生命保険料控除 - 保険料の計算や控除限度額など
更新日 2026年6月10日

生命保険料控除とは、生命保険や医療保険などの保険料を支払った場合に受けられる控除です。
生命保険料控除の対象となる保険
生命保険料控除の対象になる保険は、ざっくり分けると「生命保険・介護医療保険・個人年金保険」の3種類です。具体的には下記のような保険が該当します。
生命保険料控除の対象になる保険(主な例)
| 生命保険 | 介護医療保険 | 個人年金保険 |
|---|---|---|
| ・終身保険 ・定期保険 ・養老保険 ・収入保障保険 ・学資保険 |
・医療保険 ・がん保険 ・介護保険 ・三大疾病保険 |
・個人年金保険 |
なかには、生命保険料控除の対象かどうか判断しづらい保険もあるので注意してください。控除の対象になる場合は、保険会社から「生命保険料控除証明書」が発行されるので、最終的にはそれで判断できます。
ちなみに、国民年金や国民健康保険は、生命保険料控除ではなく「社会保険料控除」の対象になります。また、個人事業主が加入できる「個人型確定拠出年金(iDeCo)」は、生命保険料控除の個人年金の枠ではなく「小規模企業共済等掛金控除」の対象です。
生命保険料控除の「新契約・旧契約」とは?
生命保険料控除では、2012年(平成24年)を境にして保険契約を「新契約」と「旧契約」に区別しています。これから保険に入る場合は「新契約」に当てはまります。
- 新契約 → 2012年以後に締結した保険契約
- 旧契約 → 2011年以前に締結した保険契約
新契約と旧契約では、控除の上限額が異なります。ざっくり整理すると下表のとおりです。
| 生命保険料 | 介護医療保険料 | 個人年金保険料 | |
|---|---|---|---|
| 新契約 (2012年以降) |
4万円まで控除 | 4万円まで控除 | 4万円まで控除 |
| 旧契約 (2011年以前) |
5万円まで控除 | ←生命保険料に含まれる | 5万円まで控除 |
「介護医療保険料」の控除枠が独立しているのは、新契約の保険だけです。2011年以前から契約している介護保険や医療保険は「生命保険料」の枠に含めて計算します。(確定申告書に「"旧"介護医療保険料」の記入欄が無いのはこのためです)
ちなみに、必ずしも「支払った保険料 = そのまま控除額」というわけではありません。生命保険料控除の控除額は、支払った保険料をベースにして、下記のように計算します。
生命保険料控除の控除額【計算方法】
生命保険料控除の控除額は「生命保険・介護医療保険・個人年金保険」の3区分に分けて計算します。それぞれの区分で控除額を計算してから、それらを合算します。どの区分でも、控除額の計算方法は同じです。
各区分の計算方法【新契約の場合】
| 年間の支払保険料 | 控除額 |
|---|---|
| 20,000円以下 | 全額 |
| 20,000円 ~ 40,000円 | 支払保険料の50% + 10,000円 |
| 40,000円 ~ 80,000円 | 支払保険料の25% + 20,000円 |
| 80,000円超 | 一律40,000円 |
新契約の保険については、上記のように控除額を計算します。旧契約の保険がない人は、この計算を「生命保険・介護医療保険・個人年金保険」の3区分でおこない、それぞれの計算結果を合計します。
各区分の計算方法【旧契約の場合】
| 年間の支払保険料 | 控除額 |
|---|---|
| 25,000円以下 | 全額 |
| 25,000円 ~ 50,000円 | 支払保険料の50% + 12,500円 |
| 50,000円 ~ 100,000円 | 支払保険料の25% + 25,000円 |
| 100,000円超 | 一律50,000円 |
旧契約の保険は、上記のように控除額を計算します。ちなみに「生命保険は旧契約だけど、個人年金は新契約」という場合は、生命保険だけ上記のように計算して、個人年金のほうは先述した新契約の方法で計算します。
区分内に新契約と旧契約が混在している場合
1つの区分の中に新契約と旧契約が混在している場合(たとえば「2010年契約の生命保険」と「2020年契約の生命保険」の2つに加入している場合など)は、控除額を下記の3パターンから選択できます。
- 新契約の保険料だけで控除額を計算する(上限:4万円)
- 旧契約の保険料だけで控除額を計算する(上限:5万円)
- 新契約・旧契約のそれぞれの控除額を合計する(上限:4万円)
大抵の場合は、新旧を合計する方法がもっとも控除額を増やしやすいです。ただし、旧契約だけで計算すると控除上限が高くなるので、旧契約で「年間6万円超」の保険料を払っている人は、旧契約だけで計算したほうが控除額が高くなります。
生命保険料控除額の計算例
例えば、生命保険に年間6万円、個人年金に年間20万円支払っているとしましょう。なお、これらの保険はどちらも新契約(2012年以降に契約した保険)とします。この場合、生命保険料控除額は以下のように計算します。
各区分の計算方法【新契約の場合】
| 年間の支払保険料 | 控除額 |
|---|---|
| 20,000円以下 | 全額 |
| 20,000円 ~ 40,000円 | 支払保険料の50% + 10,000円 |
| 40,000円 ~ 80,000円 | 支払保険料の25% + 20,000円 |
| 80,000円超 | 一律40,000円 |
まずは生命保険。年間6万円を支払っているので、表の下から2番目に当てはまります。支払保険料をあてはめて、計算しましょう。
60,000 × 0.25 + 20,000 = 35,000円
次に個人年金。こちらは年間20万円支払っているので、80,000円超ということになります。
なので、こちらの控除額はMAXの40,000円です。
生命保険35,000円 + 個人年金40,000円 = 75,000円
よって、この人の生命保険料控除額は75,000円ということになります。
今回は生命保険と個人年金に入っている設定でしたが、介護医療保険にも入っている場合は、同じように介護医療保険の分も計算して加えます。
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