【個人事業主向け】配偶者特別控除とは?適用条件や配偶者控除との違いなど

更新日 2026年6月11日

配偶者特別控除

個人事業主・フリーランス向けに、配偶者特別控除の適用条件や控除額を解説します。通常の「配偶者控除」を受けられない場合でも、こちらの配偶者"特別"控除なら受けられる可能性があります。

配偶者特別控除とは?

配偶者特別控除とは、ひとことで言えば「配偶者控除を受けられない人のための控除」です。通常の配偶者控除よりも、配偶者側の所得要件がゆるくなっています。

配偶者特別控除の主な要件

あなたに課される要件 あなたの配偶者に課される要件
・所得が1,000万円以下であること ・民法上の配偶者であること
・あなたと生計を一にしていること
・個人事業の専従者でないこと
・所得が58万円〜133万円であること

>> 配偶者特別控除の要件 - 国税庁

配偶者の所得が58万円を超えると、あなたは通常の配偶者控除が受けられません。しかし、配偶者の所得が133万円以下に収まっているうちは、代わりにこの配偶者"特別"控除を受けられるわけです。なお、控除額は最高38万円ですが、配偶者の所得金額に応じて段階的に減ります。

配偶者側の条件を詳しく解説!

あなたが配偶者特別控除を受ける場合、あなたの配偶者は以下の条件を全て満たす必要があります。3つ目までは通常の配偶者控除と同じですが、4つ目の所得条件だけ異なります。

  • 民法の規定による配偶者であること
  • あなたと生計を一にしていること
  • 個人事業の専従者でないこと
  • 年間の合計所得金額が58万円超〜133万円以下であること

1. 民法の規定による配偶者であること

これは「事実婚や内縁関係の相手ではNG」という意味です。普通に婚姻届を提出していれば問題ありません。

2. あなたと生計を一にしていること

配偶者特別控除を受けられるのは、配偶者が生計を共にしている人だけです。生計を共にしているとは、要するに「生活費を同じ財布でまかなっている状態」を指します。仕事の都合などで別の場所に住んでいても、仕送りなどで生活費を共有していれば該当します。

3. 個人事業の専従者でないこと

あなたの配偶者が個人事業の「事業専従者」に該当する場合、あなたは配偶者特別控除を受けられません。事業専従者とは、簡単に言うと「親族の個人事業を手伝っている家族従業員」のことです。ちなみに、配偶者が"青色申告"の事業専従者の場合は、その年に一度も給与を受け取っていなければセーフです。
>> 配偶者控除とは重複NG!事業専従者の注意点

4. 年間の合計所得金額が58万円超〜133万円以下であること

配偶者の合計所得金額が133万円を超えると、あなたは配偶者特別控除を受けられません。ここでいう合計所得金額とは、ひとまず「色々な種類の所得を合計した金額」のことだと考えてください。パート等の額面年収(保険料や税金を引く前の年収)が201万6千円以上だと、合計所得金額は133万円を超えてしまいます。

ちなみに、配偶者の所得が58万円以下の場合は、通常の配偶者控除の対象になります。配偶者"特別"控除になったからといって、急に控除額が下がるわけではないので、無理に所得を58万円以下に抑える必要はありません。

配偶者特別控除の控除額

配偶者特別控除の控除額は「あなたの所得」と「配偶者の所得」によって変動します。所得が多いほど控除額が減っていく仕組みです。

あなたの所得金額
900万円以下 900万〜950万円 950万〜1,000万円
配偶者の所得金額 58万〜95万円 38万円 26万円 13万円
95万〜100万円 36万円 24万円 12万円
100万〜105万円 31万円 21万円 11万円
105万〜110万円 26万円 18万円 9万円
110万〜115万円 21万円 14万円 7万円
115万〜120万円 16万円 11万円 6万円
120万〜125万円 11万円 8万円 4万円
125万〜130万円 6万円 4万円 2万円
130万〜133万円 3万円 2万円 1万円

左列の「配偶者の所得金額」については、給与収入の金額と混同しないように注意してください。配偶者の収入源が会社勤め(パートやアルバイトも含む)の給料だけなら、所得金額は下記のように計算します。(ここで言う「年収」とは、1年間の額面給与のことです)

  • 年収190万円以下の場合:年収 − 65万円 = 所得
  • 年収190万〜360万円の場合:年収 − (年収の30% + 8万円) = 所得

※ 年収360万円超の場合についてはコチラ

会社員やパートさんの所得は、年収から「給与所得控除」を差し引いて計算します。そのため、ちょっと面倒ですが、上記のような計算が必要になるわけです。
>> 給与所得の計算方法について詳しく

>> 通常の配偶者控除をおさらい
>> 事業専従者と配偶者特別控除は重複NG!
>> 扶養控除について
>> 個人事業主の所得控除まとめ【一覧表】