電子マネー・スマホ決済・アプリ決済・キャリア決済の違い

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更新日 2022年10月03日

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モバイル決済、スマホ決済、アプリ決済、キャリア決済など、電子マネーに関する用語をまとめておきました。

電子マネーと電子ウォレットの違い

電子マネーとは、スマホなどで代金が支払えるように電子化された支払い手段のことを指します。ざっくり言うと、電子化されたお金のことです。Suica、nanaco、QUICPay、IDなどがこれに当たります。

一方、「電子化された財布(電子ウォレット)」にあてはまるのが、Apple PayやGoogle Payなどです。先程の電子マネーを、この電子ウォレットに入れておくことができます。電子ウォレットのアプリを利用することで、スマホを使って電子マネーを使うことができます。

電子マネーと電子ウォレットの違い

電子マネーの支払いタイプは、プリペイドとポストペイに分かれる

電子マネーは、あらかじめお金をチャージするプリペイド型と、利用した金額を後で精算するポストペイ型に分けることができます。

プリペイドタイプ(前払い)ポストペイタイプ(後払い)
Suica
nanaco
WAON
楽天Edy
QUICPay
iD

プリペイドタイプ

あらかじめお金をチャージ(入金)し、電子マネーにして利用する方法です。Suicaやnanaco、WAON、楽天Edyなどがプリペイドタイプにあたります。

ポストペイタイプ

利用した分の金額を、後日まとめて支払う方法です。多くはクレジットカードの明細に合算される形です。クレジットカード決済をサインレスでできるイメージです。QUICPayやiDが、ポストペイタイプの電子マネーです。

これらの電子マネーは、ICカードを使って支払うのが従来の方法でしたが、現在ではスマホで支払えるようになりました。そのシステムが、スマホ決済の「非接触型決済」です。

スマホのアプリ決済には2つの方法がある

店頭でスマホを使って代金を支払うことを、スマホ決済(またはモバイル決済)と呼びます。スマホ決済を大きく分けると2種類です。スマホにアプリをインストールして電子マネーでの支払いを可能にする「アプリ決済」と、契約している携帯電話の料金と一緒に代金を支払える「キャリア決済」です。

決済方法の主な種類

顧客のスマホで決済する主な方法

アプリ決済は、支払い方法別に分けることができます。スマホをピッとかざすだけの「非接触型決済」と、QRコードを読み取る「QRコード決済」です。

非接触型決済とQRコード決済の主要決済アプリ名

非接触型決済QRコード決済
非接触型決済
QRコード決済
Apple Pay
Google Pay
おサイフケータイ®
楽天ペイ
PayPay
LINE Pay

非接触型決済 - スマホのアプリ決済

非接触型決済とは、お店の端末にスマホをピッとかざすだけで代金を支払える方法です。決済に時間がかからず、スマートにお買い物ができます。

難点は、スマホの種類によっては利用できないこと。iPhoneにはApple Pay、AndroidにはGoogle Payとおサイフケータイ®が対応しています。

オンラインでの決済なら、iPhoneでもGooglePayを利用できますが、Apple Payがあればわざわざ登録する必要もないでしょう。また、使える電子マネーの種類もアプリによって異なります。

非接触型決済のアプリ別概要

Apple PayGoogle Payおサイフケータイ®
対応している端末iPhone 7以降Androidのおサイフ
ケータイ®対応端末
Androidのおサイフ
ケータイ®対応端末
対応電子マネープリペイドタイプSuicaSuica
nanaco
WAON
楽天Edy
Suica
nanaco
WAON
楽天Edy
ポストペイタイプQUICPay
iD
QUICPayQUICPay
iD

電子版のお財布のようなものなので、複数の電子マネーを登録して使えるのです。利用の際は、はじめにSuicaやQUICPay、iDなど対応している電子マネーの情報をアプリに登録します。たとえば、Apple PayにSuicaを登録する場合、もともと持っていたICカードから情報を読み取って、そのままスマホに引き継げます。

