モバイル決済まわりの用語確認【事業主向け】

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更新日 2022年10月03日

モバイル決済システム導入にあたっての用語確認

店舗運営者など、事業者の立場からみた「モバイル決済」とは、スマホやタブレット端末を利用した決済システムのことです。これらの端末を用意し、カードリーダーをセットすることで、クレジットカードや電子マネーで決済してもらう手段を簡単に導入できます。

モバイル決済を導入するまでの準備と決済の流れ

下記の4ステップで、モバイル決済の準備が整います。主要なサービスでは、クレジットカードを読み込むためのカードリーダーの無料配布キャンペーンを実施しています。

モバイル決済を導入するまでの主な手順

  1. 公式サイトから申し込み
  2. 審査通過後、カードリーダーを入手(実質無料)
  3. モバイル端末(スマホやタブレット)にアプリをダウンロード
  4. モバイル端末とカードリーダーを接続

モバイル決済サービスを利用し、実際の会計の場面でクレジットカードによる決済を受ける流れは以下の通りです。

モバイル端末でクレジットカード決済を受ける流れ

  1. モバイル端末のアプリを開いて金額を入力
  2. カードリーダーで顧客のカード情報を読み込む
  3. 顧客にサインをもらう or PIN番号を入力してもらう

PIN番号とは、クレジットカードの暗証番号のことです。ちなみに、使用するモバイル決済によっては、1万円以内などの少額決済の際は本人確認を必要としないものもあります。

特に「Airペイ」と「楽天ペイ」の場合、専用カードリーダーが非接触型決済(ピッとかざすタイプの決済方法。詳しくは後述)に対応しているので、SuicaやiD、QUICPayといった電子マネーでの決済も可能になります。

モバイル決済とCAT決済の比較

スマホなどを用いたモバイル決済の手段が誕生するまでは、専用のCAT(キャット)でクレジットカード決済を受けていました。CATとは、Credit Authorization Terminalの略。日本語で「信用照会端末」です。

モバイル決済とCAT決済の比較

モバイル決済CAT決済
スマホやタブレット端末で用意するモバイル決済
CAT決済 - モバイル型の例
概要モバイル端末とカードリーダーを用いて、カード決済を可能にする方法 専用のCATで、カード決済を可能にする方法
用意するものアプリをいれたモバイル端末
カードリーダー
CAT
カードリーダーの種類 イヤホンジャック型
Bluetooth型
据置型
レジ一体型
ポータブル型など
カードリーダーの価格5,000~2万円10~20万円
加盟店手数料3.24~3.94%4〜8%
通信回線WiFi電話回線
(一部、光回線やLAN回線を使用)

CATにも、据置型やレジ一体型など、様々な種類が用意されています。ただ、モバイル決済を利用すると従来のCAT決済よりも加盟店手数料が低く設置コストもかからないので、モバイル決済を導入する事業者が増えています。

スマホ決済とは? - モバイル決済との関係を整理する

モバイル決済と近い言葉に「スマホ決済」があります。モバイル決済と同じ意味で語られることもありますが、ここでは「顧客が、自身のスマホを利用して電子決済すること」を「スマホ決済」とします。モバイル決済とスマホ決済を、下記のように区別しました。

モバイル決済スマホ決済
店舗・事業者側のモバイル端末にカードリーダーを接続して、電子決済をしてもらう方法 顧客が自分のスマートフォンを用いて電子決済をする方法

スマホ決済は、2つに大別できます。ダウンロードしたアプリで決済する「アプリ決済」と、大手キャリア(docomo, au, SoftBank)ユーザーが決済をまとめられる「キャリア決済」です。前者のアプリ決済は、QRコード決済(バーコード決済)と非接触型決済に分けられます。

顧客のスマホで決済する主な方法

顧客のスマホで決済する主な方法

QRコード決済と非接触型決済 - 顧客の決済方法

QRコード決済について

QRコード決済とは、スマホなどでQRコード(バーコード)を用いて電子決済をする方法のことです。「バーコード決済」とも呼ばれます。このQRコード決済には「コード支払い」と「読み取り支払い」の2つの支払い方法があります。

