配偶者特別控除 - 配偶者控除との違いや所得要件など

更新日 2020年5月28日

配偶者特別控除

本ページでは「配偶者特別控除」について見ていきます。 「配偶者控除」と「配偶者特別控除」を、同時に重複して受けることはできません。 また、配偶者控除と配偶者特別控除は、2018年(平成30年)分からルールが改正されました。 さらに、2020年分からは配偶者の所得要件にも少し変更があります。

配偶者特別控除とは?

配偶者に38万円を超える所得(給与収入の場合は103万円)があるために配偶者控除が受けられない場合でも、配偶者の所得金額に応じて、一定の金額の所得控除が受けられます。これを「配偶者特別控除」といいます。

要するに、たとえ配偶者の給与収入が103万円を超えたとしても、控除がスパっとなくなってしまうわけではなく 「配偶者の収入金額に応じて、段階的に控除をしてあげますよ」というのが配偶者特別控除です。

ただし、配偶者特別控除を少しでも受けるには、控除を受ける納税者の合計所得が1,000万円以下である必要があります。 また、配偶者特別控除も配偶者控除と同様で、夫婦の両方が受けることはできません。

2018年(平成30年)分からの改正点

配偶者特別控除は、2018年分(平成30年分)から以下の2点が改正されました。

  • 配偶者の合計所得金額の要件が「38万〜76万円」から「38万〜123万円」になった
    (給与収入のみの場合は「103万〜141万円」から「103万〜201万円」になったということ)
  • 控除を受ける納税者自身の所得要件も3段階に分けられた

※ 給与収入の金額は概算

まず、配偶者の合計所得金額の上限が、ゆるくなりました。 今まではパートで働いている配偶者の給与収入が「103万〜141万円」だった場合に、 段階的に適用されていた控除です。これが「103万〜201万円」まで拡充されました。 「パートで頑張ってくれているみなさん、もっともっと働いて下さい!」という国からのメッセージです。

今までは、この控除を受けられる納税者の所得要件が「1,000万円以下」というシンプルなものでした。 これが「900万円以下、900〜950万円、950〜1,000万円」の3段階に分けられる形になりました。 後に表でまとめています。

なお本ページ最後に記載のとおり、2020年分からは「38万〜123万円」の所得要件がさらに変更され、「48万〜133万円」になります。

控除対象になる配偶者の要件

配偶者特別控除を受けるには、配偶者が以下の要件すべてに該当する必要があります。 3つ目までは配偶者控除と同じで、異なるのは4つ目の要件だけです。

  • 民法の規定による配偶者であること(内縁関係の場合は該当しない)
  • 納税者と生計を共にしていること
  • 青色申告者の事業専従者・白色申告者の事業専従者でないこと
    (青色専従者でも、その年に給与を一度も支払われていない場合はOK)
  • 年間の合計所得金額が38万円超 123万円未満であること
    (給与収入だけの場合は、103万円超 約201万円未満)

収入から必要経費などを差し引いたものが、所得です。
収入 − 必要経費 = 所得

配偶者がパート勤めなどで給与収入だけを得ている場合には、給与収入の総額が103万円超 約201万円未満の場合に、配偶者特別控除を受けることができます。給与収入の総額とは、税金や保険を差し引かれる前の金額です。 (勤務先から支給される交通費は含みません。)

配偶者特別控除の金額 - 0円〜38万円の多段階

「配偶者の合計所得」と「納税者本人の所得」の対応表です。一番左の列は、配偶者の所得を表しています。「うちの妻はパートで働いているよ」という方は、左列の「給与収入だと」の中から、奥さんの給与収入を探して下さい。

右の3列は納税者本人の合計所得です。例えば「私の年収は500万円くらいだよ」という方は、「900万円以下(給与収入でいう1,120万円以下)」の列を参照して下さい。

「配偶者の所得」と「納税者本人の所得」の関係

納税者の合計所得
900万円以下
(1,120万円以下)
900〜950万円
(1,120〜1,170万円)
950〜1,000万円
(1,170〜1,220万円)
123万円超
給与収入だと201万円超
控除なし控除なし控除なし
120〜123万円
給与収入だと197〜201万円
3万円2万円1万円
115〜120万円
給与収入だと190〜197万円
6万円4万円2万円
110〜115万円
給与収入だと183〜190万円
11万円8万円4万円
105〜110万円
給与収入だと175〜183万円
16万円11万円6万円
100〜105万円
給与収入だと167〜175万円
21万円14万円7万円
95〜100万円
給与収入だと160〜167万円
26万円18万円9万円
90〜95万円
給与収入だと155〜160万円
31万円21万円11万円
85〜90万円
給与収入だと150〜155万円
36万円24万円12万円
38〜85万円
給与収入だと103〜150万円
38万円26万円13万円

※「〜」は「超 〜 以下」
※ 配偶者の給与収入はおおまかな換算(細かな情報はこちら - e-Gov

例えば、パート勤めをしている妻の給与収入が年間で173万円となった場合で、 夫の合計所得が500万円の場合、夫の所得から16万円を配偶者特別控除として控除できます。

もしあなたが個人事業主ではなく給与所得者の場合、配偶者特別控除は年末調整で受けることができます。 「給与所得者の保険料控除申告書兼給与所得者の配偶者特別控除申告書」を勤務先に提出してください。(国税庁ウェブサイト - 給与所得者の保険料控除及び配偶者特別控除の申告

2020年分からの所得要件について

配偶者控除のページで詳細を記載の通り、2020年分(令和2年分)からは配偶者の所得要件が10万円上がります。 これは2020年分からなので、2021年(令和3年)2月16日〜3月15日に行う確定申告から適用されます。

2020年分から配偶者の所得要件が変更

2018年分から2020年分から
合計所得金額「38万〜123万円
給与収入だけの場合「103万〜201万円」
合計所得金額「48万~133万円
給与収入だけの場合「103万〜201万円」

※ 給与収入の金額は概算

この変更は基礎控除の改正に伴うものです。 上表のとおり、配偶者が得ているのが給与収入だけの場合、変更はありません。 配偶者がアルバイトやパートなどで給与収入のみ得ているのであれば「給与収入だけの場合」を参照して下さい。

>> 配偶者控除をおさらい
>> 専従者と配偶者控除の関係について
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