白色申告の帳簿付け【個人事業主】単式簿記のやり方・帳簿の保存期間など

更新日 2026年7月01日

白色申告の帳簿付け【個人事業主】単式簿記のやり方・帳簿の保存期間など

個人事業主・フリーランス向けに、白色申告の帳簿付け方法を具体的に解説します。記事の後半では、白色申告におすすめの会計ソフトも紹介しています。

白色申告の帳簿付けとは?

  • 「収入」と「必要経費」を記録する
  • 家計簿のような形式でOK(単式簿記)
  • 1年分の帳簿を集計して確定申告する
  • 帳簿は5~7年保存しておく

白色申告では、収入や必要経費に関わる取引を帳簿付けしていきます。そして、1年分の記帳内容をもとに「収支内訳書」や「確定申告書」を作ります。

白色申告の帳簿付け(記帳内容から確定申告書類を作成)

白色申告の個人事業主は「単式簿記」という形式で帳簿付けをします。これは、一般的な家計簿などに似た記帳方法です。青色申告で基本となる「複式簿記」と比べると、専門的な知識もそれほど必要ありません。

白色申告の帳簿付け方法【単式簿記】

白色申告では、ひとまず「収入」と「必要経費」が記録できていればOKです。青色申告では「〇〇帳と△△帳を作る」と決まっていますが、白色申告にそのようなルールはありません。

収入や必要経費を帳簿付けする際は、主に「日付・科目・金額・摘要」の4項目を記録します。

白色申告で記帳する内容(単式簿記の例)

白色申告の帳簿付け(単式簿記の記帳方法)
日付 その取引が行われた日付を記入する
報酬を受け取った日付や、経費を支払った日付を書く
科目 その取引の内容に適した科目(勘定科目)を記入する
売上・仕入・消耗品費・通信費・地代家賃など
>> 必要経費の勘定科目一覧
金額 その取引による収支の金額を記入する
基本的には「消費税込み」の金額を書く
摘要 その取引の内容をざっくり記入する
あとから見返したときに取引の概要が分かればよい

>> 単式簿記と複式簿記の違いを詳しく

記帳方法は、会計ソフト・エクセル・紙など、基本的になんでもOKです。ただ、やはり会計ソフトを使うのが圧倒的にラクです。白色申告なら、無料で使い続けられるソフトもあります。
>> 白色申告におすすめの会計ソフト【比較一覧】

ここからは、無料で使える会計ソフトの「やよいの白色申告 オンライン」を例に、会計ソフトで帳簿付けする流れを解説していきます。

白色申告の記帳例① 収入を帳簿付けするとき

たとえば、フリーランスのデザイナーが、取引先から70,000円の報酬を受け取ったときは、以下のように入力します。

【記帳例】報酬が振り込まれたとき

報酬の帳簿付け例(やよいの白色申告オンライン)

やよいの白色申告 オンライン」の帳簿付け画面

パパっと帳簿付けしたいときは、取引日・科目・金額の3つを入力するだけでも大丈夫です。ほとんどの項目は選択式なので、すべて入力するとしても手間はかかりません。

ちなみに、小売店や飲食店の場合、一客ごとの売上を別々に帳簿付けする必要はありません。白色申告では、1日分の売上をまとめて記帳してもよいとされています。

白色申告の記帳例② 必要経費の帳簿付け

たとえば、仕事用のコピー用紙を買ったときは、下記のように入力して帳簿付けをします。

【記帳例】必要経費を現金で払ったとき

必要経費の帳簿付け例(やよいの白色申告オンライン)

やよいの白色申告 オンライン」の帳簿付け画面

必要経費にはたくさんの科目がありますが、基本的に「コレは〇〇費じゃなきゃダメ」という明確なルールはありません。常識的な範囲で使い分けができていればOKです。

必要経費の勘定科目(主な例)

旅費交通費 移動費や出張時の宿泊費など
例:電車賃、バス代、タクシー代、駐車場代
通信費 通信のために必要な料金
例:ネット料金、電話料金、切手代、はがき代
接待交際費 取引先などとの関係維持にかかる費用
例:取引先との飲食代、得意先への祝い金・贈答品
消耗品費 事業用の備品などの購入費用
例:文具、名刺、印鑑、10万円未満のパソコン
地代家賃 オフィスや店舗の賃借料や使用料
例:事務所・店舗家賃、月極駐車場料金、土地使用料

>> 必要経費の勘定科目【一覧表】

最近の会計ソフトでは、プルダウンメニューから科目を選択できるのが一般的です。ですから、科目を覚えておく必要はありません。その点、手入力 or 手書きで帳簿付けをする際は、科目が頭に入っていないといけないので大変です。
>> 個人事業主におすすめの会計ソフト【比較一覧】

確定申告で提出する書類

1年分の帳簿付けが終わったら、その内容をもとに確定申告の提出書類を作ります。白色申告の主な提出書類は「収支内訳書」と「確定申告書」です。

確定申告で提出する主な書類(白色申告)

収支内訳書 確定申告書
収支内訳書(白色申告の確定申告書類) 個人事業主の確定申告書
1年間の収入や経費を集計して
所得を算出する
(2ページ構成)
所得から控除などを差し引いて
納税額を算出する
(2ページ構成)

