Airペイの導入前に見ておきたい基本情報まとめ
更新日 2024年8月29日
キャッシュレス決済サービスの「Airペイ(エアペイ)」は、対応している決済ブランドが多いのが特徴。POSレジアプリの「Airレジ」や、QRコード決済専用のアプリ「Airレジ QR」など、関連サービスの展開が豊富です。>> Airペイ (公式)
- Airペイの概要
- 専用のPOSレジアプリ「Airレジ」と連携させて使う
- 「Airレジ」を中心に連携できる関連サービス
- 決済可能なクレジットカードや電子マネーについて
- 2大中国系QRコード決済に対応する「Airペイ QR」
- 申し込みから決済可能になるまで2週間以上かかる
- 入金サイクルは「月6回 or 月3回」
- 今ならカードリーダーが無料で借りられる
- 「Airペイ」のまとめ
Airペイの概要
「Airペイ(エアペイ)」は、主要なキャッシュレス決済サービスのひとつ。タブレットやスマホと連携させることで、カードや電子マネーでの決済を可能にします。運営会社は、ホットペッパーなどでおなじみの株式会社リクルートライフスタイル。
エアペイは、個人事業主でも法人企業でも申し込めます。審査に通過すると上図のようなカードリーダーが届きます。この端末とiPhone or iPadを連携してキャッシュレス決済を行います。
Airペイの基本情報
決済手数料 | 導入スピード | 売上の入金サイクル | 対応OS |
---|---|---|---|
3.24% | 2週間以上 | 月6回 or 月3回 | iOS |
決済手数料に関しては、他社のキャッシュレス決済サービスと同等。導入スピード・入金サイクルについては他社サービスが優勢です。 特に導入スピードに関しては申し込みから2週間かかるので、近いうちに店舗をオープンするという事業者は注意が必要です。
決済可能なカードの国際ブランド・電子マネーなど
カードの国際ブランド | 電子マネーなど |
---|---|
VISA Mastercard American Express Diners Club Discover JCB | Suicaなど交通系電子マネー Apple Pay QUICPay iD |
Airペイは、主要国際ブランドのカード決済はもちろん、さまざまな電子マネー決済にも対応しているという長所があります。関連アプリの「Airペイ QR」を使えば、「PayPay」などのQRコード決済にも対応できます。
専用のPOSレジアプリ「Airレジ」と連携させて使う
Airペイは基本的に、専用の無料POSレジアプリ「Airレジ」と連携させて使います。そのほかのPOSレジアプリには対応していません。
Airペイ専用の「Airレジ」
「Airレジ」は国内で最も多くの店舗に選ばれているPOSレジアプリです。アプリをインストールして商品の値段や金額を設定するだけで、手持ちのタブレットをPOSレジとして利用できます。
「Airレジ」を使わなくてもAirペイを利用できますが、会計のたびに金額を入力する必要が生じるので、これはかなり面倒です。「Airレジ」なら会計業務が簡単・スムーズに行えるので、とりあえずインストールしておくとよいです。
>> Airレジの詳細はこちら
「Airレジ」を中心に連携できる関連サービス
Airシリーズは、共通のアカウント(AirID)を使うことで、さまざまな機能を連携できます。「Airレジ」を中心にして、組み合わせて使えるものが多いです。
Airペイの関連サービス(一部)
名称 | 概要 | 料金 |
---|---|---|
Airレジ | 高機能なPOSレジシステム | 無料 |
Airペイ QR | QR決済を受付可能にするサービス | 基本無料 (決済手数料を取られる) |
Airペイ ポイント | ポイントシステムの導入サービス | 有料 |
Airウェイト | 受付の順番待ち管理システム | 有料 |
Airシフト | 従業員のシフト管理システム | 3カ月目から有料 |
たとえば、「Airペイ ポイント」はTポイントやPonta(ポンタ)、WAON POINTといった複数のポイントサービスを導入できる販促支援アプリです。毎月ポイントサービスの利用料などがかかります。
決済可能なクレジットカードや電子マネーについて
Airペイはクレジットカード決済以外にも、非接触型決済(ピッとかざして決済する方法)やQRコード決済に対応しています(QRコード決済用アプリは「Airペイ QR」)。基本的な決済手数料は3.24%で、楽天ペイなど他社のキャッシュレス決済サービスと同じです。
>> 非接触型決済・QRコード決済の違いはこちら
対応するキャッシュレス決済
クレジットカード決済 |
|
---|---|
電子マネー |
|
QRコード決済 |
|
SquareやSTORES 決済と比べると、対応している決済方法の種類が豊富です。ただ、電子マネー決済に関しては、楽天ペイよりは少なめです(楽天ペイは、上表に加えてnanacoや楽天Edyにも対応)。
