白色申告の専従者控除とは?対象者の要件や控除額の計算方法など
更新日 2026年7月21日

白色申告の個人事業主向けに、「専従者控除」の条件や控除額をわかりやすく解説します。白色申告では、専従者(≒ 家族従業員)がいる場合に、一定額を収入金額から差し引けます。
白色申告の専従者控除とは?
白色申告の個人事業主は、事業専従者がいる場合に「専従者控除」を受けられます。事業専従者とは、下記の条件をすべて満たす人のことです。
- 事業主と生計を一にする親族である
- その年の12月31日時点で15歳以上である
- 年に6ヶ月超、事業にもっぱら従事している
ここでいう「もっぱら従事している」とは、事業に専念している状態を指します。たとえば、学校に通いながら事業を手伝っている場合や、他にもアルバイトをしている場合などは、該当しない可能性があります。
青色申告の「専従者給与」との違い
青色申告では、専従者への給与をすべて経費に計上できます。一方、白色申告では、専従者の人数に応じて"一定額"を収入から控除できます。専従者への給与を全額経費にできるのは、青色申告を選ぶメリットのひとつです。
| 白色申告 (専従者控除) |
青色申告 (専従者給与) |
|---|---|
| 専従者がいれば 一定額を控除できる |
専従者への給与を 全額経費にできる |
| 支払金額を記帳したければ「事業主貸」を使う | 「専従者給与」の勘定科目で経費計上する |
白色申告の場合、専従者に支払った給与を帳簿付けする際は「事業主貸」の勘定科目を使います。白色申告の場合は、青色申告の専従者給与と同じような経費扱いをすることはできないので、帳簿上ではプライベートな出費をしたことにするわけです。
ちなみに、青色申告の専従者給与を経費計上するには、事前に届出書を提出しておく必要があります。しかし、白色申告の専従者控除については、事前申請なしで利用できます。
>> 青色申告の専従者給与について詳しく
専従者控除額の計算方法と上限額
白色申告の「専従者控除」の控除額は、下記の計算式で算出します。この際、実際に専従者へ給与をいくら払ったかなどは考慮しません。下記の計算によって出た金額か、後述の上限額を適用します。
- 専従者控除額の計算方法
- 事業所得 ÷ (専従者の数 + 1) = 専従者控除額
ただし、専従者が配偶者なら86万円が上限。配偶者以外なら1人につき50万円が上限。
※ 山林所得や不動産所得がある場合はそれも含めて計算する
専従者控除の計算例【上限未満の場合】
収入300万円 経費150万円 専従者1人(配偶者)の場合
300万 − 150万 = 150万(事業所得)
150万 ÷ (1 + 1) = 75万円
この場合の専従者控除額は75万円になります。
控除額には上限があります。事業専従者が事業主の配偶者であれば86万円。 配偶者でなければ専従者一人につき50万円です。 計算結果がこの上限額を超える場合は、この上限額が控除額になります。
専従者控除の計算例【上限以上の場合】
収入500万円 経費200万円 専従者1人(配偶者)の場合
500万 − 200万 = 300万(事業所得)
300万 ÷ (1 + 1) = 150万
この場合は、上限の86万円を超えているので、控除額は86万円になります。ちなみに、同様のケースで専従者が「配偶者」ではなく「子供」だったら、控除額は50万円になります。(配偶者でなければ専従者1人につき50万円が上限)
専従者にとっては控除額が給与収入になる
専従者控除の控除額は、専従者の側からすると「給与収入」に含まれます。白色申告の場合、実際にいくら専従者へ給与を支払ったかには関係なく、事業主が受けた控除額が、専従者にとっての給与収入額になるというわけです(所得税法第57条第4項)。
たとえば、専従者が少しだけパート収入も得ている場合、「パート収入 + 専従者控除額 = 給与収入額」となります。専従者にとっては、専従者控除額が給与所得の一部になるということです。
白色申告における専従者控除の考え方
| 個人事業主からみれば | 専従者からみれば |
|---|---|
| ・給料賃金や専従者給与として経費にはできない ・代わりに一定額を控除できる |
・事業主が適用した控除額を給与収入に含める ・実際にもらった金額は考慮しない |
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