青色申告で帳簿をつけてない場合 - 個人事業主の記帳義務

更新日 2021年1月07日

青色申告で帳簿をつけてない場合

帳簿なしでも確定申告できるの? 青色申告の要件

青色申告を選択したのに、帳簿をつけていないという場合はどうすればよいのでしょう? 結論からいうと、青色申告の要件に帳簿の作成があるので、帳簿をつけていなければ青色申告することはできません。

また「白色申告の場合は、事業所得等が300万円以下の場合は記帳しなくてよい」とする古い情報がいまだにネット上で混在していますが、白色申告者も全員記帳義務があります。2014年1月以降は、たとえ事業所得等300万円以下の白色申告者でも帳簿づけをする必要があります。

現在では白色申告でも青色申告でも、年収に関係なく帳簿づけをする必要があるということです。

帳簿づけを怠っていた個人事業主がやるべき事は、残った領収書や請求書、銀行通帳などの情報をもとに、事業の経費や売上を帳簿づけしていくという作業になります。本記事で後述していますが、帳簿づけには個人事業用の会計ソフトを利用しましょう。記帳作業と確定申告書類の作成が、スムーズになります。

また「税務署に青色申告の申請をしたけど、やっぱり面倒なので白色申告したい」という場合には、 白色申告に変更することもできます。
>> 所得税の青色申告の取りやめ手続 - 国税庁

白色申告と青色申告の記帳方法

帳簿づけにおける白色申告と青色申告(55万円控除・65万円控除)の違いは、記帳方法です。55万円・65万円の青色申告特別控除を受けるには、複式簿記で記帳をする必要があります。それぞれの違いを下表で確認してください。

白色申告 青色申告
10万控除
青色申告
10万控除(現金主義)
青色申告
55万円・65万円控除
簿記の要件 簡易な簿記 簡易な簿記 簡易な簿記 正規の簿記
会計原則 発生主義 発生主義 現金主義 発生主義
記帳方法 単式簿記 単式簿記 単式簿記 複式簿記

>> 単式簿記と複式簿記の違い

青色申告で、事前に専用の届出をした方は「現金主義」による記帳ができます。そのほかの場合は、原則として「発生主義」による記帳をする必要があります。
>> 発生主義と現金主義の違い

上記のように、青色申告は大きく3種類に分けることができます。3種類の青色申告の違いについては、以下のページを参考にして下さい。
>> 青色申告の記帳方式は3種類!- 簡易簿記・現金式簡易簿記・複式簿記

青色申告・白色申告での帳簿の保存期間

白色申告にしても青色申告にしても、個人事業に関わる帳簿や領収書などを一定期間、捨てずに保管しておく必要があります。書類の種類によって保存期間が異なりますが、長く保存しておくに越したことはありませんので、いずれの帳簿・書類も7年間保存しておけばOKです。

青色申告でつけた帳簿は、下記の通り一定期間保管しておく必要があります。青色申告の場合、帳簿や決算関係書類、現金などの関係書類(領収書や預金通帳など)は、7年間保存しておく義務があります。その他の書類(注文書や納品書など)は5年間保存しておく義務があります。逆に言えば、7年間分は税務署員がさかのぼって税務調査できるということです。

白色申告の場合は、収入金額や必要経費を記載した法廷帳簿を7年間保存しておく義務があります。その他に任意で作った帳簿や、領収書などの証憑書類は5年間保存しておく必要があります。

>> 白色申告と青色申告での帳簿・書類の保存について

会計ソフトを使った帳簿づけ・確定申告書類の作成

帳簿づけをする際には青色申告ソフトを使いましょう。 近年主流となっている「クラウド会計ソフト」を使えば、初心者でも簡単に帳簿づけと確定申告書類の作成ができます。

シンプルで使いやすい個人事業用の会計ソフト、マネーフォワード クラウド確定申告の操作画面を例に説明します。 このソフトひとつで記帳作業、必要な帳簿の作成、確定申告書類の作成が可能です。設定の切り替えで、白色申告・青色申告どちらにも対応できます。

売上の帳簿づけ例

個人事業主のコンサルタントが、取引先から月額顧問料50,000円を振り込んでもらった場合

マネーフォワード クラウド確定申告での売上の帳簿づけ例 - コンサルタント編

帳簿づけは4ステップで終了します。

1.取引の種類を選択銀行振込で収入を得たので「収入」から「預金」を選択
2.取引の内容・金額を選択本業の売上なので「本業での売上」を選択
今回の金額50,000円と入力
3.日付を選択カレンダーから日付を選択
4.摘要・タグを任意で入力摘要に売上の内容を入力

経費の帳簿づけ例

A社と打ち合わせのために交通費1,000円を現金で支払った場合

マネーフォワード クラウド確定申告での交通費の帳簿づけ例

こちらも売上の時と同じように、4ステップで帳簿づけが完了します。 同じ内容を複数回入力する場合は、前回の入力内容を残したまま連続で登録することもできます。 繰り返し使う内容は、テンプレートとして残すことも可能です。(詳細モード)

1.取引の種類を選択現金で経費を払ったので「支出」から「現金」を選択
2.取引の内容・金額を選択支出の内容は交通費なので「旅費交通費」を選択
今回の金額1,000円を入力
3.日付を選択カレンダーから日付を選択
4.摘要・タグを任意で入力摘要に経費の内容を入力

このような形で売上や経費を帳簿づけしていけば、青色申告に必要な帳簿類は自動で作成されます。 売上や経費の情報を会計ソフトが自動計算して、仕訳帳や総勘定元帳などの帳簿に反映してくれるわけです。

帳簿づけはしたけど、確定申告書類を作成するのが不安、 もしくは帳簿づけも確定申告書類の作成も両方誰かにお任せしたいという場合には、 税理士事務所に経理を代行してもらうこともできます。

>> 税理士に記帳や確定申告を代行してもらう場合
>> 白色申告・青色申告で使える会計ソフト一覧
>> 青色申告での帳簿づけをもっと詳しく