コード支払い読み取り支払い
店舗側がQRコードを用意して、顧客のスマホに読み取ってもらう方法 顧客が自身のスマホにQRコードを表示し、それを店舗側がタブレットやスマホで読み取る方法

非接触型決済について

非接触型決済とは、専用の端末にスマホをピッとかざすだけで支払いができる決済方法です。

非接触型決済を受け付けるには、対応している決済機器を用意する必要があります。前述した「Airペイ」「楽天ペイ」のカードリーダーは、非接触型決済に対応しています。「Square」のカードリーダーは未対応のため、クレジットカードのみ決済が可能です。

QRコード決済と非接触型決済の比較

QRコード決済非接触型決済
QRコード決済
非接触型決済
概要スマホなどに表示させたQRコードを読み取って電子決済する方法 スマホを専用の端末にピッとかざして電子決済する方法
用意するもの店舗用アプリをダウンロードしたスマホやタブレット 非接触型決済に対応している決済機器
※「Airペイ」「楽天ペイ」のカードリーダーは対応
主な例楽天ペイ
LINE Pay
PayPay
d払い
Apple Pay
おサイフケータイ
Google Pay
Samsung Pay

モバイル決済とスマホ決済のまとめ

このページでは、事業者の立場からみたモバイル決済について解説してきました。おさらいしていきましょう。

モバイル決済とは、スマホやタブレットを用いて、従来のCAT決済と同じようにクレジットカードの決済を可能にするシステムのこと。しかも、CATで決済するよりも加盟店手数料が低く、導入コストもかかりません。

事業者側が、モバイル端末を使って決済を可能にすることを「モバイル決済」と呼ぶのに対して、顧客が自身のスマホを用いて電子決済することを「スマホ決済」としてご紹介しました。

モバイル決済スマホ決済
事業者のモバイル端末(スマホ、タブレット)にクレジットカードリーダーを装着して、電子決済をしてもらう方法。 顧客が自身のスマホを用いて電子決済をする方法。そのなかでも、ダウンロードしたアプリで決済することを「アプリ決済」という。

モバイル決済の詳細

概要スマホやタブレット端末を利用した決済システムのこと。これらの端末を用意し、カードリーダーをセットすることで、クレジットカードや電子マネーの決済が可能になる。
用意するものアプリをインストールしたモバイル端末
カードリーダー
導入までの準備① 公式サイトで申し込み
② 審査通過後、カードリーダーを入手(実質無料)
③ モバイル端末(スマホやタブレット)にアプリをダウンロード
④ モバイル端末とカードリーダーを接続
決済の流れ① モバイル端末のアプリを開いて金額を入力
② カードリーダーで顧客のカード情報を読み込む
③ 顧客にサインをもらう or PIN番号を入力してもらう
主な例Square
Airペイ
楽天ペイ

モバイル決済を利用すれば、手軽にクレジットカードでの支払いを受け付けることができます。決済の手順も簡単なので、業務効率も改善できます。

一方、顧客側の「スマホ決済」にはいくつかの種類がありました。そのなかでもアプリをダウンロードして電子決済することを「アプリ決済」といいます。このアプリ決済は「QRコード決済」と「非接触型決済」に分けられます。

QRコード決済と非接触型決済

QRコード決済非接触型決済
スマホなどに表示させたQRコードを読み取って電子決済する方法
例:楽天ペイ、LINE Payなど
スマホを専用の端末にピッとかざして電子決済する方法
例:Apple Pay、Google Pay、おサイフケータイなど

QRコード決済は、店舗のスマホやタブレット端末にアプリをダウンロードすれば導入できます。 こちらの決済方法は、汎用性が高い方法と言えます。

一方、非接触型決済を導入する場合は、対応している決済機器の用意が必要です。「Airペイ」「楽天ペイ」のカードリーダーはこれに対応しており、非接触型決済を導入できます。

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