QRコード決済 - スマホのアプリ決済

スマホなどでQRコードを読み取って代金を支払う方法を、QRコード決済(バーコード決済)といいます。アプリをダウンロードすれば、どんなスマホでも利用できるのが大きな特徴です。楽天ペイやPayPay、LINE Payなどが代表的です。

電子マネーの種類は選べない

非接触型決済とQRコード決済の違いは、決済の方法だけではありません。QRコード決済の場合、非接触型決済のようにSuicaやQUICPayなどの電子マネーを自由に選んで登録することはできません。

QRコード決済では、決済アプリごとに定められた専用電子マネーだけを支払いに使えます。たとえば、LINE Payを使って店頭で代金を支払った場合、あらかじめチャージをしてあるLINE Money(またはLINE Cash)から代金が引かれることになります。

LINE Payだけどピッとかざして支払える?

2018年の11月から、LINE Payは電子マネーのQUICPayと連携したサービスの提供を開始しました。Google Pay上で、QUICPayの支払い方法としてLINE Payを登録すると、ピッとかざすだけで決済できるようになったのです。

今後、このような連携が広がっていくと、非接触型決済とQRコード決済の2つだけに分類するのは難しくなるでしょう。

決済方法・決済アプリ・電子マネーの整理

アプリ決済の方法と、決済アプリ、対応電子マネーの関係を整理しました。

アプリの名称対応電子マネー
非接触型決済Apple PaySuica
QUICPay
iD
Google PaySuica
nanaco
WAON
楽天Edy
QUICPay
おサイフケータイ®Suica
nanaco
WAON
楽天Edy
QUICPay
iD
QRコード決済楽天ペイ楽天ペイ専用電子マネー
PayPayPayPay専用電子マネー
LINE PayLINE Money
LINE Cash

非接触型決済で使える電子マネー

スマホでピッとかざして決済する非接触型決済は、ひとつのアプリに複数の電子マネーを登録して使うことができます。電子版のお財布の役割を果たしているわけです。

最も多くの電子マネーを登録できるのは、おサイフケータイ®です。Apple Payは、対応している電子マネーの種類こそ豊富とはいえませんが、電子マネーの登録手続きが一番簡単という特徴があります。

QRコード決済の電子マネーとは

QRコードを読み取るだけで代金が支払えるQRコード決済は、アプリごとに専用の電子マネーが決まっています。非接触型決済のように、複数の電子マネーを自由に選んで登録することはできません。支払いタイプも、決済アプリごとに異なります。

QRコード決済の支払いタイプ

プリペイドタイプポストペイタイプ
楽天ペイ
PayPay
LINE Pay
au PAY

4種類とも2つの支払いタイプに対応しています。上表には記載していませんが、ゆうちょPayはリアルタイムペイメント(即時支払い)タイプにも対応しています。銀行口座を登録しておくと、決済したその場で引き落としされるのです。

電子マネーと決済アプリのまとめ

電子マネーの種類と決済アプリについて、おさらいしていきましょう。かんたんにいうと、電子化されたお金のことを「電子マネー」と呼ぶのでした。支払いタイミング別に電子マネーを分けると、2つの種類があります。

2種類の電子マネーの例

プリペイド(前払い)タイプポストペイ(後払い)タイプ
Suica
nanaco
WAON
楽天Edy
QUICPay
iD

そして、スマホを使って電子マネーでお買い物をする手段のことを「スマホ決済」と呼びました。店頭でスマホ決済をする場合、支払い方法は大きく分けて2つあります。

非接触型決済とQRコード決済のアプリ例

非接触型決済QRコード決済
Apple Pay
Google Pay
おサイフケータイ®
楽天ペイ
PayPay
LINE Pay

スマホをピッとかざすだけでお買い物ができる非接触型決済は、さまざまな電子マネーを登録できる電子版のお財布のような役割をもちます。クレジットカードも、この非接触型決済に含めることができます。

QRコードを読み取るだけで支払えるQRコード決済は、複数の電子マネーから選んで登録できるのではなく、アプリの専用電子マネーでしか支払うことができません。

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