freeeとマネーフォワードを比べてみた!【個人事業主向け】

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更新日 2024年1月19日

マネーフォワードとfreeeの比較

「freee会計」と「マネーフォワード クラウド確定申告」は、どちらも個人事業主の人気が高いクラウド会計ソフトです。本記事では、両者の違いを徹底比較します。

freee・マネーフォワードの比較【一覧表】

freee会計」と「マネーフォワード クラウド」は、どちらも料金プランが3段階に分かれています。小規模な個人事業主・フリーランスなら、いちばん安いプランでも機能は十分です。

freeeとマネーフォワード【比較一覧表】

freee会計 マネーフォワード クラウド
ホーム画面
ホーム画面 (会計freee)
ホーム画面 (マネーフォワード クラウド確定申告)
料金
(税込)
スターター
1,628円/月
12,936円/年


スタンダード
2,948円/月
26,136円/年


プレミアム
43,780円/年
パーソナルミニ
1,408円/月
11,880円/年

 
パーソナル
1,848円/月
16,896円/年


  パーソナルプラス
39,336円/年
帳簿付け
自動仕訳
レシート撮影
確定申告書の作成
電子申告
(e-Tax)
請求書の作成
スマホアプリ
分析レポート
従業員管理
別料金
消費税申告
サポート ・メールサポート
・チャットサポート
・電話サポート
・税務調査補償
・乗り換え代行
・メールサポート
・チャットサポート
・電話サポート
freee会計 マネーフォワード クラウド

基本的な機能においては、freeeとマネーフォワードに大きな違いはありません。どちらも、クラウド会計ソフトの特徴である「自動仕訳(取引データの自動取込)」や「電子申告」にもバッチリ対応しています。

ただ、料金プランによっては「レシート撮影」や「請求書作成」などの高度な機能が制限されるので注意しましょう。

「freee会計」はこんな人におすすめ!

  • これまで会計ソフトを使ったことがない
  • 会計の専門用語がわからない
  • 帳簿付けの自動化を徹底したい

「マネーフォワード クラウド」はこんな人におすすめ!

  • 多少の会計知識がある or これから身につけたい
  • 家計簿アプリ「マネーフォワードME」を使っている
  • 幅広い機能をできるだけ安価に利用したい

① 料金プラン

freee会計」と「マネーフォワード クラウド」には、3段階の料金プランがあります。ここでは同等のプラン同士を比較して、主な違いをまとめました。

【最安プラン】一般的な個人事業主・フリーランス向け

freee会計 マネーフォワード クラウド
プラン名 スターター パーソナルミニ
料金
(税込)
1,628円/月
12,936円/年
1,408円/月
11,880円/年
レシート撮影
月5件まで
従業員管理
「freee人事労務」を使う(別料金)
消費税申告 × ×
サポート ・メールサポート
・チャットサポート
・メールサポート
・チャットサポート

帳簿付け~確定申告までの基本機能は、両者とも最安プランから搭載されています。ネットからの電子申告も可能です。銀行口座やクレカの取引データを自動で取り込む「自動仕訳」の機能も問題なく利用できます。

【ミドルプラン】消費税申告が必要な課税事業者向け

freee会計 マネーフォワード クラウド
プラン名 スタンダード パーソナル
料金
(税込)
2,948円/月
26,136円/年
1,848円/月
16,896円/年
レシート撮影
従業員管理
「freee人事労務」を使う(別料金)
消費税申告
サポート ・メールサポート
・チャットサポート
・メールサポート
・チャットサポート

freeeもマネーフォワードも、このプランから消費税申告書を作成する機能が付きます。マネーフォワードなら、freeeの半額程度の料金で、同じような機能が使えます。

といっても、そもそも消費税の申告をしない「免税事業者」には関係ありません。毎年の売上が1,000万円に満たないようであれば、免税事業者です。

【ハイプラン】手厚いサポートが必要な初心者向け

freee会計 マネーフォワード クラウド
プラン名 プレミアム パーソナルプラス
料金
(税込)
43,780円/年 39,336円/年
レシート撮影
従業員管理
「freee人事労務」を使う(別料金)
消費税申告
サポート ・メールサポート
・チャットサポート
・電話サポート
・税務調査補償
・乗り換え代行
・メールサポート
・チャットサポート
・電話サポート

freeeの最上位プランには、「税務調査補償」と「乗り換え代行」というユニークなサポートがつきます(詳細は後述)。マネーフォワードの場合は電話サポートが付くだけで、機能面はミドルプランの「パーソナル」と全く変わりません。

