青色申告特別控除の改正点【2020年分の確定申告から】

更新日 2020年8月16日

青色申告特別控除の変更点【2020年分から】

2020年分の確定申告から適用される、青色申告特別控除の改正点についてまとめました。この改正によって、65万円の控除に新たな要件が加わります。改正後も65万円控除を狙うなら「e-Taxによる電子申告」を行うのがオススメです。

65万円控除に新たな要件が加わる

2020年分の確定申告(2021年2月16日~3月15日に行う確定申告)から、青色申告特別控除の改正が適用されます。この改正によって、65万円控除を受けるには新たな要件のクリアが必須になります。従来の要件を満たすだけでは、55万円の控除しか受けられません。

青色申告特別控除の改正点

青色申告特別控除の控除額は、上図のような3パターンになります。65万円の控除を受けるには、従来の要件をクリアした上で「e-Taxによる電子申告」か「電子帳簿保存」のどちらかを行う必要があります。なお、10万円の控除について変更はありません。

基礎控除も改正される

同じく2020年分の確定申告から「基礎控除」の改正も適用され、控除額が従来の38万円から48万円に増額されます(合計所得が2,400万円以下の場合)。つまり、青色申告特別控除の65万円と合わせれば、これまでよりもおトクになるということです。。

基礎控除と青色申告特別控除の改正

控除額ごとの要件 - 10万・55万・65万の比較

2020年分の確定申告以降に65万円の青色申告特別控除を受けるには、従来の要件をクリアした上で「e-Taxによる電子申告」か「電子帳簿保存」を行う必要があります。改正後は、従来の65万円控除の要件を満たすだけでは、55万円の控除しか受けられません。

主な要件と控除額の比較表

2020年分からの新要件 - 青色申告特別控除

「e-Taxが面倒だから55万円の控除でいいですわ」という人でも、基礎控除の増額分と合わせれば、この2つのトータルの控除額はこれまでと変わりません。また、これまで青色申告で10万円の控除を受けてきた人は、そのままでも基礎控除の増額分で少しおトクになります。
>>65万円控除の改正前の要件についてはこちら

65万控除の新要件① - e-Taxによる電子申告

従来の要件をクリアした上で「e-Taxによる電子申告」か「電子帳簿保存」を行えば、改正後も65万円の青色申告特別控除を受けられます。「e-Taxによる電子申告」は「電子帳簿保存」よりも手間が少ないので、65万円控除を狙うならこちらの方法が断然おすすめです。

e-Tax(イータックス)とは
e-Taxとは、インターネットを介して国税に関わる手続きを行うシステム。国税庁が運営しており、手続きをすれば誰でも利用できる。e-Taxを利用してネットで申告(電子申告)を行えば、新要件をクリアできるということ。

電子申告の流れは、下記のページにまとめています。
>> 電子申告のおおまかな流れ

65万控除の新要件② - 電子帳簿保存

もうひとつの方法が「電子帳簿保存」です。電子帳簿保存には厳しいルールが定められており、準備に手間がかかるのでこちらはおすすめできません。

電子帳簿保存とは
電子帳簿保存とは、一定のルールに従って、帳簿などの書類をデータとして保存しておくこと。電子帳簿保存を行う際には「真実性」と「可視性」の確保が義務付けられ、データの改ざんができないような特定の機能を備えたシステムを利用する必要がある。 電子帳簿保存法上の電子データの保存要件 - 国税庁

65万円控除の要件になっているのは「仕訳帳と総勘定元帳の電子帳簿保存」ですが、現状、この機能を備えている会計ソフトが多くありません。「会計ソフトならデータが残るから電子帳簿保存できている」というわけではないので注意しましょう。

>> 電子帳簿保存がまだまだ個人事業主におすすめできない理由 - 自営百科

まとめ - 改正に備えてやるべきこと

2020年分の確定申告(2021年2月16日~3月15日に行う確定申告)から、青色申告特別控除が改正が適用され、65万円控除に新たな要件が加わります。従来の要件を満たすだけでは、控除額が55万円になってしまいます。なお、10万円の控除に関しての変更はありません。

青色申告特別控除の変更点

65万円控除の新要件

65万円の控除を受けるためには、従来の要件をクリアした上で「e-Taxによる電子申告」か「電子帳簿保存」を行わなくてはなりません。「電子帳簿保存」には厳しいルールがあるので、65万円控除を狙うならひとまず「e-Taxでの電子申告」がオススメです。

65万円控除の新要件

ちなみに、2020年分の確定申告からは「基礎控除」も同時に改正されます。この改正で、ほとんどの人は基礎控除額が10万円増え、48万円控除になります。青色申告特別控除が55万円に減っても、基礎控除の増額分で、これまでと同等の控除は受けられるということです。

>> 2020年分からの基礎控除の改正について
>> 青色申告用の会計ソフト一覧はこちら
>> 電子申告のおおまかな流れ