所得38万円以下の場合は確定申告の必要なし?

確定申告は所得38万円から?

個人事業が専業の場合、
事業所得が38万円以下になる場合には確定申告をしなくても良い、
とされています。

会社に勤めていて副業で事業を運営している場合などは、
副業の合計所得が20万以下の場合は、確定申告する必要がありません。

(「給与所得及び退職所得以外の所得金額の合計額が20万円以下であるときは、原則として確定申告を要しない」)

専業の場合副業の場合(他に仕事をしている場合)
所得38万円以下は確定申告の必要なし所得20万円以下は確定申告の必要なし

なんで年間所得38万円以下だと確定申告しなくても良いの?

収入 − 必要経費 = 所得です。
そして、この所得から各種控除を差し引いた額が「課税所得」になります。
所得 − 各種控除(基礎控除38万円を含む) = 課税所得

この各種控除のなかには「基礎控除」という項目があり、
上の計算で出た所得から38万円が全員一律で引かれます。
なので、所得が38万円以下の場合は自動的に課税所得もゼロとなります。

>> 所得税の計算方法

国税庁のウェブサイトにも「確定申告をする必要のある人」の要件として
「その年分の所得金額の合計額が所得控除の合計額を超える場合」と記載されています。
この所得控除の中に基礎控除という項目があり、
前述のように38万円がみんな一律で引かれることになっているので、
所得38万円以下の場合は、自動的に所得金額が所得控除の合計額を超えないことになります。
そのため、38万円以下の所得金額であれば確定申告をしなくても良いのです。

国税庁ウェブサイト - 確定申告

ただし、売上500万円・経費480万円など、
しっかり売上もあるのに経費がかさんで所得が低くなるようなケースも考えられます。
税務署は、最大7年間さかのぼって税務調査をすることができます。
売上や経費はちゃんと帳簿につけておいて、
支払った経費の領収書などは捨てずにとっておきましょう。
将来税務調査が入った場合に、きちんと営業結果を説明できるようにしておくことが重要です。

ちなみに、個人事業税の控除は、1年間営業すれば一律で290万円引かれるので、
こちらは事業所得290万円までは納税の必要がありません。

青色申告であれば赤字は繰り越せる

年間所得が38万円以下どころか、状況によっては赤字の場合もあるかと思います。
事業所得が赤字の場合、もし他の所得があれば損益通算をして他の所得から赤字を控除します。
(損益通算=赤字を他の黒字事業の所得から控除すること)
それでも損失が残る場合、これを純損失と言います。

白色申告では、変動所得と被災事業用資産の損失部分をのぞいて純損失が繰り越せません。
(変動所得とは、原稿料・著作権使用料・作曲など、
その年によって変動が大きいとされる所得を指します。)

しかし、青色申告の場合は純損失(赤字)を繰り越すことができます。
もし事業所得が赤字になる場合には、
赤字を繰り越して翌年以降に節税するためにも確定申告しておきましょう。

白色申告青色申告
繰り越せるのは「変動所得の損失」と「被災事業用資産の損失」の金額のみ(最長3年間)最長3年間赤字が全額繰り越せる
(純損失の繰越控除)

>> 白色申告と青色申告の違い

所得が少なくても確定申告しておいた方が良い

確定申告を出していない場合には「申告書の提出なし」として証明書が発行されます。
これでは税務署や地方自治体からすれば、
その年どこで何をやっていたのか分からない人ということになってしまいます。

また、国民健康保険料の算定や純損失の繰越、消費税の課税事業者など、
その年分の所得が38万円以下であっても確定申告をしておくべきケースはあります。

例えば、国民健康保険料は確定申告を出していない人(住民税の申告が出ていない人)は、
「無申告」として、所得が不明の場合の一定額が適用となります。
所得38万円以下の場合にはこの一定額よりも納税額が低くなる可能性が高いので、
確定申告をだして「商売やってるけどあんまり儲かってないんです」という事を示しておいた方が良いのです。

所得が低くなってしまったことを税務署や地方自治体にアピールしておいて損はありません。
たとえ38万円以下の所得金額となっても、確定申告を出しておくことをおすすめします。

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>> 確定申告の流れと個人事業の税金納付時期をおさらい