青色申告とは?白色申告との違いや特典の内容
更新日 2024年8月01日
青色申告とは? まずは基本を理解
個人事業主の確定申告には、大きくわけて「白色申告」と「青色申告」の2種類があります。 青色申告は、白色申告よりも手間がかかる分、節税につながる特典が用意されています。 簿記の方法は以下の3種類で、この方法によって控除額も異なります。
青色申告の控除額と簿記の種類
10万円控除 | 55万円控除・65万円控除 | |
---|---|---|
簡易簿記 | 現金式簡易簿記 | 複式簿記 |
10万円控除の場合は「簡易簿記 or 現金式簡易簿記」、55万円控除・65万円控除を受けるには「複式簿記」による帳簿づけが必要です。 この違いに関する詳細は「簡易簿記・現金式簡易簿記・複式簿記」を参照してください。
- 青色申告特別控除の改正
- 2020年分(令和2年分)の確定申告から、青色申告特別控除の改正が適用された。これにより、青色申告特別控除の控除額は10万円・55万円・65万円の3段階になった。
青色申告をするためには、税務署への事前申請が必要です。 定められた期限内に申請書を出せば、青色で確定申告できるようになります。 申請は一度出しておけばよく、毎年申請書を出す必要はありません。 ひとたび青色申告になれば、その後取りやめの届出を出さないかぎり継続されます。
個人事業を新規開業した場合は、開業してから2ヶ月以内に税務署へ申請します。 (1月1日〜1月15日の間に開業した場合は、3月15日まで。) もともと白色申告だった個人事業主が青色申告に変更する場合には、 青色申告に変更する年の3月15日までに申請を出す必要があります。
「専従者」とは、簡単にいうと個人事業を手伝ってくれる家族・親族のことです。 青色申告の場合、この専従者への給与を「専従者給与」として経費計上できます。
青色申告で具体的に何をするのか
青色申告では、最高65万円の特別控除を受けられるのが大きなメリットです。 青色申告で65万円控除を受けるためには、「複式簿記での帳簿づけ」や「帳簿の保管」、「e-Taxによる電子申告」などの要件を満たす必要があります。
帳簿づけには、青色申告に対応した会計ソフトを使いましょう。 最新の会計ソフトを使えば、簿記の知識が十分になくてもスムーズに記帳できます。 売上や経費など、取引の内容を会計ソフトに入力していきます。 そうすれば、青色申告のために必要な帳簿類は自動で作成されます。
- 青色申告対応でおすすめの会計ソフト一覧
- 青色申告するまでにやること 複式簿記の記帳・領収証等の保存
- 作成した帳簿類を確定申告で提出する必要はある?
- 青色申告特別控除55万円・65万円を受けるために必要な帳簿の種類
- 帳簿の保存期間と保存方法
- 複式簿記の知識なしで青色申告特別控除55万円・65万円を狙うには?
- 青色申告で帳簿をつけてない場合 - 個人事業主の記帳義務について
- 青色申告特別控除の改正点 - 2020年分(令和2年分)から
青色での確定申告について
1月〜12月までの帳簿付けが終わったら、翌年の2月〜3月に確定申告します。青色の確定申告では「青色申告決算書」と「確定申告書」を提出します。 青色申告用の会計ソフトを使って帳簿づけしていれば、 これらの提出書類の大部分を会計ソフトが自動作成してくれます。
会計ソフトで作成した「青色申告決算書」と「確定申告書」は、プリンターで印刷すればそのまま税務署への提出用として使えます。確定申告書類は、税務署でもらったり、国税庁のページからPDFファイルをダウンロードすることができます。
- 青色申告で提出する必要書類 - 青色申告決算書と確定申告書
- 確定申告の流れ・税金納付時期のまとめ - 初めての確定申告
- 所得税青色申告決算書のダウンロード・印刷について
- 所得税青色申告決算書の書き方・記入例
- 確定申告書の書き方・記入例
- 白色申告・青色申告特別控除10万円・55万円・65万円の納税額の違い
青色申告決算書には、一般用・農業所得用・不動産所得用の3種類があります。 農業や不動産による収入がなければ、一般用の青色申告決算書を使用しましょう。
なお、毎年書類提出で確定申告をしている個人事業主には、12月〜1月に税務署から確定申告書類が郵送されます。