※ 所得とは、おおよそ「収入 - 必要経費」の金額を指す

会計ソフトを使っていれば、帳簿の内容をソフトが自動で集計してくれます。ですから、書類の大部分は自動で作成できます。たとえば「やよいの白色申告 オンライン」では、以下のような画面で申告書類をサクッと作れます。

確定申告書類の作成画面(やよいの白色申告オンライン)

収支内訳書の作成画面 確定申告書の作成画面
収支内訳書の作成(やよいの白色申告オンライン) 確定申告書の作成(やよいの白色申告オンライン)

ちなみに「やよいの白色申告 オンライン」では、そのままオンラインで申告書類を提出することもできます(電子申告)。電子申告には、国税庁の「e-Taxソフト」などを使う方法もありますが、それよりも断然ラクです。

帳簿の保存期間・保存方法

確定申告の際、帳簿やレシートは提出しません。これらは、自分で一定期間にわたって保存しておく必要があります。保存期間は下記のように定められています。

帳簿や書類の保存年数(白色申告の場合)

収入金額や必要経費を記載した帳簿
(法定帳簿)
7年保管
その他の補助的な帳簿
(任意帳簿)
5年保管
取引書類
(レシート・領収書・請求書・納品書・棚卸表など)

実務上は、全ての帳簿を「7年間」保存しておけば間違いがありません。任意で作成したサブ的な帳簿に関しては「5年間」でもOKですが、まとめて管理しておいたほうが分かりやすいです。

帳簿はすべて紙で保存しておくのが基本です。しかし、会計ソフトなどで記帳している場合は、データのまま保存しておける場合もあります。帳簿の電子保存には一定の要件があるので、会計ソフト等の対応状況をよく確認しておきましょう。

【補足】白色申告の記帳義務化について

かつて白色申告者は、事業所得などの合計金額が300万円以下なら、帳簿付けをする必要がありませんでした。しかし、2014年からは、全ての白色申告者に「帳簿付け」と「帳簿や書類の保存」が義務付けられています。これが俗に言う「白色申告の記帳義務化」です。

白色申告の記帳義務化 - 2014年(平成26年)から

帳簿や証憑書類に不備があった場合でも、 記帳の義務を怠ったこと自体への罰則は特に規定されていません。しかし、帳簿や証憑書類がしっかり用意されていないと、税務調査が入ったときに「推計課税」を食らう可能性があります。

推計課税とは
財産や債務の状況など間接的な資料をもとにして、税務署長が納税者の納税額を決定できる仕組みのこと

帳簿などの証憑を残せていない場合には、税務署の推計によって、「証拠がないんだからこのぐらいね」と納税額を決定されてしまうわけです。結果的に、実際の利益に見合わない税金を課されて、大きく損をする可能性が高いです。

まとめ

白色申告の個人事業主にも、帳簿付けをする義務があります。確定申告につながる重要な作業なので、ルールを理解して適切に行いましょう。

白色申告の帳簿付けのポイント

  • 白色申告では「収入」と「必要経費」に関する取引の記録が義務
  • 主な記帳事項は、取引の「日付・科目・金額・摘要」の4つ
  • 記帳方法は「単式簿記」でOK(一般的な家計簿のような形式)
  • 小売店や飲食店などは、1日分の売上をまとめて記帳してもよい
  • 確定申告では、1年分の帳簿をもとに「収支内訳書」と「確定申告書」を作る
  • 確定申告のあとも、帳簿は「7年間」保存しておこう

白色申告の帳簿付けは、青色申告と比べるとカンタンです。しかし、科目の考え方や1年間の集計作業など、多少は簿記の知識が必要になる場面もあります。ですから、会計初心者の個人事業主には会計ソフトの利用をおすすめします。

本記事で紹介した「やよいの白色申告 オンライン」には、ずっと無料で使える「フリープラン」があります。その他のプランもリーズナブルなので、会計ソフトを試してみたい白色申告者におすすめです。(Windows・Macの両方に対応)

「やよいの白色申告 オンライン」の料金プラン

フリープラン ベーシックプラン トータルプラン
料金
(税込)
ずっと無料 12,650円/年
(初年度は無料)
23,100円/年
(初年度は半額)
帳簿付け
自動記帳
申告書類の作成
電子申告(e-Tax)
ユーザーサポート なし ・メール
・チャット
・電話(年10回まで)
・メール
・チャット
・電話(無制限)
業務ヘルプデスク

>> 「やよいの白色申告 オンライン」の料金プランを詳しく

「ベーシックプラン」と「トータルプラン」は初年度だけ優待価格で利用できるので、最初はサポート対応のある上位プランから使い始めるのがおすすめです。2年目以降、帳簿付けに慣れてきてから「フリープラン」に切り替えれば、あとはずっと無料で使えます。

ちなみに「やよいの白色申告 オンライン」は青色申告に対応していません。が、青色申告対応の「やよいの青色申告 オンライン」にスムーズにデータを移行できます。「そのうち青色申告にしたいなぁ」という個人事業主も安心して使えます。

>> やよいの白色申告 オンライン(公式サイト)
>> 白色申告向けの会計ソフト【比較一覧表】
>> 白色申告も発生主義で記帳する? - 帳簿づけのタイミング