプリ
帳簿づけ(手入力)
自動仕訳 ×
レシート撮影
申告書類の作成 ×
請求書の作成 ×

料金面では、無料で使える「やよいの白色申告 オンライン」が抜きん出ています。ただ、下記のようなポイントを重視する個人事業主は「マネーフォワード クラウド確定申告」と「freee会計」もあわせて検討するとよいでしょう。

マネーフォワードとfreeeが優れている部分

  1. 請求書等の作成機能
  2. 電子申告への対応
  3. スマホアプリの充実度

比較① 請求書などの作成機能

  • 「弥生」にも請求書等の作成機能はあるが、無料で作成できるのは月に5通まで
  • 取引書類をたくさん発行する個人事業主は「弥生」だと追加料金がかかりがち
  • 一方「マネーフォワード」と「freee」なら追加料金なしで何通でも作成できる

大手3社のクラウド会計ソフトでは、いずれも請求書や領収書の作成機能を利用できます。書類に記載する請求金額などは、自動的に帳簿にも反映され、経理作業が効率的に行えます。

請求書機能の比較 - 大手3社のクラウド会計ソフト

弥生 マネーフォワード freee
発行できる請求書の数
月11通以上は有料

無制限

無制限
作成できる書類の種類 ・請求書
・見積書
・納品書
・領収書
・発注書
・注文請書
・検収書
・請求書
・見積書
・納品書
・領収書
・請求書
・見積書
・納品書
・領収書
・発注書

やよいの白色申告 オンライン」では、同社が提供する「Misoca(ミソカ)」というクラウドサービスを使って請求書等を作成します。「Misoca」は無料でも使えますが、書類を月に11通以上作成する場合は有料プラン(9,680円/年~)への加入が必要です。

Misoca(ミソカ)の料金プラン一覧

無料プラン プラン15 プラン100 プラン1,000
料金(税込) 無料 9,680円/年
初年度は無料
36,850円/年
初年度は無料
125,400円/年
初年度は無料
発行できる書類の数 10通/月 15通/月
(超過分は1通77円)
100通/月
(超過分は1通77円)
1,000通/月

>> Misoca(公式)

一方「マネーフォワード クラウド確定申告」と「freee会計 」は、会計ソフトの利用料金内で、請求書等を無制限に作成できます。取引書類をたくさん発行する個人事業主は、これらの会計ソフトを使ったほうが、結果的にコストを抑えられるかもしれません。

比較② 電子申告への対応状況

  • 3社とも、ソフトからそのまま電子申告が可能
  • 「マネーフォワード」と「freee」はスマホから電子申告ができる
  • どのソフトも、電子申告機能の利用には「マイナンバーカード」が必要
電子申告とは
「e-Tax」というシステムを介して、申告書類をデータの状態で国税庁に送信すること。従来は、操作性の悪い「e-Taxソフト(国税庁が提供する専用ソフト)」等の利用が必須だったが、現在は会計ソフトから簡単に電子申告まで済ませられるケースが増えている。

電子申告への対応状況 - 大手3社のクラウド会計ソフト

弥生 マネーフォワード freee
パソコンからの
電子申告

e-Taxソフトの利用が必須
スマホからの
電子申告
×

やよいの白色申告 オンライン」では、同社が無料提供する電子申告ソフト(確定申告e-Taxオンライン)を使って簡単に電子申告ができます。スマホ申告には未対応ですが、パソコンをメインで使うつもりなら問題ないでしょう。

freee会計」の対応はもっとも進んでおり、OSやデバイスを問わず簡単に電子申告ができます。マネーフォワード クラウド確定申告」では、スマホからのみ電子申告が可能です。パソコンから申告する場合は、Windows・Macのいずれもe-Taxソフトを使う必要があります。

比較③ スマホアプリの充実度

  • 「弥生」のスマホアプリでできるのは、簡単な帳簿づけくらい
  • 「マネーフォワード」と「freee」のスマホアプリは、帳簿づけ~電子申告まで可能
  • 最も機能が充実しているのは「freee」のスマホアプリで、請求書の作成もできる

大手3社のクラウド会計ソフトには、いずれも専用のスマホアプリがあります。PC版とスマホアプリでは常にデータ共有されているので、いつどちらから操作してもOKです。スマホアプリの機能は、下表のとおりソフトによって差があります。

スマホアプリの機能 - 弥生・マネーフォワード・freee

弥生 マネーフォワード freee
操作画面
スマホアプリの操作画面(やよいの白色申告オンライン)
スマホアプリの操作画面(マネーフォワードクラウド確定申告)
スマホアプリの操作画面(freee会計)
対応OS iOS・Android iOS・Android iOS・Android
記帳 手入力
『弥生 申告』アプリ
自動仕訳 ×
レシート撮影
弥生 レシート取込アプリ
申告書類の作成 ×
請求書等の作成 × ×
電子申告 ×

やよいの白色申告 オンライン」にはスマホアプリが2つありますが、どちらも「手入力による帳簿づけ」と「レシート撮影による帳簿づけ」に機能を絞っています。そもそも機能が少ないうえ、アプリが2つに分かれているので、主にスマホから利用したい個人事業主は不便です。

一方で「マネーフォワード クラウド確定申告」と「freee会計 」のスマホアプリには、確定申告に必要な機能が一通り備わっています。とくに「freee会計」のアプリは機能が充実しており、パソコン版とほぼ同様の機能を利用できます。

まとめ - 大手3社のクラウド会計ソフトを比較!

白色申告を行う個人事業主におすすめの会計ソフトは「やよいの白色申告 オンライン」です。基本的な機能がしっかり備わっているにも関わらず、「フリープラン」ならずっと無料で利用できます。最初の年だけは有料プランが半額になるので、まずはサポートつきの有料プランで始めて、サポートが必要なくなったらフリープランに切り替えましょう。

「やよいの白色申告 オンライン」の特徴

良い点 懸念点
・ずっと無料でも利用できる
・無料プランでも機能制限なし
・有料プランも割安
・青色申告への移行もスムーズ
・請求書機能には追加料金がかかりがち
・スマホアプリの機能が少ない

「やよいの白色申告 オンライン」以外の選択肢としては、同じく大手の会計ソフトメーカーが提供する「マネーフォワード クラウド確定申告」と「freee会計 」が挙げられます。プラスアルファの機能を重視するなら、これらの会計ソフトを有料で使うのもアリです。

主な機能の比較 - 大手3社のクラウド会計ソフト

弥生 マネーフォワード freee
料金
(税込)
月額契約 - 1,408円~ 1,628円~
年額契約 0円~ 11,880円~ 12,936円~
帳簿づけ 手入力
自動仕訳
確定申告書の作成
請求書の作成
Misocaで対応

無制限

無制限
電子申告 パソコンから
少し面倒
スマホから ×
スマホ
アプリ
帳簿づけ(手入力)
自動仕訳 ×
レシート撮影
申告書類の作成 ×
請求書の作成 ×

ちなみに、青色申告の場合は電子申告に税制上のメリット(青色申告65万円控除)がありますが、白色申告にそのようなメリットはありません。あくまで、書類提出の手間を省くための便利機能と考えておきましょう。

初心者ならインストール型は避けたほうが無難

インストール型のソフトは、インターフェイスが古めかしく複雑な傾向にあります。使いこなすには簿記の知識がある程度必要なので、経理初心者は避けたほうが無難です。トータルのコストもクラウド型と同じくらいかかるので、これから会計ソフトを導入するならクラウド型をオススメします。

>> やよいの白色申告 オンライン(公式)
>> マネーフォワード クラウド確定申告(公式)
>> freee会計(公式)