② 手入力での帳簿付け

まずは、手入力による帳簿付け画面を比較します。後述する「自動仕訳」による帳簿付けも便利ですが、現金取引などで「手入力」が必要な場面もあるでしょう。

会計初心者でもOK - 手入力画面の比較

freee会計 マネーフォワード クラウド
手入力での帳簿付け画面 - 会計freee
手入力での帳簿付け画面 - マネーフォワード クラウド

freeeの取引入力画面には、会計の専門用語がほとんど登場しません。勘定科目にもわかりやすい解説がついており、簿記初心者でも迷わず入力できます。

マネーフォワードの取引入力画面は、スッキリして見やすいです。いくらか会計知識がある個人事業主にとっては、こちらのほうがシンプルで使いやすいかもしれません。

③ 自動取込による帳簿付け(自動仕訳)

「自動仕訳」とは、登録した銀行口座やクレカの取引履歴を自動で取り込んで、会計ソフトへ反映してくれる機能です。勘定科目もソフトが推測してくれるので、ユーザーは画面に表示された仕訳を「合ってるかな?」とチェックするだけで帳簿付けができます。

自動仕訳機能の比較

freee会計 マネーフォワード クラウド
仕訳のチェック画面
自動仕訳のチェック画面 - 会計freee
自動仕訳のチェック画面 - マネーフォワード
連携できるサービスの例
連携可能なサービスの例 - 会計freee
連携可能なサービスの例 - マネーフォワード
記帳の完全自動化 ×
同期の
タイミング
銀行口座 毎週2回
週の初めと終わり
1日1回
クレカ 請求内容が
確定したとき*
1日1回

* freeeカードなど、一部のカードは未確定明細の取込にも対応

freeeの強みは、記帳の「完全自動化」ができる点です。いちど登録した取引について「同じ内容の取引は、今後も同じ仕訳で登録しなさい」といった設定が可能なので、ユーザーのチェックなしでも自動仕訳による記帳ができます。

マネーフォワードは、連携可能サービスの多さと、同期スピードの早さが魅力です。仕訳のチェック画面も一覧で見やすいので、登録作業がストレスなくサッと終わります。さらに、家計簿アプリ「マネーフォワードME」で記録した取引を、ワンタップで帳簿に反映させることも可能です。

④ レシート撮影による帳簿付け

レシートをスマホで撮影し、その内容をもとに自動で帳簿付けができます(OCR機能 で仕訳データへ変換)。現金取引が多い個人事業主にとっては嬉しい機能です。

レシート撮影機能の比較

freee会計 マネーフォワード クラウド
撮影に使うスマホアプリ freee会計の
スマホアプリ版
マネーフォワードME*
撮影画面
(スマホ)
レシート撮影画面 - 会計freee
レシート撮影画面 - マネーフォワードME
仕訳登録の画面
(パソコン)
レシート撮影による帳簿付け - 会計freee
レシート撮影による帳簿付け - マネーフォワードME
料金プランによる制限 最安の「スターター」では
月5件まで
制限なし

*「マネーフォワード クラウド経費」でも可

freeeでは、撮影~仕訳登録まで同じアプリで作業できるので、操作手順がわかりやすいです。また「スキャナ保存(電子帳簿保存法)」に対応しているので、撮影した紙のレシートは捨てても問題ありません。

マネーフォワードでは、「マネーフォワードME」という家計簿アプリで撮影したデータを、会計ソフトに取り込んで登録します。このとき、撮影した紙のレシートは捨てずに保管しておきましょう。

ちなみにfreeeもマネーフォワードも、領収書の画像をパソコン版(ブラウザ版)のソフトに直接アップロードする方法でも、同様の自動仕訳機能を使えます。PDFで受領した領収書などは、パソコン版のソフトに直接アップするほうが手っ取り早いでしょう。

⑤ 確定申告書類の作成

freee会計」と「マネーフォワード クラウド」も、所得税の確定申告に関する基本的な書類は問題なく作成できます。操作感は多少異なりますが、比較にあたってそこまで重視すべき項目ではないでしょう。

