VISA、Mastercard、American Express、JCB、Dinersの違い

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更新日 2020年5月01日

VISA、Mastercard、American Express、JCB、Dinersの違い

クレジットカードには「VISA」や「Mastercard」といった国際ブランドをつけることになっており、 個人事業主が使うビジネスカードにおいてもこれは同様です。これらの「国際ブランド」の違いをまとめています。

クレジットカードの「5大国際ブランド」とは?

世界各国で利用することのできるクレジットカードのブランドを、国際ブランドと呼びます。 その中で、広く認知されているのが昔ながらの「5大国際ブランド」です。

  • VISA(ビザ)
  • Mastercard(マスターカード)
  • JCB(ジェーシービー)
  • American Express(アメリカン・エキスプレス)
  • Diners Club(ダイナースクラブ)

国際ブランドは、クレジットカードを選ぶ時の重要なポイントのひとつ

はじめからカードの国際ブランドが指定されている場合もよくありますが、カードによっては国際ブランドの選択肢が用意されています。 指定した国際ブランドは、カード右下の位置にロゴマークが印字されます。

5大国際ブランドの比較

取引件数シェア率発行元利用可能エリア
VISA50%提携先が発行するカード(決済機能の提供のみ)世界200以上の国、地域
Mastercard26%世界210以上の国、地域
Amex3%自社発行カード
or
提携先が発行するカード
世界約200の国、地域
JCB1%世界23の国・地域
Diners1%未満世界185以上の国、地域

2018年 ニルソンレポート

購入取引件数のシェア率トップ2のVISAとMastercardは自社発行カード(プロパーカード)を発行していません。 これらの2つは決済機能の提供のみです。それに対して、Amex・JCB・Dinersはプロパーカードを発行しつつ、決済機能の提供もしています。

ちなみに、2008年にディスカバーがダイナースを買収したので、上記の表Dinersの取引件数にはディスカバーの取引件数も含まれています。

5大国際ブランドの購入取引件数とシェア率

世界の決済データをまとめている「ニルソンレポート」というものがあります。 ここでクレジットカード国際ブランドの購入取引件数と、そのシェア率が紹介されています。

5大国際ブランドの購入取引件数とシェア率

国際ブランド購入取引件数 (件)シェア率
VISA1390億50%(世界1位)
Mastercard673億26%(世界2位)
Amex72億3%(世界4位)
JCB30億1%(世界5位)
Diners23億1%未満(世界6位)

2018年 ニルソンレポート

こちらも同様、Dinersの取引件数にはダイナースの取引件数も含まれています。

VISAとMastercardで、世界の8割を占めている

上記の通り、VISAとMastercardが突出しています。最初の1枚として持つのであれば、このどちらかを選ぶのがおすすめです。ただし、上記はあくまで購入取引件数であって、クレジットカードの取り扱い店舗の割合ではないことに注意しておきましょう。

ちなみに、世界3位はシェア15%で中国のUnionPay(中国銀聯)。キャッシュレス化が進んでいる中国を中心に、ここ数年で最も伸び率の高い国際ブランドです。 他の国際ブランドに比べて新しい会社(2002年設立)なので、昔ながらのいわゆる「5大国際ブランド」には入っていません。

このUnionPayとDiscoverを含めた国際ブランドが、「世界7大国際ブランド」とされています。 日本のJCB、中国のUnionPay以外の5社は、全てアメリカの会社です。

決済機能のみのブランドと自社発行カードを有するブランド

5大国際ブランドの発行元

国際ブランド売上高シェア
VISA提携先が発行するカード (決済機能の提供のみ)
Mastercard
Amex自社発行カード(プロパーカード)
or
提携先が発行するカード
JCB
Diners

決済機能のみのVISAとMastercard

この2つは、自社でクレジットカードを発行せず、決済の機能だけを提供するブランドです。他のカード発行会社と提携することで、クレジットカードを作ることができます。

国際ブランドのひとつであるJCBには「JCBカード」があります。これが「自社発行カード(プロパーカード)」です。しかし、VISAとMastercardにはメインとなるプロパーカードがありません。

それぞれの国際ブランドの特徴について

世界で最も利用されているVISAとMastercard

VISAとMastercardは、提携会社の作るクレジットカードによって利用できます。カードの種類は様々で、世界の幅広い層の人たちが手にしています。 上で見てきたとおり、利用機会で困らないのがこの2つの国際ブランドの強みです。

高級感を維持しつつ「使いやすさ」に舵を切ったAmerican Express

American Expressはステータスカードとしての特徴はありますが、ここ最近ではより身近な利用シーンで使えるようブランディングの舵を切っています。提携カードの年会費を安くしたり、加盟店を増やすことで利用シーンの拡大に力を入れています。JCBと提携しており、JCB加盟店のほとんどで使えるようになっています。

日本人の行動範囲に強い国産ブランドJCB

日本発のJCB。アメリカ発以外の国際ブランドは、日本発のJCBと中国発のUnionPay(銀聯)だけです。世界規模で見るとJCBのシェアは低いのですが、日本国内と日本人御用達の国・地域で強いのはJCBです。海外で困った時の日本語サポートや、日本人向けに特化したサービスがあることが特徴です。American Express、Diners Club、UnionPayと業務提携しているため、レジにJCBのステッカーがなくても使えるところが増えています。

入会基準の厳しいステータスカード、Diners Club

Diners Clubは、申し込む際の審査基準も厳しく、入手の難易度が高いカードです。この敷居の高さが、ダイナースカードのステータス性の高さにつなっています。American Expressと同じくJCBと提携しており、アジア諸国では加盟店も多く存在します。

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