個人事業主が納める税金の種類 - 計算方法や納付方法など

更新日 2020年5月28日

個人事業主の主な税金

個人事業主が納める主な税金は、所得税・消費税・住民税・個人事業税の4種類です。 所得税と消費税は、国におさめる国税です。(消費税は一部が地方税。)個人事業税と住民税は、地方におさめる地方税です。

税金はどうやって納める? - 税金の納付方法

まず、これらの税金を納めるための申請はどうすれば良いのかですが、いずれの税金も、税務署に確定申告をしていればOKです。 確定申告を正しく行っていれば、基本的に別の申請をするような必要はありません。 (青色で確定申告する場合には、事前に青色申告の承認申請書を提出しておく必要があります。 >> 青色申告の承認申請書・届け出の提出期限など

個人事業主が納める主な税金

所得税と消費税に関しては、自宅に納税通知書などは届きません。 確定申告の時に自分で税額を計算して、みずから納税します。
>> 所得税と消費税の納付方法について【国税の納付】

個人事業税と住民税は、国税ではなく地方税なのですが、確定申告をしておけば、税務署からお住まいの地方自治体に連絡がいくようになっています。 そして、それをうけた地方自治体から、個人事業主のもとに納税額と納付方法の通知が郵送で届きます。

住民税や個人事業税は、電話料金や電気料金の支払いと一緒で、振込やコンビニ支払いが選択できます。もちろん、役所や都道府県税事務所へ直接行って納税することもできます。

いつ税金を納める? - 各税金の納付時期


個人事業主の確定申告期間と税金納付時期

※新型コロナウイルス感染症の影響で申告期限は4月16日までに延長

所得税の納付時期

まず、原則として2月16日~3月15日の間に前年分の会計結果を確定申告します。 そして、すぐに納めるのが所得税で、3月15日までに納付します。 (正確には、その年の確定申告の提出期限日まで。>> 2020年の確定申告時期

消費税の納付時期

その次に納めるのが消費税で、3月31日までに納付する必要がありますが、 後述の通り、消費税は納めなくて良い事業者(免税事業者)も多いです。

住民税の納付時期

そして、間をおいて6月に住民税の納付通知が地方自治体から届きます。 住民税は、一括納付か分割納付を選ぶ事ができます。 分割の場合には「6月、8月、10月、翌年1月」の4回に分けて納めます。

個人事業税の納付時期

最後に個人事業税で、8月に都道府県税事務所から納付通知が届きます。 こちらも、自治体によっては一括納付か分割納付を選択できます。 分割払いするのが一般的で、この場合は8月と11月に分けて納めます。

税金納付期限日
所得税3月15日(その年の確定申告の提出期限日)
消費税3月末日
住民税6月末日、8月末日、10月末日、翌年1月末日
個人事業税8月末日、11月末日

いずれも期限日が土日祝日と重なる場合は翌平日

>> 個人事業主の税金 納付時期についてもっと詳しく

消費税と個人事業税について

所得税と住民税はほとんどの個人事業主が納めることになりますが、 消費税と個人事業税は、納めなくてよい個人事業主も多いです。

消費税の場合

  • 開業してから2年間は納めなくてもOK
  • 前々年の課税売上高が1,000万円を越えていなければ納めなくてOK
    (ただし、前年の上半期だけで課税売上高1,000万を超え、なおかつ、この期間の給与等の支払い金額も1,000万円を超えた場合には、課税事業者となります。)

詳細は、消費税のトピックを参考にしてください。

個人事業税の場合

個人事業税の場合、1年間営業を行った場合には、事業主控除として290万円が控除されます。 それゆえ、年間の事業所得が290万円以下の場合は、個人事業税もかかりません。

「売上 − 経費 = 所得」なので、売上から必要経費を差し引いた後の「所得」が290万円以下であれば、 個人事業税を納める必要はないわけです。詳細は、個人事業税のトピックを参考にして下さい。

各税金の計算方法 - 所得税・消費税・住民税・個人事業税の計算式

各税金の納税額は、以下の計算式で算出できます。 計算方法の詳細や計算例については、各税金のリンク先を参考にしてみて下さい。 各税金のページで、より詳しく解説しています。

所得税

個人事業主にとって最も大きな税金が、この所得税です。 所得税額は、下記の計算式にもとづいて自分で計算し、自ら納付します。

所得税の計算式
収入 − 必要経費 − 各種控除 = 課税所得金額
課税所得金額 × 税率 − 控除額 = 所得税額

1年間の収入から必要経費を差し引き、さらに所得控除などを差し引いた金額が、課税所得金額となります。 この課税所得金額に応じて、下記の税率が決まり、それに応じた控除額を差し引いて、納付する所得税額が決定します。

例えば、課税所得金額が500万円になった場合は、税率20%で、控除額427,500円を差し引きます。 5,000,000 × 0.2 = 1,000,000 1,000,000 − 427,500 = 572,500円 この場合は57万2,500円を所得税として納付します。

課税所得金額税率控除額
195万円以下5%0円
195万円を超え 330万円以下10%97,500円
330万円を超え 695万円以下20%427,500円
695万円を超え 900万円以下23%636,000円
900万円を超え 1,800万円以下33%1,536,000円
1,800万円を超え 4,000万円以下40%2,796,000円
4,000万円超45%4,796,000円
(平成27年分以降)

消費税

課税事業者は、売上と一緒に預かった消費税を全て納付するわけではなく、 仕入れや経費で支払った消費税分を差し引いて納税します。

消費税の基本的な計算式
課税売上高の8% − 課税仕入等の8% = 消費税の納付税額

消費税の計算方法は、これ以外にもいくつかの方法が用意されていますので、 消費税の課税事業者の方は、納付する消費税の計算方法をご参照下さい。

前述の通り、開業してから2年間は免税事業者でいられますので、消費税を納付する必要はありません。 また、開業してから2年以上経っている場合でも、前々年度の課税売上高が1,000万円未満の場合は、なお免税事業者でいられます。 (ただし、前年の上半期だけで課税売上高1,000万を超え、なおかつ、この期間の給与等の支払い金額も1,000万円を超えた場合には、課税事業者となります。)

住民税

住民税には「均等割」と「所得割」があります。 この均等割と所得割を合計した金額を納めることになります。

均等割は、みんな平等な金額を課されます。大体の地域で均等割は4,000円 ~ 5,000円前後です。(1年分) 一方、所得割はその名の通り、納税者の所得に応じて金額が決定されます。 所得割の税額は、一般にこのような計算式で算出されます。

住民税の所得割 計算式
(所得金額 − 所得控除額)× 10% − 税額控除額 = 所得割の税額

住民税と個人事業税は、地方自治体が計算した金額と納付の方法を郵送で通知してくれますので、自分で計算をする必要はありません。

個人事業税

個人事業税は地方税で、最も遅く通知が届く税金です。 納付する必要がある事業者には、8月頃に納税通知書が郵送されます。 この通知書に、あなたが納税すべき金額や納税方法が記載されています。 納付する必要がない場合には、そもそも通知書が届きません。

個人事業税の計算式
(収入 − 必要経費 − 各種控除 − 事業主控除290万円)× 税率 = 個人事業税

1年間営業していれば、事業主控除として290万円が一律で差し引かれます。 つまり、収入から経費と各種控除を差し引いた金額が290万円以下であれば、個人事業税を納める必要はありません。

場合によって「固定資産税」なども納めることになりますが、 基本的には上記4種類の税金が、個人事業主が納付する主な税金となります。

>> 個人事業主の社会保険 - 国民健康保険と国民年金について
>> 個人事業主の税金まとめ