2大中国系QRコード決済に対応する「Airペイ QR」
関連アプリの「Airペイ QR」は、中国で普及している2大QRコード決済に対応しています。会計の際は、タブレットやスマホのカメラを使ってQRコードを読み取り、決済を完了させます。
2大中国系QRコード決済
- Alipay (アリペイ/支付金)
- WeChat Pay (ウィーチャットペイ/微信支付)
日本を訪れる中国人観光客は、慣れ親しんでいる「Alipay」や「WeChat Pay」が利用可能な店に足を運ぶ傾向があります。中国人観光客向けの商品を取り扱っている事業者は「Airペイ QR」を導入すれば、集客力を高められるというわけです。
申し込みから決済可能になるまで2週間以上かかる
全体を通してみると、申し込みから約2週間後にAirペイでのカード決済が可能になります。これは他社と比べると遅めです。例えばSquareは、最短で申し込み当日からカード決済を受け付けられます。
Airペイを導入するには、はじめに公式サイトでアカウント「AirID」を取得して申し込みます。このとき、QRコード決済専用アプリ「Airペイ QR」の同時申し込みも可能です。(個人事業主でも法人企業でも申し込み可能)
申し込みが完了すると、カード会社ごとの審査が始まります。VISAとMastercardが一番早く、申し込みから最短3日で審査結果を通知。そのあとカードリーダーが届き、トレーニングモード(本番の決済はできない)が開始します。Airペイ利用開始の連絡が届くまではトレーニングモードを解除できません。
実際には申し込んでから3~4週間かかることも
公式サイト上では上記の通り2週間程度かかるとアナウンスされていますが、実際には導入まで3~4週間以上かかったという声も。審査は国際ブランドや電子マネーの種類別に行われますが「VISAとMaster以外の審査結果がなかなか来ない」と嘆く事業者が多いです。
SuicaやPayPayなど電子マネーの審査に関しては、数カ月後に審査結果が届いたという事例もめずらしくありません。導入を急ぐ事業者にはあまりおすすめできません。
入金サイクルは「月6回 or 月3回」
Airペイの入金サイクルは月6回か月3回。この入金サイクルは、振込先に設定した銀行によって異なります。また、入金日はあらかじめ決められているので、事業者が指定することはできません。
- 月6回……三菱UFJ銀行・三井住友銀行・みずほ銀行
- 月3回……その他の銀行
ゆうちょ銀行は利用不可
入金にかかる振込手数料は、Airペイが負担してくれるので無料です。入金回数が月6回の場合は、以下のようなサイクルで入金されます。
このように5~9日分の売上は、10日締めで15日にまとめて自動入金されます(詳細な日程は月によって異なる)。「Square」や「楽天ペイ」は最短翌日の振込で、この点は劣ります。
「Airペイ QR」は月末締めの翌月一回払い
「Airペイ QR」で決済した売上については、月末締めの翌月一回払いのみ。上記の入金サイクルは当てはまりません。
今ならカードリーダーとiPadが無料で借りられる
現在、カードリーダーとiPadのセットを無料で借りられる「0円スタートキャンペーン」が実施中です。キャンペーンの適用には、下記の条件を満たす必要があります。- 実店舗があること*
- Airペイに新規で申し込むこと
- 申込月から6ヵ月後の月末までに審査を通過していること
*無店舗の場合はカードリーダーのみ無料レンタル
「Airペイ」のまとめ
Airペイはカード決済や多数の電子マネーに対応しているキャッシュレス決済サービスです。同シリーズの関連アプリ「Airペイ QR」を使えば、数種類のQRコード決済に対応できます。決済手数料は基本3.24%で、楽天ペイなどの大手他社と同一です。
Airペイのメリットとデメリット
メリット | デメリット |
---|---|
同シリーズの関連サービスが豊富 対応している電子マネーの種類が豊富 売上の入金手数料が無料 専用POSレジアプリが優秀 | 申し込みから導入まで2週間以上かかる 売上の入金は月6回 or 月3回 対応OSはiOSのみ |
Airペイに対応しているPOSレジアプリは、「Airレジ」のみ。「Airレジ」はシェアNo.1のPOSレジアプリで、有料アプリ並みの機能を無料で使えます。他社のPOSレジとは連携できませんが、ほとんどの事業者は「Airレジ」で十分です。さらに、ほかのAirシリーズと組み合わせることで、業務効率化を図れます。
導入スピードが遅いのがAirペイのネック。申し込みをしてから店舗に導入できるようになるまで、最低2週間はかかってしまいます。電子マネーの種類によっては、数カ月後に審査結果の連絡が来ることも。
現在、新規加盟店向けに、カードリーダー・iPadを無料で貸し出してくれるキャンペーンを行っています。主な適用条件は、Airペイに新規で申し込みをした月から、6ヵ月後の月末までに審査を通過していることです。