確定申告書類の作成機能を比較

freee会計 マネーフォワード クラウド
トップ画面
確定申告のトップ画面(会計freee)
確定申告のトップ画面(マネーフォワード クラウド確定申告)
入力画面
確定申告の入力画面(会計freee)
確定申告の入力画面(マネーフォワード クラウド確定申告)
収支内訳書
青色申告決算書
確定申告書B
第一表・第二表
第三表
(分離課税用)
第四表
(損失申告用)
第五表
(修正申告用)
× ×

確定申告書類の作成については、どちらかといえばfreeeのほうが初心者向けです。ヘルプも読みやすいので、迷わず作業を進められます。マネーフォワードも十分見やすいですが、ヘルプの言葉遣いがやや固く、わかりづらいと感じる事業主もいるかもしれません。

⑥ 電子申告(e-Tax)

会計ソフトで作成した確定申告書類のデータは、そのままオンラインで提出することもできます(電子申告)。スマホをマイナンバーカードにかざして読み取るだけで、自宅にいながら申告が完了します(iPhoneも対応)。

スマホ申告の流れを比較

freee会計 マネーフォワード クラウド
操作画面
スマホ申告の操作画面(会計freee)
スマホ申告の操作画面(マネーフォワード クラウド確定申告)
使用する
スマホアプリ
使用するアプリのアイコン(会計freee)
使用するアプリのアイコン(マネーフォワード クラウド確定申告)
マイナンバーカード 必要 必要
ICカードリーダー 不要 不要

freeeとマネーフォワードのどちらも、スマホアプリからログインして使用します。アプリは無料でダウンロードでき、追加料金もかかりません。対応機種のラインナップは、どちらも全く同じです。

スマホから電子申告をするには、マイナンバーカードの読み取りに対応したスマホを使うことが前提となる。7以降のiPhoneや、2010年代後半以降に発売されたGalaxy・Xperia・AQUOSなどは基本的に対応している。

ちなみに、パソコンに専用のICカードリーダーを接続して電子申告する旧来の方法も、freeeとマネーフォワードの両方で利用できます。

⑦ 請求書の作成

freee会計」と「マネーフォワード クラウド」のどちらも、最安プランから請求書の作成機能を利用できます。もちろん帳簿と連携させることも可能ですから、売掛金の記帳漏れ防止などにも役立ちます。

請求書作成機能の比較

freee会計 マネーフォワード クラウド
作成画面
請求書の作成画面 - 会計freee
請求書の作成画面 - マネーフォワード クラウド確定申告
料金プラン
による制限
最安の「スターター」は
一部制限あり
最安の「パーソナルミニ」は
一部制限あり
郵送代行の料金
(税込)
1通あたり
165円
1通あたり
187円~209円
主な対応書類 ・見積書
・納品書
・請求書
・領収書
・注文書
・見積書
・納品書
・請求書
・領収書

freeeは、最安プランのスターターでは、定期的に発生する請求書を自動で発行する機能や、複数の見積書・納品書をまとめて請求書を発行する機能が使えません(定期請求・合算請求)。

マネーフォワードの場合も、最安プランのパーソナルミニでは、freeeと同様の制限がかかります。加えて、「CSVダウンロードができない」「複数の請求書を一括送付できない」「取引先が15件までしか登録できない」などの制限もあります。

⑧ スマホアプリ

freee会計」と「マネーフォワード クラウド」は、どちらもスマホアプリでの記帳が可能です。ちょっとした移動時間などを活用して、経理業務を効率よくこなせます。

スマホアプリの機能を比較

freee会計 マネーフォワード クラウド
ホーム画面
スマホアプリのホーム画面 - 会計freee
スマホアプリのホーム画面 - マネーフォワード クラウド確定申告
対応OS iOS・Android iOS・Android
帳簿付け
自動仕訳
一括登録は不可
レシート撮影
別アプリを併用する
固定資産の登録 ×
ブラウザのみ
レポート表示
確定申告書の作成
電子申告
(e-Tax)

別アプリを併用する

freeeの場合は、個人事業主の経理・税務に必要なほぼすべての作業をスマホアプリ内で行えます。マネーフォワードのスマホアプリも、ちょっとした作業をする分には、まったく問題なく使えます。

⑨ 分析レポート

freee会計」も「マネーフォワード クラウド」も、帳簿付けしたデータから様々な分析レポートを自動生成してくれます。記帳した内容を視覚的にわかりやすく表示してくれるので、記帳ミスにも気づきやすいです。もちろん、経営状態の把握にも役立ちます。

