個人事業で従業員を雇う場合

個人事業で従業員を雇用する場合

従業員と専従者の違い

個人事業でも、株式会社などの法人と同様に、従業員を雇用することができます。個人事業においては、家族や親族で事業を手伝ってくれる人を「専従者」として、通常の従業員とは区別するのが大きく異なるところです。法人では、一緒に仕事をしてくれる人が、家族であろうとなかろうと、区別はしません。

専従者とは?
専従者とは、納税者と生計を一にしている配偶者、あるいはその他の親族で、納税者の経営する事業に従事している人のことを指す。 分かりやすく言うと、事業を手伝ってくれている家族や親族のこと。

通常の従業員と専従者では、例えば給与の扱いなどが異なります。例えば、従業員への給与は「給料賃金」として必要経費にすることができます。 しかし、専従者への給与は、その申告方法によって扱いが異なります。

従業員と専従者への給与の扱いについて

従業員専従者
給料賃金」として経費にできる白色:一定額まで控除できる(最高86万円)
青色:「専従者給与」として経費にできる

白色申告では、専従者が事業主の配偶者であれば、最高86万円の「白色事業専従者控除」として控除できます。 配偶者でなければ、専従者一人につき最高50万円を控除できます。

>> 従業員を雇って給料を支払うことになった場合
>> 源泉徴収税額表の見方(給与所得の源泉徴収税額の求め方)

従業員の社会保険 - 厚生年金と健康保険

法人の場合は、たとえ社長一人でも社会保険(厚生年金・健康保険)への加入が義務づけられています。しかし、個人事業では必ずしも義務付けられているわけではありません。

個人事業の場合は、常時5人以上の従業員が働いているのであれば、加入が義務になります。(5人以上でも任意適用となる業種もあり。)

社会保険の加入義務について

法人個人事業
社長一人でも加入義務あり従業員5人以上で加入義務あり
(5人以上でも任意の業種あり)

事業所における従業員の数が4人以下の場合には、社会保険への加入が「任意」です。ちなみに、事業主本人はこの人数にカウントしません。

>> 従業員の社会保険 - 厚生年金と健康保険
>> 「 子ども・子育て拠出金」とは?

従業員の労働保険 - 労災保険と雇用保険

従業員を雇う場合、その従業員を労働保険に加入させる必要があります。労働保険とは、労災保険と雇用保険のことです。この加入手続きは、事業主が行います。

労災保険雇用保険
概要業務中や通勤中のケガや死亡事故などに備える保険労働者が失業してしまった場合に備える保険
義務雇用形態や労働時間を問わず、加入義務あり「1週間の労働時間が20時間以上」かつ 「31日以上雇用の継続見込み」があれば加入する
負担事業主が全額を負担する事業主と労働者で負担する
料率業種による
(多くは1%未満)
事業主0.6% 労働者0.3%
(一般の事業)

事業主自身は、原則的には労災保険にも雇用保険にも加入することができません。労災保険だけは、個人事業主でも加入できる「特別加入」の制度が用意されています。例えば建設業などで、労災リスクが高い業種の場合には、このような特別加入制度を利用して事業主も労災保険に加入します。

>> 従業員の労働保険 - 労災保険と雇用保険