e-Taxによる確定申告のメリット・デメリット
更新日 2023年1月12日

- e-Taxで申告するメリット・デメリット
- メリット① ネットで確定申告できる
- メリット② 確定申告時期は土日も24時間受付
- メリット③ 添付書類の提出を省略できる
- メリット④ 還付までのスピードが早い
- デメリット① 事前手続きが必要
- メリット・デメリットまとめ
e-Taxで申告するメリット・デメリット
e-Taxで確定申告をする事のメリットとデメリットは下記のとおりです。
メリット | デメリット |
---|---|
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|
以前は「ICカードリーダーが必要」「システムが分かりづらい」といったデメリットがありましたが、少しずつ解消されています。カードリーダーはマイナカード読み取り対応スマホで代用できるようになったうえ、e-Taxのシステムも徐々に簡便化しています。
メリット① ネットで確定申告できる
e-Taxを利用する一番のメリットは、なんといっても「ネットで確定申告(電子申告)」を行える点です。確定申告書類に手書きで記入して、税務署まで提出しに行く必要がありません。
申告は、スマホとパソコンのどちらからでも行えます。個人事業主の場合、従来はスマホでの「収支内訳書」や「青色申告決算書」の作成・提出は不可でしたが、2023年1月からはどちらの書類もスマホに対応しました。
電子申告の対応状況(簡易表)
個人事業主 | 会社員 | |
---|---|---|
パソコン | ◯ | ◯ |
スマホ | ◯ 2023年1月〜対応スタート | ◯ |
会計ソフトで帳簿づけを行っているなら、ソフトの機能を利用しての電子申告が便利です。大手会計ソフトの中には、同社のアプリでスマホから申告できるものもあります。
>> スマホ申告対応のクラウド会計ソフト - 自営百科
メリット② 確定申告時期は土日も24時間受付
確定申告の時期になると、e-Taxは土日祝日でも24時間利用できるようになります(メンテナンス時間を除く)。所得税の確定申告期間(原則2月16日〜3月15日)より少し前の1月から、e-Taxの利用可能時間が延びます。
e-Taxの利用可能時間
確定申告時期 | 通常期 |
---|---|
24時間(土日祝日を含む) | 平日は24時間 土日は基本利用不可だが、毎月最後の土曜・日曜だけ8時半から利用可 |
年末年始(12月29日〜1月3日)やメンテナンス時間を除く
所得税の確定申告データは2月16日より前から送信可能で、その期間に電子申告をしても受領されるようです。 ただし、早めに送信しても受付日は原則2月16日の扱いになるようです(本件、国税庁へ確認済み)。
>> e-Taxの利用時間延長と電子申告の受付について
メリット③ 添付書類の提出を省略できる
通常の確定申告であれば一緒に添えて出す必要がある書類を、電子申告なら提出省略できます。
ただし、これらの保管義務は依然としてあるので、捨てずにとっておきましょう。
>> 白色申告・青色申告での書類の保存期間について
電子申告であれば、下記の書類は提出を省略できます。
- マイナンバーに関する本人確認書類
- 給与所得者の特定支出の控除の特例に係る支出の証明書
- 個人の外国税額控除に係る証明書
- 雑損控除の証明書
- 医療費の領収書
- 社会保険料控除の証明書
- 小規模企業共済等掛金控除の証明書
- 生命保険料控除の証明書
- 地震保険料控除の証明書
- 寄附金控除の証明書
- 勤労学生控除の証明書
この他にも、提出を省略できる第三者作成書類があります。
>> e-Taxの電子申告で添付省略できる第三者作成書類について
メリット④ 還付までのスピードが早い
e-Taxで電子申告すれば、還付される税金がある場合に、その処理手続きが早まります。 通常の申告書提出なら、還付金が振り込まれるまでに1〜1ヶ月半を要します。しかし、e-Taxによる還付申告であれば、通常3週間ほどで還付金が振り込まれます。
還付までのスピード
書面による確定申告 | e-Taxによる電子申告 |
---|---|
還付まで1〜1ヶ月半 | 還付まで3週間ほど 早めに行うと2〜3週間 |
税金の還付を目的とした「還付申告」は、対象期間の翌年1月から行えます。1〜2月にネットで還付申告した場合には事務手続きが早く進み、2~3週間程度で還付金が振り込まれるようです。
デメリット① 事前手続きが必要
電子申告を行うには、「マイナンバーカード方式」か「ID・パスワード方式」いずれかでの本人確認が必要です。初めて電子申告を行う場合は、本人確認の方法に応じて、以下の事前手続きを行いましょう。
事前手続きについて
マイナンバーカード方式 | ID・パスワード方式 |
---|---|
・役所でマイナンバーカードの発行手続き | ・税務署でe-Taxの利用開始届 ・税務署でIDとパスワードの発行手続き |
上記の手続きは、翌年以降は行わなくてOKです。また、すでにマイナンバーカードを持っている人は、電子申告のために役所や税務署で事前手続きをする必要はありません。
>> e-Taxを始める流れ - 環境確認から利用準備・申請完了まで
e-Taxによる確定申告のメリット・デメリットまとめ
e-Taxは毎年便利になっており、デメリットらしいデメリットもそこまでありません。とくに「確定申告書等作成コーナー」は、初心者でも使いやすいインターフェイスや機能面の改善が進んでいます。書面での確定申告に慣れている人も、ためしに電子申告に挑戦してみることをオススメします。
メリット
- ネットで確定申告できる → わざわざ税務署へ行く必要がない
- 確定申告期間中は24時間受付 → 税務署の開庁時間外でも申告が可能
- 添付書類を提出しなくてよい → 通常の確定申告で添付すべき書類を提出する必要がない
- 還付までのスピードが早い → 3週間ほどで振り込まれる(通常は1〜1ヶ月半)
デメリット
- 初回は事前手続きが必要 → 初心者にはハードルが高い
>> e-Taxを分かりやすく!電子申告のための情報はこちら
>> まずはe-Taxの全体像をおさえておこう
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