電子申告における添付書類の扱い【提出の省略など】

更新日 2021年1月08日

電子申告における添付書類の扱いについて

電子申告には、添付書類(控除の証明書など)の提示・提出を省略できる制度があります。ただし、必ずしもすべての書類を同じように提出省略できるわけではないので注意しましょう。

確定申告の提出書類【おさらい】

個人事業主の確定申告では、主に以下の書類を提出します。電子申告の場合はこれらをデータの形式で送信するので、紙での提示・提出は基本的に省略できます。

白色申告の場合青色申告の場合
・収支内訳書
・確定申告書B
・添付書類
・青色申告決算書
・確定申告書B
・添付書類

>> 確定申告で提出する必要書類について

ただ、添付書類に関しては、ものによって扱いが異なります。ここで言う添付書類とは、控除を受けるために必要な証明書などのことです。たとえば、社会保険料控除の証明書や、医療費控除の明細書がこれに当たります。

添付書類の扱いについて

電子申告における添付書類の扱いは、一部のレアケースを除けば、以下の2パターンに分けられます。

  1. 記載内容を転記して送信できる書類
  2. 画像データで送信できる書類

① 記載内容を転記して送信できる書類

ほとんどの添付書類は、証明書などの記載内容をデータ入力して送信します データ入力といっても大げさなことではなく、たとえば控除証明書に3万円と記載されていたら、その金額を入力するくらいのものです。

② 画像データで送信できる書類

データ入力して送信できない書類もありますが、それらについても基本的には画像データでの送信が認められています。 いずれにしても、紙での提出を省略できることには変わりありません。

ちなみに、紙でしか提出できない添付書類もごく一部にあります。が、結構なレアケースなので、ほとんどの人は気にしなくてOKです。(国外に住む親族について、配偶者控除・扶養控除・障害者控除を受ける際の証明書類など)

会計ソフトのデータで電子申告をする際は要注意!

電子申告に用いるデータの作成方法は、主に「確定申告書等作成コーナーで打ち込む方法」と「会計ソフトから出力する方法」の2つです。後者の場合は、上記の①②に該当する書類でも、紙での提出が必要になることがあります。(詳細は後述)

① 記載内容を転記して送信できる書類

下記の書類は、証明書などの記載内容を手入力して送信することで、紙での提出を省略できます。

記載内容を転記して送信できる書類の例

>> e-Tax公式サイト - 提出を省略できる第三者作成書類

ただ、紙の原本も、法定申告期限(原則3月15日)から5年間は保管しておきましょう。確認のために紙での提示・提出を求められることがあります。

② 画像データで送信できる書類

下記の書類は、証明書などの記載内容を入力して送信することができません。しかし、スキャナなどで画像データ(PDF形式)にして送信すれば、紙での提出は省略できます。

画像データで送信できる書類の例

  • 住宅借入金等特別控除(住宅ローン控除)の証明書類
  • 住宅耐震改修特別控除の証明書類
  • 住宅特定改修特別税額控除の証明書類
  • 認定住宅新築等特別税額控除の証明書類

>> e-Tax公式サイト - イメージデータで提出可能な添付書類

なお、上記のような書類を画像データで送信した場合は、送信した画像が「原本」と認められます。そのため、紙で保管する必要はありません。ただし、データ形式に不備があったりすると、紙での提示・提出を求められる可能性もあるので注意しましょう。

要注意!会計ソフトのデータで電子申告をする場合

以上で説明したのは、あくまで制度上の区分です。会計ソフトから出力したデータで電子申告をする場合、添付書類の扱いはその会計ソフトの対応状況によって異なります。(国税庁のウェブサイト「確定申告書等作成コーナー」から電子申告をする人は気にしなくてよいです)

たとえば、前述の①に該当する書類でも、会計ソフトによっては、適切な入力フォームを備えていないことがあります。また、②に該当する書類についても、会計ソフト上では申告データに画像ファイルを添付できないことが多いです。

現状、添付書類の省略に関する対応状況は会計ソフトごとに異なるので、必ず事前に確認しておきましょう。たとえば、クラウド会計ソフトの「会計freee」では、申告データを作成する際に以下のような説明が表示されます。

電子申告で省略できる添付書類(会計freeeの場合)

※ 2021年1月現在

会計ソフトが未対応の書類については、インストール型の「e-Taxソフト」を使ってデータを付加してから送信するか、郵送などで別途提出する必要があります。添付書類が不足していると、控除の適用を受けられない場合もあるので注意しましょう。

まとめ

電子申告における添付書類の扱いは、ごく一部の例外を除けば、以下の2パターンに分けられます。要するに、書類の記載内容を手入力して送信するか、書類をまるごと画像データにして送信するかの違いです。

主な添付書類の扱い

① 内容を転記して送信できる書類② 画像データで送信できる書類
社会保険料控除の証明書
生命保険料控除の証明書
地震保険料控除の証明書
医療費控除の明細書
セルフメディケーション税制の明細書
寄附金控除の証明書など
・住宅借入金等特別控除の証明書類
・住宅耐震改修特別控除の証明書類
・住宅特定改修特別税額控除の証明書類
・認定住宅新築等特別税額控除の証明書類など

国税庁の「確定申告書等作成コーナー」から電子申告する場合なら、①も②も、それぞれの方法で送信できます。しかし、市販の会計ソフトから出力したデータで電子申告する場合は、ものによっては証明書の郵送が別途必要になる場合もあります。

なお、紙で確定申告する場合は、本人確認書類とマイナンバー確認書類の写しの添付も必要です。 しかし、電子申告をする際は、これらの提出も省略できます(電子申告に至るまでのプロセスにこれらの確認が含まれるからです)。

>> 「確定申告書等作成コーナー」で電子申告する流れ
>> 会計ソフトから出力したデータで電子申告する流れ
>> 確定申告を紙で行うときの添付書類