白色申告と青色申告の違いを徹底比較!個人事業主の確定申告
更新日 2026年7月14日

個人事業主やフリーランス向けに、白色申告と青色申告の違いをわかりやすく解説します。記事の後半では、「納税額にどれくらい差が出るか?」についても試算しています。
白色申告と青色申告の違い【比較表】
白色申告と青色申告の違いを比較表にまとめました。青色申告は、青色申告特別控除の金額に応じて3種類に分けて解説します。
| 白色申告 | 青色申告 10万円控除 |
青色申告 55万円控除 |
青色申告 65万円控除 |
|
|---|---|---|---|---|
| 事前申請 | 不要 | 必須 | 必須 | 必須 |
| 記帳方法 | 単式簿記 | 単式簿記 | 複式簿記 | 複式簿記 |
| 確定申告の 提出書類 |
収支内訳書 確定申告書 |
青色申告決算書 確定申告書 |
青色申告決算書 確定申告書 |
青色申告決算書 確定申告書 |
| 電子申告 or 電子帳簿保存 |
任意 | 任意 | 任意 | 必須 |
>> 3種類の青色申告を比較!
青色申告をするには、事前に税務署へ「青色申告承認申請書」を提出する必要があります。申請をしていなければ、自動的に白色申告になります。
>> 青色申告承認申請書の提出期限はいつまで?
記帳方法には「単式簿記」と「複式簿記」の2種類があります。白色申告なら、簡単なほうの「単式簿記」でOKです。一方、青色申告で55万円・65万円の特別控除を受けるには、ちょっと複雑な「複式簿記」が必須です。
>> 単式簿記と複式簿記の違いをくわしく!
電子申告と電子帳簿保存について
青色申告で65万円控除を受けるには「電子申告」か「電子帳簿保存」をする必要があります。電子帳簿保存は要件がややこしいので、65万円の控除を狙うなら電子申告(e-Tax)をするのが無難です。
>> 青色申告特別控除の適用条件まとめ
白色申告と青色申告のメリット・デメリット
白色申告のメリット・デメリット
| メリット | デメリット |
|---|---|
|
|
白色申告のメリットは、一言でいうと「手間が少なくラクチン」ということです。その代わり、青色申告のような節税特典がないので、「節税するほどの所得もない」「複式簿記が面倒」という人におすすめです。
青色申告のメリット・デメリット
| メリット | デメリット |
|---|---|
|
|
青色申告は、白色申告よりも手間がかかる分、節税につながる特典が用意されています。ですから、「節税したい」「専従者(家族従業員)への給与をしっかり経費にしたい」などという場合におすすめです。
所得が高い人ほど青色申告を選択する
利益が多いほど青色申告による節税メリットが大きくなります。 そのため、所得が高い人ほど青色申告を選択する傾向にあります(収入 - 必要経費 = 所得)。
このグラフは東京国税局のデータに基づいて、筆者が作成したものです。管轄外の自治体データは含まれていません。あくまで「大体こういう傾向がありますよ」という話です。
白色申告と青色申告の選択手続き
| 白色申告 | 青色申告 |
|---|---|
| 事前申請は不要 | 税務署への事前申請が必要 |
白色申告をするのに事前申請は不要です。一方、青色申告をするには、定められた期限内に税務署へ「青色申告承認申請書」を提出する必要があります。この申請は一度だけ出せばよく、毎年提出する必要はありません。
>> 青色申告承認申請書の提出期限は?
白色申告から青色申告への切り替え
白色申告から青色申告へ切り替えるためには、「所得税の青色申告承認申請書」を税務署へ提出します。ちなみに、青色から白色に戻す際は、「所得税の青色申告の取りやめ届出書」を税務署へ提出することになっています。
白色申告と青色申告の所得税額を比較
個人事業主が会計業務の手間と引き換えに青色申告を選択するのは、節税が目的です。 仮に同じ金額の収入・必要経費だったとして、白色申告と青色申告(65万円控除)の場合の所得税額を比較してみましょう。
- 所得税の計算式
- 収入 − 必要経費 − 各種控除 = 課税所得金額
課税所得金額 × 税率 − 控除額 = 所得税額
所得税の速算表
| 課税所得金額 | 税率 | 控除額 |
|---|---|---|
| 195万円以下 | 5% | 0円 |
| 195万円を超え 330万円以下 | 10% | 97,500円 |
| 330万円を超え 695万円以下 | 20% | 427,500円 |
| 695万円を超え 900万円以下 | 23% | 636,000円 |
| 900万円を超え 1,800万円以下 | 33% | 1,536,000円 |
| 1,800万円を超え 4,000万円以下 | 40% | 2,796,000円 |
| 4,000万円超 | 45% | 4,796,000円 |
(平成27年分以降)
収入700万円 必要経費200万円 各種控除120万円(基礎控除48万円+その他控除72万円)
この場合で、先ほどの計算式に当てはめて所得税額を算出します。
白色申告の場合
700万 - 200万円 - 120万円 = 380万円
380万円 × 20% - 427,500円 = 332,500円(所得税額)
青色申告65万円控除の場合
700万 - 200万円- 65万円 - 120万円 = 315万円
315万円 × 10% - 97,500円 = 217,500円(所得税額)
この例では、白色申告の場合に納める所得税額は332,500円、 青色申告の場合に納める所得税額は217,500円となりました。 両者の差額は115,000円です。
332,500 - 217,500 = 115,000
つまり本例では、青色申告(65万円控除)であれば、所得税が115,000円節税できるということです。 このように、一定の所得が見込める個人事業主は、節税のために青色申告を選択します。
なお、平成25年から令和19年までは上記の所得税に加えて、 復興特別所得税(所得税の2.1%)も合わせて納めることになっています。 これは東日本大震災の復興財源を確保するための税金で、所得がある人は全員納付することになるものです。 今回は例示を簡略化するために省いています。(復興特別所得税を含めた計算方法の詳細はこちら)
【まとめ】白色申告と青色申告の違い
白色申告と青色申告の違いをかいつまんで言うと「白色申告は簡単だが節税メリットがない。青色申告は面倒だが節税メリットがある。」ということになります。
- 青色申告特別控除額の控除額は10万・55万・65万の3段階
- 青色申告のメリットは青色申告特別控除や赤字の繰り越しなど
- 所得が高い人ほど、節税メリットが大きくなるので青色申告を選ぶ
- 税務署へ申請することで、白色申告と青色申告の切り替えができる
ちなみに、昔は確定申告書類のカラーに応じて「白色申告・青色申告」と呼び分けていましたが、現在は用紙の色に違いはありません。
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