分析レポート機能の比較

freee会計 マネーフォワード クラウド
レポート画面
分析レポート画面 - 会計freee
分析レポート画面 - マネーフォワード クラウド
レポートの種類 ・損益レポート
・収益レポート
・費用レポート
・現預金レポート
・資金繰りレポート
・集計表(ピボット分析)
・キャッシュフローレポート
・収益レポート
・費用レポート
・得意先レポート
・仕入先レポート

※ いずれも、最安プランでは上記太字のレポートのみ表示可能

表示できるレポートの種類はどちらも大差ないですが、操作性が多少異なります。freeeはマウスやタッチパネルでの操作に向いていて、マネーフォワードはキーボードを使った操作に向いています。

⑩ サポート

会計ソフトの操作方法や料金体系など、サービスに関する質問に関しては、freeeもマネーフォワードも対応しています。

ユーザーサポートの比較

freee会計 マネーフォワード クラウド
サービスに関する質問 メール・チャット・電話
(電話は「プレミアム」のみ)
メール・チャット・電話
(電話は「パーソナルプラス」のみ)
有人チャット対応時間 平日10:00~12:00
平日13:00~18:00
平日10:30~17:00
電話対応時間 事前予約制
平日10:00~12:00
平日13:00~18:00
事前予約不要
平日10:30~17:00
その他のサポート 税務調査補償
乗り換え代行
(いずれも「プレミアム」のみ)
とくになし

freeeの最上位プランの「プレミアム」には、ユニークなサポートが付帯します。税務調査の際は、税理士の立会費用の一定額を補償してくれます。また、他社ソフトから乗り換える場合、仕訳データのインポート代行を無料で依頼できます。

まとめ - freeeとマネーフォワードの機能一覧表

最後に「freee会計」と「マネーフォワード クラウド」の機能を、各料金プランごとにまとめます。一般的な個人事業主・フリーランスに必要な機能は、最安のスタータープランでも一通り使用できます。

freeeの機能まとめ(料金プランごとの比較)

スターター スタンダード プレミアム
料金
(税込)
1,628円/月
12,936円/年
2,948円/月
26,136円/年
43,780円/年
帳簿付け
自動仕訳
レシート画像の
取り込み

月5件まで
確定申告書の作成
電子申告
(e-Tax)
請求書作成
若干の機能制限あり
スマホアプリ
分析レポート
種類が少ない
従業員管理 「freee人事労務」を使えば可能
(別料金)
消費税申告 ×
サポート ・メール
・チャット
・メール(優先対応)
・チャット(優先対応)
・メール(優先対応)
・チャット(優先対応)
・電話
・税務調査補償
・乗り換え代行

>> freee会計(公式)

freee会計」の場合、まずは最安の「スターター」で契約してみて、必要に応じて上位プランへ切り替えるのがおすすめです。現金取引を行わなければ、レシート撮影機能は大して重要ではありません。

ただ、freeeは他の会計ソフトとインターフェイスが大きく異なります。他社ソフトからfreeeへ乗り換える場合は、「プレミアム」の乗り換え代行サポートを活用するのもありです。

マネーフォワードの機能まとめ(料金プランごとの比較)

パーソナルミニ パーソナル パーソナルプラス
料金
(税込)
1,408円/月
11,880円/年
1,848円/月
16,896円/年
39,336円/年
帳簿付け
自動仕訳
レシート画像の
取り込み
確定申告書の作成
電子申告
(e-Tax)
請求書作成
若干の機能制限あり
スマホアプリ
分析レポート
種類が少ない
従業員管理
消費税申告 ×
サポート ・メール
・チャット
・メール
・チャット
・メール
・チャット
・電話

>> マネーフォワード クラウド(公式)

マネーフォワード クラウド」の大きな魅力は、最安プランの「パーソナルミニ」でも幅広い機能を使用できる点です。また、消費税の申告書を作成できる「パーソナル」は、freeeの同等プランの半額程度で利用できます。

ちなみに最上位の「パーソナルプラス」は、「パーソナル」に電話サポートが加わるだけです。「電話でいろいろ聞きたいんだ!」という強い要望がない限りは、「パーソナル」でも全く問題ありません。

>> freee会計(公式)
>> マネーフォワード クラウド(公式)