青色申告特別控除について

青色申告特別控除

青色申告特別控除とは?

青色申告特別控除とは、青色申告者にのみ適用される所得控除のことを指します。
控除額は10万円と65万円の2種類があり、簿記の方法によって控除額が変わります。

簡易簿記、もしくは現金式簡易簿記の場合には10万円控除、
複式簿記で正しく記帳すれば65万円控除が受けられます。
>> 簡易簿記・現金式簡易簿記・複式簿記の違いについて

個人事業の確定申告は、大きくわけて白色申告と青色申告があります。
特に何も申請をしなければ白色申告となります。
青色申告は事前申請の必要がありますが、
この青色申告特別控除など、いくつかの特典が用意されています。
>> 青色申告のメリットについて

青色申告65万円控除を受けるための要件

青色申告で65万円の特別控除を受けるには、
以下に挙げる3つの要件を満たす必要があります。

この要件にひとつでも該当しない青色申告者は、10万円控除の適用となります。

  1. 不動産所得・あるいは事業所得を得る事業を営んでいること
  2. 正規の簿記(複式簿記)で記帳していること
  3. これらに基づいて、確定申告の必要書類を法定申告期限内に提出すること
詳細要件は青色申告特別控除(平成28年4月1日現在法令等) - 国税庁ウェブサイト

1. 不動産所得・あるいは事業所得を得る事業を営んでいること

所得の種類は10種類ほどありますが、その中でも不動産所得と事業所得が生じる事業を営んでいる必要があります。 事業所得とは、事業から生ずる所得のことで、個人事業者の所得はほとんどの場合これに当てはまります。 >> 10種類の所得について

2. 正規の簿記(複式簿記)で記帳していること

青色申告で65万円控除を受けるためには「正規の簿記(複式簿記)」による会計記録が要件となっています。 >> 簡易な簿記(単式簿記)と正規の簿記(複式簿記)の違い

3. これらに基づいて、確定申告の必要書類を法定申告期限内に提出すること

複式簿記で記帳した帳簿にもとづき、確定申告書類を作成します。 その確定申告書類の所定欄に65万円の控除額を記入します。 青色申告では、青色申告決算書と確定申告書Bを提出することになっていますので、 これらを法定申告期限(基本的には3月15日)までに提出します。

上記のように、65万円控除を受けるには法定申告期限内の提出が要件となっていますので、 期限後申告では65万円控除を受けることができません。 (期限後申告になっても、10万円控除であれば受けることができます。)

所得税、住民税で具体的にいくら税金が少なくなるのか?

青色申告特別控除は、あくまでも「控除」なので、
65万円控除であっても、まるまる65万円税金が少なくなるわけではありません。

では、具体的にどのくらい納める税金が少なくなるのでしょうか?

下記の表は、仮に同じ課税所得の場合に、
3種類の申告方法でどれほど納税額の差が出るかを簡易的に示したものです。
状況により多少違いが出るので、白色申告と青色申告で納税額のおおよその差額をつかむイメージでご覧下さい。 (売上 − 必要経費 − 各種控除 = 課税所得)

課税所得
(青色控除前)
白色申告青色申告10万円控除青色申告65万円控除
200万円所得税 102,500
住民税 200,000
合計 302,500
所得税 95,000
住民税 190,000
合計 285,000
白色との差額 −17,500
所得税 67,500
住民税 135,000
合計 202,500
白色との差額 −100,000
500万円572,500
500,000
1,072,500
552,500
490,000
1,042,500
−30,000
442,500
435,000
877,500
−195,000
800万円1,204,000
800,000
2,004,000
1,181,000
790,000
1,971,000
−33,000
1,054,500
735,000
1,789,500
−214,500

例えば、課税所得200万円の場合は、白色申告で所得税と住民税の合計額が302,500円となります。 一方、青色申告65万円控除を適用した場合には、所得税と住民税の合計額が202,500円となります。 つまり、この場合だと青色申告65万円控除では、白色申告よりも10万円程納める税金が少なくなるということです。

所得税と住民税に加えて、国民健康保険にも青色申告特別控除が適用されます。
国民健康保険は、お住まいの自治体によって計算方法が異なります。

個人事業で納める主な税金には、上に挙げた税金の他に消費税、個人事業税がありますが、
これらには青色申告特別控除は適用されません。
また、国民年金も全員一律なので、青色申告特別控除は適用されません。
(国民年金保険料は、だいたい1ヶ月16,000円程で一律。)

新規開業や廃業などで1年間のうちに営業できたのが数ヶ月であったとしても、
青色申告特別控除は月割りなどにはなりません。
例えば、新規開業で9月から12月までの4ヶ月しか営業していないとしても、
上記の適用条件を満たしていれば、65万円控除を受けることができます。

>> 白色申告と青色申告10万円控除・青色申告65万円控除の納税額の違いをもっと詳しく
>> 青色申告承認申請書の提出期限について
>> 3種類の青色申告を比較 - 簡易簿記・現金式簡易簿記・複式簿記