給料賃金(きゅうりょうちんぎん)とは?

個人事業での給料賃金

個人事業での給料賃金とは?

給料賃金とは、従業員へ支払う給料や手当のことを指します。 「給与」や「給料」「給与手当」なども同じ意味ですが、確定申告で提出する決算書には「給料賃金」という記載がされています。
こちらは、従業員を雇わず一人で仕事をしている個人事業主には関係のない勘定科目です。

従業員への基本給や残業手当などがこれにあたります。
給料賃金として帳簿につける金額は、源泉徴収分などを差し引く前の総支給額をつけます。

給料賃金の消費税区分は「不課税」
(ただし、「通勤手当」や「現物給与」は課税でつけます。)

従業員を雇って給与の支払いをするには、事前に届出が必要です。
給与の支払開始から1ヶ月以内に、
税務署へ「給与支払事務所等の開設・移転・廃止の届出」を提出する必要があります。
このA4用紙1枚を提出するだけなので、難しいものではありません。
国税庁 - [手続名]給与支払事務所等の開設・移転・廃止の届出

給料賃金の仕訳方法・仕訳例

例えば、従業員の月給が300,000円の場合でみてみましょう。
このうち、健康保険料15,000円、厚生年金25,000円、源泉所得税10,000円を差し引いて従業員に給与を支払うとします。 (説明を分かりやすくするため、実際の税額にはない単純な金額にしています。)

15,000 + 25,000 + 10,000 = 50,000円
この差し引いた50,000円は、勘定科目「預り金」で帳簿づけをします。
事業主が従業員の代わりに納めておく保険料や税金を、一時的に預かっておくイメージです。
事業用の預金口座から給与を振り込む場合には、以下のように帳簿づけします。

【複式簿記での帳簿づけ例】
借方貸方
給料賃金 300,000普通預金 250,000
預り金 50,000

そして、預かった保険料や源泉所得税は、地方自治体や国へ実際に納めた段階で、
下記のように処理をすればOKです。
例えば、源泉徴収した所得税10,000円を現金で納めた場合、以下のように帳簿づけします。

【複式簿記での帳簿づけ例】
借方貸方
預り金 10,000現金 10,000

健康保険料や厚生年金も、納税した段階で同じように処理しましょう。

>> 従業員の社会保険 - 加入義務・任意適用について
>> 個人事業主が従業員へ給与を払う時の源泉徴収税額について

事業主本人の給与はどうする?

個人事業の場合、事業の収入から経費などを差し引いて、残った利益が全て個人事業主の収入という事になります。 個人事業主への給与は経費にできませんし、そもそも個人事業においては「個人事業主への給与」という見方もありません。

もし事業用として使っている銀行口座から個人事業主のための生活費などをおろした場合には、 「事業主貸」の勘定科目で帳簿づけをしましょう。

事業用の銀行口座から個人事業主の生活費など、 プライベートな引き落としや支出をした場合には以下のように帳簿づけします。 例)事業用口座から事業主の生活費20万円を引き落とした

【複式簿記での帳簿づけ例】
借方貸方
事業主貸 200,000普通預金 200,000

>> 単式簿記と複式簿記の違い - 簡易な簿記と正規の簿記

給料賃金と専従者給与を区別しよう

個人事業主の方で、
生計をともにしている家族や親族に仕事を手伝ってもらっている人もいるかと思います。
個人事業を手伝ってくれる家族従業員のことを「専従者」と呼びます。
(「専従者」の要件に関しては、以下の専従者給与に関するページを参照)

青色申告の場合、専従者への給与は「給料賃金」で仕訳してはいけません。
専従者への給与は「専従者給与」で仕訳します。

白色申告の場合、専従者への給与は経費にはできません。この場合、控除の対象になります。
白色申告の専従者控除 - 計算例や条件など

>> 個人事業主・従業員・専従者 - それぞれの給与の仕訳方法について
>> 個人事業で使う必要経費の種類一覧へ