消費税の課税対象にならない必要経費

消費税が課税されない経費

消費税が課税されない経費をざっくりとおさえておきましょう。
課税事業者は、会計ソフトに帳簿づけする際の消費税区分を正しく選択する必要があります。

消費税が課される取引

「消費税が課されない取引」を確認する前に、「消費税が課される取引」をおさらいしておきましょう。

消費税が課されるのは「国内において事業者が事業として対価を得て行う資産の譲渡等及び外国貨物の引取り(国税庁引用)」です。 この記述の主なポイントを分解すると以下の通りです。

  • 国内の取引であること
  • 事業者が、事業として対価を得て行うものであること
  • 「資産の譲渡など」や「外国貨物の引き取り」であること

上記の3点全てに当てはまるのが「消費税が課される取引」で、いわゆる「課税取引」です。 逆に、上記の3点いずれかに当てはまらないものや、課税対象になじまないものが「消費税が課されない取引」です。

例えば、国外における取引は1点目の条件にあてはまらず、不課税の取引とされています。

消費税が課されない取引 - 非課税・不課税

先ほど分解した3つの条件に当てはまっても、課税対象としてなじまない取引や、社会政策的な配慮から課税されない取引があります。これを「非課税取引」と呼びます。非課税取引にも、消費税が課されません。

「非課税」とされる費用の具体例

  • 自宅として使う住居の家賃
  • 商品券やプリペイドカードなどの購入費用
  • 国などが行う事務に関わる料金

また、3つの条件のいずれかに当てはまらないものは「不課税取引」です。 その名の通り、こちらも消費税が課されません。

「不課税」とされる費用の具体例

  • 出張先のアメリカで使ったホテル代(国外の取引なので)
  • 従業員への給与(雇用契約に基づく労働対価であって、「事業」による資産譲渡等に当てはまらないから)
  • 取引先の結婚式でお渡しする、結婚祝い金(一般的に、対価として支払うものではないから)

消費税が課されない経費の勘定科目

下記の勘定科目に当てはまる経費は、ほとんどの場合で消費税が課されません。

基本的に消費税が課されない経費の勘定科目

経費の勘定科目概要
租税公課税金や公共料金として支払った経費は「不課税」
損害保険料自動車保険料、火災保険料などは「非課税」
給料賃金基本給などは「不課税」(通勤手当や現物給与は課税)
利子割引料金融機関へ支払う借入利息などは「非課税」
専従者給与給料賃金と同じく「不課税」

上記にない勘定科目の費用でも、ケースバイケースで「非課税」や「不課税」となるものがあります。 勘定科目ごとに消費税区分がきっちりと固定されているわけではないので注意しましょう。

>> 必要経費の消費税区分まとめ

個人事業の消費税と、納付する消費税の計算について

基本的に消費税は、「売上と一緒に預かった消費税」から「仕入れや経費で支払った消費税」を差し引いた金額を税務署へ納付します。

消費税の基本的な計算式
受け取った消費税 − 支払った消費税 = 消費税の納税額

なので、消費税が課税される経費を支払った場合には、この際に支払った消費税を差し引くことができますが、消費税が「不課税」や「非課税」の経費については、そもそも支払い額に消費税が含まれていません。そのため、経費ごとの消費税区分を理解しておく必要があるわけです。

ただ、個人事業の場合は、最終的に消費税を税務署へ納付しなくてよい事業者も多いです。 消費税を納めなくてよい事業者を「免税事業者」と呼びます。

免税事業者は、売上と一緒に預かった消費税を納付する必要がないので、 消費税の計算をする必要はありません。売上と一緒に預かった消費税は、税務署へ納めず、事業主が受け取ってよいことになっています。

免税事業者

  • 開業してから2年間は基本的に消費税を納めなくてOK
  • 開業してから2年以上経っている場合でも、前々年の課税売上高が1,000万円以下の場合は基本的に消費税の納付義務なし (特定期間の判定もあり

免税事業者の条件にあわない場合には、消費税を計算して納付する必要があります。
消費税の納付義務がある事業者を「課税事業者」と呼びます。
納付する消費税の計算方法については下記のページをご参照ください。
>> 納付する消費税の計算方法について

>> 必要経費の消費税区分【一覧表】
>> 課税・免税・非課税・不課税の違い